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概要編集

『人類資金』は、福井晴敏の小説。

M資金をめぐる陰謀と戦いを活写した作品。小説は2013年7月から講談社文庫で刊行され、全7巻で完結となる。


2005年、映画『亡国のイージス』で福井と阪本順治が原作者と監督として出会ったことが小説を書き下ろすこととなった発端である。阪本が長年温めていたテーマである「M資金」を題材に再びタッグを組むことを福井に提案した。一方、福井もかつてデビュー前の習作で「M資金」を描いていたことからこの提案に共鳴し、小説と映画の連動企画として動き出すこととなった。


原作付きの映画は通常、映画の完成前にある程度小説は完成しているが、本作は福井が映画製作に深く携わってから小説に着手したため、第1、2巻の刊行後も全7巻ある小説を同時並行で執筆し、月刊ペースで刊行していく形となった。映画版は2013年10月に公開されるため、同じプロットを基に、小説と映画で二つストーリーを作ったという。


福井作品の多くは、各作品の世界観が共通しているのが特徴で、時系列的には本作は2011年に出版された「震災後」の続編ということにはなる。しかし物語は各作品とも基本的に独立している。


2013年に阪本が監督を務める形で映画化。主演は、佐藤浩市。なお、作風があまりにも難解かつ政治劇・要人との駆け引きのきな臭さ故か、なかなか興行収入が伸びず最終興収は4.17億円に終わり、『映画芸術』2013年日本映画ベストテン&ワーストテンではワースト4位、雑誌『映画秘宝』が発表した2013年度の映画に対するワーストランキング「HIHOはくさいアワード」では9位と評価される羽目になった。


登場人物編集

詐欺師。企業相手にM資金をネタにした架空の融資を持ちかける詐欺を専門とする。


ITベンチャー「アイネーク・イェーナ」の社主。真舟に“ある計画”を持ちかける。本名は、笹倉暢人。

本庄一義や高遠美由紀とは旧知の仲。

物語中盤にて、彼の正体が明らかになっている。


Mの腹心。Mに対して強い忠誠心を抱いている。近接格闘術や銃の扱いに長けており、6ヶ国語を話せる。

また、公安警察が重要人物としてマークしてるなど、謎が多い人物。

物語中盤において、彼の出自が明らかになっている。


日本銀行の金融市場課長。石と共にMの計画に協力している。

Mや高遠美由紀とは旧知の仲。


防衛省内の秘匿機関である「防衛省情報局」の局員であり、M資金事案を担当する資産管理室に所属する。階級は一尉。財団の理事を父に持つ。

Mや本庄一義とは旧知の仲。

笹倉暢彦とも子供の頃からの馴染みである。


関連タグ編集

福井晴敏 阪本順治

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