概要
キングゲイナー世界において跋扈する、人が操縦する巨大ロボットの一種。
人工筋肉「マッスルエンジン」で駆動するマシンで、その力は基礎的には同じ理論で成り立っている「シルエットマシン」を遥かに上回る。
最大の特徴は、「オーバースキル」と呼ばれる超能力的な力を持っていること。
純粋な軍事用量産兵器であるシルエットマシンとちがい、オーバーマンは戦闘には直接関係ない能力を持ったモノも少なくない。例を挙げると、「どんなものでもお構いなしに盗み取れる能力」「他人に漠然とした不安感を植え付ける能力」「地中を縦横無尽に掘削する能力」といったものである。
外見的な特徴としては、ロボットが着ぐるみを被ったかのような柔らかいデザインが挙げられる。構造もまさしく着ぐるみのようなモノで、人工骨格のうえに人工筋肉「マッスルエンジン」を覆い、更にその上に金属繊維で編んだ装甲を被せてオーバーマンは完成する。
このマッスルエンジンはそれ自体がエネルギーを蓄える電池の様なモノであるためオーバーマンにはコアとなる内燃機関のようなモノが存在せず、言ってしまえば身体全体でエネルギーを蓄えてるのである。この発想は後のGのレコンギスタに登場するG-セルフにも形を変えて活かされている。
技術自体の歴史は古く、百年以上昔のオーバーマンも存在している。これら古代から存在するもの、あるいはその技術を応用して製造されたものはアーリー・オーバーマンと呼ばれ、普通のオーバーマン以上に不可解で理不尽な存在である。
オーバーマンは「オーバーコート」という追加装備を施すことで、オーバースキルを付け足して使うことが可能である。
なお、あまりにも規格外な力を持つためか、オーバーマンでオーバースキルを使うことは体制側の許可がいる行為となっている。
- オーバーセンス
オーバーマンを操縦する際に求められる技術や才能の総称。
適正や相性のようなもので、ある程度は修練でも身に付くが、一流以上のオーバーマン乗りになれるのは先天的なオーバーセンスを持つ者のみ。
高いオーバーセンスを持つ者が搭乗すると、同じオーバーマンでも飛躍的に性能・スキルが向上し、アーリー・オーバーマンの性能も十全に発揮することが出来る。
が、高すぎるオーバーセンスはオーバーマンの性能に心を取り込まれてしまうという危険性も孕んでいる。
作中に登場したオーバーマン
【】はオーバースキル。※はアーリー・オーバーマン。
※キングゲイナー:【加速】
主人公ゲイナー・サンガの愛機。元はドームポリス「ウルグスク」の秘蔵オーバーマン。
ラッシュロッド:【時間停止】
シベリア鉄道(以下シベ鉄)警備隊の1部隊「ヤッサバ隊」隊長ヤッサバ・ジンの搭乗機。
ブラックメール:【透明化】
メックスブルート:【幻影】
シベ鉄所有のオーバーマン。主なパイロットはケジナン・ダッド
プラネッタ:【伝心】
デスネッタ:【不安】
リオンネッター:【恐怖具現化】
シベ鉄所有の「人の心」に作用するスキルを持つ3体のサイコ・オーバーマン。パイロットは全てカシマル・バーレ。
ゴレーム:【硬化】
セントレーガンの主力オーバーマン。主なパイロットはアスハム・ブーン。
パワーゴレーム:【怪力】
ゴレームにパワーコートを着せた強化型。
アンダーゴレーム:【衝撃】
ゴレームの量産型。主なパイロットはザッキ・ブロンコ。
ジンバ:【窃盗】
商業のドームポリス「ボリチェフ」の秘蔵オーバーマン。
※ドミネーター:【変形】
シベ鉄秘蔵の最新鋭かつアーリー・オーバーマン。シンシア・レーンの搭乗機。
アントリオン:【掘削】
シルエットマシンとオーバーマンの中間的なセミ・オーバーマンと呼ばれる機体。
※ブリュンヒルデ:【重力】
伝説の彷徨えるアーリー・オーバーマン。初代ミイヤが搭乗したが、機体そのものが意思を持っている。
エンペランザ:【重力】
ブリュンヒルデの左腕と寄せ集めのパーツで組み上げられた継ぎ接ぎオーバーマン。パイロットはゲイン・ビジョウで、かつて彼が乗ったオーバーマンの名を冠する。
ブラック・ドミ:【変形・電撃】
ドミネーターの量産型。シベ鉄総裁キッズ・ムントの親衛隊機。
※オーバーデビル:【オーバーフリーズ】
過去に封印された最強最悪のアーリー・オーバーマン。明確かつ邪悪な意思を持つ。
- 外部作品で登場したオーバーマン
※XAN-斬-:【超加速or忍術】
電撃ホビーマガジンの企画から。キングゲイナーのかつての姿。オーバースキルの詳細は不明。
この他、初代ミイヤ・ブリュンヒルデと共にオーバーデビルを封印した初代五賢人のオーバーマンが4体いるが、作中では過去の映像でのみ登場。