イヴ=イグナイト
いゔいぐないと
CV:下地紫野(『ファンタジア・リビルド』)
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』の登場人物。19歳。
炎のような赤髪が特徴の美女で、アルザーノ帝国王家に連なる三大公爵家のひとつ・イグナイト家の出身。
数年前から若くして帝国宮廷魔導士団に所属し、特務分室室長の役職とその証となる執行官ナンバー1・コードネーム《魔術師》として活動していた。
グレン=レーダスのかつての上司。
目下の人間に対しては傲岸不遜でイヤミな物言いをするが、面倒見自体は良く、部下や教え子のことは公平に評価している。
ただし、想定外の事態には弱く、そのときはクールな振る舞いから一転して狼狽する。また、男性との交際経験もろくにないようで、お見合いを勧められたり「行き遅れ」呼ばわりされるとキレる。
出自の件だけでなく常日頃から任務やデスクワークに忙殺されるうえに、フリーダムな人材ばかりの特務分室の面々に振り回されている苦労人でもあり、騒動の後はジュースを飲みながら場の雰囲気で酔って愚痴を零すのが常。
除隊後も「天の智慧研究会」検挙のためにグレンを巻き込み続けていたが、「フェジテ最悪の三日間」での失態からイグナイト家からは勘当、軍内部でも左遷され、軍事教練の担当講師としてアルザーノ帝国魔術学院に赴任することになる。イグナイトの姓を名乗れなくなったため、以降は母方の姓の「イヴ=ディストーレ」を名乗っている。
また、生活水準もボロアパートでの極貧生活に転落したが、見栄を張って職場では以前同様に貴族らしい身なりで通している。
趣味は料理だが、子供の頃から相当のメシマズ。周囲から指摘されてもその自覚は薄く、紅茶を満足に淹れられないのはまだマシで、ノリノリでキッチンに立つと「美味い不味いの次元ではない暗黒物質」を生み出す。
初のボイス付き作品である『ファンタジア・リビルド』でもイベントアイテムとしてネタにされた。
現当主アゼル=ル=イグナイトと平民の女性の間に私生児として生まれ、9歳までは母子家庭で育った。貧しいながらも愛情に恵まれていたが、貧民街に逃げ込んできた魔導犯罪者と帝国軍との戦闘に巻き込まれ母を失い、アゼルに「次期当主のスペア」として引き取られる。
しかし、平民の血を引く彼女は貴族社会の中では忌み嫌われる存在であり、イグナイト家での己の価値を認めてもらうために厳しい訓練に耐え続け、軍学校と飛び級で卒業し弱冠14歳で軍に入隊する。
本来は仲間思いで無辜の民を捨て置けない優しい性格だが、この過去のために手柄に固執するようになってしまった。そのため幼い頃からイヴの面倒をみてきたバーナード=ジェスターからは現在のような彼女として振舞う生き方しかできなくなっていることに同情を寄せられている。それでも部下が殉職する事態はギリギリで避けられるような差配で室長の任をこなしていたが、グレンが軍を除隊するきっかけとなった「天使の塵」事件にて父の横槍を入れられ、増援を送ることができずセラ=シルヴァースを死なせてしまった。このことはイヴ自身にとっても深い傷となっており、一生背負うべき罪であると自認している。
イグナイト家は《紅炎公(ロード・スカーレット)》の二つ名で知られる炎熱系魔術の大家であり、次期当主候補として育てられたイヴも当然その技を継承している。もっとも、魔術全般において高等教育を受けてきたため他の属性の魔術も使用できる。戦闘においてはアルベルトには劣るが早撃ち・即興改変も容易にでき、システィーナと似た万能タイプ。
「フェジテ最悪の三日間」にて左腕切断という重傷と精神的ショックを負ったことにより、腕が元通り接合された後も左腕での魔術行使ができなくなり弱体化するが、後の「炎の一刻半」にて決意を新たにしたことでこのトラウマを乗り越え、左腕の魔術機能を回復するに至る。
- 眷属秘呪【第七園】
予め指定した領域内における炎熱系魔術の起動を精神集中も魔力操作も呪文詠唱もなく炎を手足の一部のように自在に操ることの出来る領域の構築。領域内の魔術起動速度はアルベルトを遥かに凌駕する。
- 眷属秘呪【イーラの炎】
一定領域内における負の感情(殺意・悪意)を炎の揺らめきとして視覚化し、察知・特定する索敵魔術。
元部下。同年代の彼とは反りが合わず、「冷血ヒス女」と陰口を叩かれ、顔を合わせるたびに口論している。セラの死後は彼への後ろめたさを押し殺しながらもそれまで通り接していたが、講師として再び同僚になってからは関係性が多少改善されている。
講師になってからの教え子。彼女たちからは魔術師としても大人の女性としても憧れを抱かれているが、同時に「過去の諍いに決着がついたらグレンとくっついてしまうのではないか」と警戒されている。
特務分室の現主要メンバー。それぞれ優秀ではあるが、欠点の癖が強すぎる(リィエル→脳筋、アルベルト→真面目すぎて融通が利かない、バーナード→女好きとサボり癖、クリストフ→変な気配りを利かせる)ため、取り扱いに苦労している。
元部下。他人とちゃんと付き合えないイヴにとって、数少ない同性の友達と呼べる存在だった。グレンとのケンカの仲裁も彼女が行っていたが、そんな彼女の殉職がグレンとの関係に深い亀裂を生むことになった。
元部下にして、セラを殺し、さらにはイヴの左腕を傷つけた張本人。自身の「正義」を盲信する狂人ではあるが、同僚たちの人間性については的確な評価を下しており、イヴの精神的な歪みを指摘し心を折った。
- リディア=イグナイト
異母姉。腐敗しきっていたイグナイト家ではイヴの唯一の味方だった。しかし、イグナイト家に怨みを抱く脱走兵のグループに拉致されたイヴを救うため禁呪を使い、代償として魔術を使えなくなった。
それ以来家を離れたためイヴとは会っていなかったが、後に残酷な形で再会することになる。
ちなみにイヴの手料理の犠牲者1号だが、妹可愛さに指摘することは憚られた模様。後々グレンが酷い目に遭った原因。
- イリア=イルージュ(アリエス=イグナイト)
リディアの同母妹であり、自身にとっては異母妹。
登場当初は敵同士だったが、物語終盤に協力。最終的に「苦労人の上司の姉とそれを支える補佐官の妹」という関係に落ち着く。
- アゼル=ル=イグナイト
血縁上の父親。娘に愛情を一切抱かず自らの為に扱ったクズ。後に人間を辞めた挙句クーデターを起こし、最期は道具として見下していたはずの娘たちに引導を渡される。
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ロクアカの17巻を読み直した結果、無性に書きたくなったので。 イヴグレめちゃくちゃ好きなんですよね。セラグレの次に好きです。 時系列としてはイグナイト卿のクーデター後です。本来、クーデター→帝都陥落までのタイムラグは殆どないと思いますが、あるという前提で書いてます。ご注意ください。 それはそれとして、イグナイト卿の「母親譲りの美貌と肢体で籠絡したか!? 貴様も下賎な母親と同じだな!?」ってセリフ、よくよく考えると、「私はイヴの母親の美貌と肢体に我慢できませんでした」って読み取れるなぁと思って一人でニヤケてました。すいません。 ルビの振り方は適当です。誤字脱字あったらごめんなさい。6,787文字pixiv小説作品- ロクでなしな日常
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きっとここから投稿のペースが落ちる予感。 そういえば、前回の【マリアンヌ暗殺作戦】で作品合計数が50に達成しました。 我ながらいっぱい書いたなぁ。3,230文字pixiv小説作品 愚者は光の下には帰らない
ロクアカ、おもしろいですよね。 特に好きなキャラクターはルミアとイヴ、あとはセラさんとアルベルトさんになります。いや別に、グレンもカッコいいよ?あ、後はセリカさんも好きですしジャティスさんも好き!うーん、なんだか好きなキャラクターとかあげていったらキリがないヤツですね。 ところで話は変わりますが、If、あったかもしれない可能性の物語って自分は結構大好物です。 そしてこのロクアカでifストーリーに繋がりそうな分岐点を考えると自分は真っ先に今回の場面に繋がりました。え、ひょっとしてこれ自分だけ?他にも思ってる人いない?ていうか既に作られてない?そんなことを思いながらも勇気を出しての初投稿になりました。3,369文字pixiv小説作品