概要
アデノイド・ヒンケルとは、チャップリンが登場する映画『独裁者』の登場人物である。
モデルはもちろん、アドルフ・ヒトラー。
世界の皇帝となることをもくろむ、トメニア国の独裁者。
だが、その頃、彼と瓜二つの姿の床屋のあるじ(チャップリンの一人二役)がいた。
突撃隊によって捕らえられ、強制収容所にぶち込まれてしまった床屋のあるじは、トメニアの軍服を着て収容所から逃げ出し、ヒンケルに間違えられトメニア軍が占領したオストリッチ国に手厚く連れて行かれる。その一方でヒンケルは国境付近で狩猟旅行を装って待機していたところ、脱走した床屋のあるじと間違えられて逮捕され、収容所へと送られてしまった···。
余談
当初サイレント映画にこだわり、音の出るトーキー映画に難色を示していたチャップリンが、反ヒトラー・反ナチズムをアピールするため、満を持して初の全トーキー映画に挑んだ作品こそがこの『独裁者』である。
なお日本では戦後しばらく経ってから封切られ、また『チャップリンの独裁者』という名称で呼ばれることが多い。