概要
「全ての辺が、隣り合うどちらかの辺と等しい四角形」であり、言い換えると「一つの対角線に対して線対称となっている四角形」である。
英語ではKite(そのまんま「凧」)またはDeltoid(三角筋という意味も)であるが、凹型の角を持つタイプ(矢尻のような形)の場合はDart(ダーツ)またはArrowhead(矢尻)と呼ばれる事もあるという。
菱形は平行四辺形の一種でもあると同時に、これの一種でもあり、双方の性質を併せ持つのが菱形である。
円に外接する性質(=内心を持つ。凹型の場合はやや特殊)や、向かい合う一組の角が等しいという性質を持ち、等脚台形とは双対的な関係にある。
等脚台形が、頂角を共有する二等辺三角形の組み合わせで表現できるのに対し、凧形は底辺を共有する二等辺三角形の組み合わせで表現できる。
また、等脚台形が隣り合う異なる2角の入れ替えで平行四辺形となるのに対し、凧形は同様の2辺の入れ替えで平行四辺形となる。
等脚台形が台形の一種である事に対しては、凧形のどの性質が対応しているのかあまり語られる事が無いが、「傍心を持っている」つまり傍心四角形の一種である事を対応する要素として考えると、割と綺麗にまとまる。
傍心を持つと、辺の関係が、台形における角の関係と対応するものとなる。
正反双角錐の構成面や、カタランの立体の一種である凧形二十四面体と凧形六十面体の面の形としても現れる。