ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

メルカトル図法

めるかとるずほう

世界で最も有名な世界地図の図法。高緯度での歪みが大きくなることで知られる。
目次 [非表示]

概要編集

世界で最も広く用いられる世界地図の投影法。1659年にベルギー人のメルカトルが発案したことから、その名前がつけられた。当時の航海で行われた等角航路(進行方向が経線となす角度が常に一定な航路。天文観測で緯度だけを測定し常に一定の方位を維持する)を表すのに便利なことから海図として船乗りたちに重宝された。


形の歪みが少なく、見やすいという理由で多くの世界地図に採用されているものの、高緯度ほど面積が大きくなるという大きな問題を持っている。また、極地では面積極大になるため南極点北極点を表現できない。そのためにモルワイデ図法(外周を楕円形で表現し、面積を正しく表現する正積図法。形は正しくない)のような他の投影法や、極地付近を圧縮して表現するミラー図法などメルカトル図法に手を加えた図法が色々と編み出された。


なお、現代のエアラインなどの航空では地球上の最短距離を結ぶ大圏航路がとられるが、これをメルカトル図法の図上で描いた場合、いったん高緯度に北上し再度南下するような航路になる。東京からアメリカ東海岸に向かう場合は航路がアラスカにかかる(下のイラストを参照)。

直線が最短ではないのですか??


メルカトル図法による錯覚編集

地球球体であり、球体を四角形平面で表現したらいろいろと無理が生じる。メルカトル図法の場合は上述の通り高緯度での歪みが大きくなる。


それで多くの人にとってグリーンランドが妙に大きな島として印象に残っているのである。オーストラリア大陸も実際はアメリカ合衆国(米国)本土(アラスカ、ハワイを除いた面積)と同じくらいの大きさがあるのだが、メルカトル図法によって相対的に小さく見えている。


また、日本で用いられる地図では大西洋が地図の両端に分断されてしまっているため、ヨーロッパアメリカ大陸の距離感が分かりづらくなっている。一方、米国やイギリスなどで使われる世界地図は中心にロンドンが来ている。したがって日本が極東の島国というイメージになり、米国と日本が共に太平洋を囲んでいると言うイメージが持ちづらい。


オンラインマップでの採用編集

前述したように中心部の面積は比較的正確でひずみが少ない。なので、Googleマップはこのメルカトル図法を採用した。


オンライン地図では場所を移動しても、すぐに再描画できるので、高緯度に移動すれば縮尺を変更すればよい。こうして改めてこのメルカトル図法の便利さが見直されているが、メルカトル図法の原理上極点付近は表現できないと言う問題はそのままである。


関連タグ編集

世界地図 航海 緯度 経度 錯覚

関連記事

親記事

世界地図 せかいちず

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 22680

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました