概要
電撃ホビーマガジンの企画により産まれた、オーバーマン…それがXAN-斬-である。
元々同誌の10周年企画の中で、リボルテック化を前提にデザインされたものであり、2009年3月に正式に発売となった。
実際に商品化された際のキャッチフレーズは『後のキングゲイナー』であり、キングゲイナーの過去の姿という設定になっている。
ちなみにこの企画、デザイナーの安田朗(あきまん)氏がサンライズを通さず海洋堂に直電して実現したものであることが氏のTwitterで語られた。因みにちゃんとサンライズの許可も降りたが、あきまん氏は自宅に押し寄せてきたサンライズの人達に怒られたそうな(当たり前である)→該当ツイート。
自我を持ち、今まで登場したどのオーバーマンよりも自由自在にフォトンマットを扱い、クナイや反りの無い長尺のカタナ「アクナギノツルギ」を用い、影縫いの術・分身の術といった漫画チックな忍法(作中の言い方ならヤーパンニンポー。実際に同名の武装として用意されている。)まで操る様は正しくニンジャ。(ちなみに見た目はキングゲイナー特有の髪を髷の如く一本にまとめ上げ、肩当を付けていたり、アクナギノツルギは機体の全長よりも長く忍刀とはとても呼べなかったりと、どちらかというとサムライのイメージが強い。)
白いキングゲイナーに対して黒ベースのカラーリングに変更されており、ゆえに通称は『ブラックキングゲイナー』(縮めて黒キンゲとも)。
オーバースキルに関しては詳細不明(オーバーフリーズも使えるかは分からない。)。キングゲイナーに則ると『加速』、それを超える力という事で『超加速』が考えられるが、戦う姿からファンの間では『忍法』こそがオーバースキルではないかと言われている。
ゲーム作品では
スパロボシリーズにはZスペシャルディスク(略称ZSPD)・X-Ωの2作品に登場。
『Z』世界では黒歴史時代に生み出された、時空崩壊後の世界リセット用システム『エグゼクターシステム』のマスターコアであるという設定になっており、キングゲイナーとは並行世界の同一存在という関係となっている。また、『Z』世界の黒歴史の戦いにおいてはオーバーデビルを封印した存在にXAN-斬-も含まれているとの事(アニメ本編のオーバーデビルもアーリーミイヤ・ブリュンヒルデと初代五賢人達によって分割して封印されていたので、もしかしたら本編もXAN-斬-の力も借りて切り分けていたのかもしれない)。
特に初登場の『ZSPD』ではシナリオのラスボスを張るだけあって超絶凶悪なパラメーターを誇っている。
具体的には
- 武装のサイズ差補正無視・バリア貫通はボスのたしなみ。相手が組んでても関係ない。もちろん火力も高い。
- 隊長能力でステータスを下げる効果はほとんど無効。底力もLV9。小隊に対するダメージ低下補正を抑える集束攻撃、2回行動・再攻撃によるシリーズ初の1ターン3回攻撃もあるよ!
- 機体のHPは32000と中盤あたりの平均的なボスユニットと変わらないが、フォトンマットが超強化されてほとんどの攻撃を1/10程度まで軽減するため、実質HPは320000。
- しかもフォトンマットは武器のバリア貫通やこちらの直撃を無効化。
- じゃ精神コマンドで気力を下げよう…としても、脱力・分析を無効化する機体特殊能力・オーバースキルがそれをさせない。
- 更に技量の低いパイロットの攻撃は絶対分身で回避する為、数でゴリ押す事も困難
- ダメ押しに気力130以上で覚醒・直撃・必中・ひらめきを毎ターン使用。イベントで気力150で登場するので常時必中つきの3回行動の恐怖にさらされる。しかも気力はロジャーの固有パイロットスキル『ネゴシエイター』以外で下げられない。
毎回XAN-斬-のひらめきを消費させ、こちらの攻撃を確実に通せる技量と火力を有したユニットとパイロットが複数いないと確実に詰む。幸いHPの回復はしないので、根気よく攻撃を当て続ければ倒れるようにはなっている。…ただし底力LV9のおかげで減らせば減らす程より硬くより避けるようになるし、周りにオーバーデビルがいる為XAN-斬-ばかりに構ってられないという状況だが。
なお、『ZSPD』がXAN-斬-初の映像化になるのだが監修はサンライズ、コンテにいたっては富野由悠季御大が直接手直しする(寺田氏の話によると、誰が監修修正するか聞いておらず、戻ってきた絵コンテは大幅修正のうえに、富野氏のサインと「新たな演出を創造せよ」という内容のコメントまで入っていたとの事。→該当ツイート)という豪華キャスト。それだけに動きは物凄く渋くてカッコいいのだが、いかんせん相手取っている時は無理ゲー一歩手前の状況で、オーバースキルどころかオーバーキルといった様相であるためじっくり見てられないのが実情。
見事打ち倒せばビューアーで流麗な動き(とプレイ当時のトラウマ)を再確認できるぞ!
X-Ωではイベント「轟き叫べ!愛の名を!」からSSRで登場するが、本領発揮には限界突破を一回はする必要がある。
Another Century's EpisodeシリーズではRに隠し機体として参戦。ゲイナーが乗り込み活躍してくれる。(それゆえキングゲイナーとXAN-斬-を同時に出撃させることは不可能)
武装
- ポシェット
キングゲイナーにも付いている左右の膝部にある武器収納スペース。四次元ポケットになっており、後述のアクナギノツルギも通常時はここに収めている。
- クナイ
左腰に3本常備しているクナイ。『ZSPD』では敵と自分の地形によって攻撃モーションが大きく変化するが、どのモーションでも初撃が命中した瞬間には追い付いているというとんでもないスピードを見せる。自分が空中・敵が地上にいる場合はフォトンマットを駆使して影縫いの術の如く敵を拘束する。
- フォトンマット
オーバーマンが共通で使用するエネルギーフィールド。攻撃・防御・飛行と使い道は豊富だが、XAN-斬-は同じアーリー・オーバーマンと比較しても更に自由自在に扱うことが出来る。通常はリング状をしているが、XAN-斬-のものは三つ巴が回転している形状。『ZSPD』ではトライチャージ武装のため通常では見れず(トライチャージは3機構成の小隊戦闘システムで、本編のXAN-斬-は単騎で戦うため絶対に見れない)、ビューワーでのみ見ることができ、三つ巴のフォトンマットを手裏剣の如く投擲して攻撃する。
- アクナギノツルギ
XAN-斬-のメイン武器と言える忍刀...とはとても呼べない大太刀。忍刀のように反りこそないが、なにせ全長がXAN-斬-より長く、太さも分厚い。使用する際は逆手で持つ。『ZSPD』ではフォトンマットを纏いつつ突進、敵に一閃を見舞い、見得切りと共に敵が時間差で爆発するという時代劇の殺陣の如きモーションになっている。
- ヤーパンニンポー
『ZSPD』における最強武装。ネタ武器のような名称だが実態はガチガチの凶悪攻撃にして、富野御大将渾身の修正絵コンテと言える大技。まず32体に分身し、クナイ・アクナギノツルギで敵機を容赦なく滅多切り、後にトリの本体がさらに五つ身分身を行い、アクナギノツルギで一斉に斬撃を繰り出し吹き飛ばす。しかる後、全分身をもって敵機を円形に取り囲み、両手を前に出してフォトンマットエネルギーと思わしきエネルギーを凝縮させ大爆発を起こす。最後は倒れた機体達の上で見得を切り、花弁と化しながら華麗に消える。いくらヤーパンのニンポーでもここまでやるかと言わんばかりのオーバーキル。最後の大爆発はその姿から『ヤーパンニンポー・キャンプファイヤー』と呼ばれる事も。
現状判明している武装は以上。ニンジャなのでもしかしたらポシェットに手甲鉤とか鍵縄とか万力鎖とか双刃鎌とかも入ってるかもしれない。
関連項目
ガンダムシュピーゲル 飛影:ロボットアニメで忍者繋がり。
ジンライ:ボディカラー黒で、後に白くなり味方陣営で運用される(広義の)ロボット繋がり。動きも忍者っぽい。