概要
二人の巫女がアメノムラクモを使用するように、そのアメノムラクモの対となるヤマタノオロチの神官であるオロチ衆に戦力として与えられる。
全部で八体存在し、それぞれがそれぞれの能力に特化しているという点では、冥王計画ゼオライマーの八卦ロボを連想するファンも少なくない。
本編での扱い
・・・と、まあここまで書けば正統派スーパーロボット、さあ戦いの始まりだ!といった感じなのだが、ソウマを覗いたオロチ衆に苗字が与えられず、名前に漢字が使われないのは姫子と千歌音の恋物語に主軸を置くためという作者のコメントから察する通り、このオロチロボ達は中々格好良いのだが姫千歌の百合物語を際立たせるための脇役でしかないのである。
また、姫千歌のお邪魔虫=大神ソウマが活躍する要因という事もあり、一部のファンからは受けが悪くロボに割く金と時間と労力を姫千歌のパヤパヤシーンに費やすべきだった等と散々な言われようである。
しかし、姫子と千歌音が両思いになれたのは二人の日常を破壊するオロチという敵役があったからであり、これがあったからこそ神無月の巫女はあそこまでの名作になる事ができたという評価も多々ある。
また、オロチロボのデザインを手がけたのは勇者特急マイトガインや鉄人28号FXでお馴染みの村田護郎氏であり、その為純粋にオロチロボのかっこよさに惹かれたという人も少なくはない・・・・・・・・はず。
八体のオロチロボ
武夜御鳴神(タケノヤミカヅチ)
七の首ソウマが使用するオロチロボ。
性能は高く、兄ツバサの嶽鑓御太刀神以外のオロチロボには苦戦する事なく圧勝しているが、空中戦は苦手。
後半からは千歌音に強奪されて赤い姿に変化する。
必殺技は日輪光烈大撃破、等。
嶽鑓御太刀神(タケノヤスクナズチ)
一の首ツバサが使用するオロチロボ。
武夜御鳴神と似ているが、背中のビームウイングや目元の涙のような縁取り等、細部が異なる。
八雄炬御鎚神(ヤツノオノコシズチ)
二の首ミヤコが使用するオロチロボ。ソウマが最初に戦った相手でもある。
他のオロチロボが角ばったデザインの中、本機のみ曲線的なデザインをしている。千手観音に似ている。
劇中では三度登場し、その内二度は武夜御鳴神に撃破されている。
武器はドリルやビーム砲に変形する六本の触手と、スカート部が変形した隠し腕。
飛埜御脚神(ヒノアシナズチ)
三の首ギロチが使用するオロチロボ。
巨大化した右手が特徴的だが、コミック版の「腕がでかいだけのこけおどし」という台詞からしてとくにパワーに特化しているという訳ではないらしい。
パイロットであるギロチからは「ギロチ専用ガンギャル」と呼ばれている。
コミック版では三度登場し、修復後はガンギャルMk-2と呼ばれていた。
武器は巨大な腕に変形し突撃する「メガトンナックル」等。
大宇邊御蟲神(オオウベノセナヅチ)
四の首コロナが使用するオロチロボ。
太陽のような円盤形態、ムカデのような昆虫形態、磯女のようなロボット形態の三形態に変形する。
コロナからは「ファイナルステージ」という愛称で呼ばれているが呼ばれる事は少ない。
武器はビームと溶解液。
火殊羅御雹神(ホノシュライズチ)
五の首レーコが使用するオロチロボ。
土偶形態と人型形態の二形態に変形する。両面に顔があり、顔のある面が変わる事で攻撃方法が変化する。
アニメ版では単機で行動する事は無かったが、ドラマCDでは単機で出撃した。
鋳都祓御霊神(イズハラノタマズチ)
六の首ネココが使用するオロチロボ。
手足を持たず、球体に頭をくっつけたような形状をしており、ネココからは「にゃーにゃー」という似合わない愛称で呼ばれている。
アニメ版では三度、漫画版では二度登場しており、二度目の登場(コミック版では一度目)では上記の大宇邊御蟲神、火殊羅御雹神と共に武夜御鳴神に挑むが、三段重ねにされた挙句三機まとめて吹き飛ばされた。
武器はビーム砲。
翼脊深御観神(ヨクセミノミズチ)
八の首が使用するオロチロボ。
ドリルのような下半身を持った人型形態と鳥のような形態に変形する。
アニメ版では撃破されたオロチロボの後ろで、そのオロチロボのパイロットを乗せた本機が飛んでゆくという演出がなされた為、オロチロボに設けられたコックピットを兼ねる脱出メカのような扱いであった。
武器は下半身のドリルを使った突撃あるのみ。
なお、八の首は劇中に登場していない。
邪神八岐大蛇(ジャシンヤマタノオロチ)
ソウマと姫子が搭乗する剣神天群雲剣を圧倒する強さを見せた。
大きさについて
姫千歌の恋物語に主軸を置く為にオロチに苗字が与えられていないのと同じように、オロチロボも全高・重量といった細かな設定は存在しない。
これは筆者の勝手な解釈だが、アニメでのギロチ戦から見るかぎり、駅の大きさとの比較からガンダムと同サイズ(18m前後、スパロボで言う所のMサイズ)と思われる。
また、剣神天群雲剣はデモンベインやイェーガーと同じ大きさ(80m前後)であり、すると邪神八岐大蛇はさらにその倍近く(160m前後)という事になる。