構造
柄にはまっすぐなものとゆるやかなS字にカーブしているものとがあるが、使用者がより使いやすいように三次元的なカーブ(ひねり)が入ったものもある。
通常は使用者から見て向かって左側に刃が突出するようにつくられている。
大鎌の刃は鍛造でつくられることが多く、草刈り用などに用いられる場合には紙のように薄いエッジが作られる。そのため、使用後には頻繁な研ぎと再鍛造が必要になる。
呪具としての利用
日本では、風を止める呪術で薙鎌というものが使われたり、アイヌは「女@汚いもの」の物なので、ウェンレラと呼ばれる悪い風に、この農具(ちなみに農作業特にえー雑穀だけど稲刈りでいいです、の際は使うことを許され無かったそうな)を振り回し「おう女の得物ぶちかまっそゴルァ!」と脅したりした。なお薙鎌伝承とアイヌの伝承では、共に「風を仕留めた後の道具に、風の血がついている」という話が付く。
武器としての利用
稲や麦の農地においては農具として必要不可欠で、取締りようの無かった鎌は、日本やヨーロッパで農民達の武器として用いられた。
その形状から通常の剣や槍による攻撃が防ぎやすく、また槍のように柄を延長すれば盾の裏側を攻撃する事もできた。
しかし刃の向きから有効な攻撃を加えるのが難しく、中国の戈のように打ち付ける攻撃も可能だが、とにかく武器としての熟練が必要であり、専用の武術も生まれた。(戈もなかば戦車専用武器であり、機動力を活かして刃を引っ掛ける・叩きつける用途のため、戦車の衰退と共に姿を消している)
また大鎌と呼ばれる元から長い柄をもった鎌も農機具であり、本来は戦闘用ではない。
日本で一般的なものは、刃の根元が柄と水平に延長され、引く動作だけでなく払う動作でも草を刈りやすく出来ている。
18から19世紀におけるポーランドの農民兵(kosynierzy)によって広く用いられた。
大鎌はまた、鎌戦車(車体や車輪に鎌の刃を取り付けた二輪戦車)にも使われた。
象徴としての鎌
鎌(特に大鎌)は死神の象徴とされる。これには「生命を刈り取るもの」のイメージに由来するという説や、東欧の風習に由来するという。
それは、土葬した死者が蘇って来ないように、首の前に鎌を添えて棺に入れたもので、こうすると蘇って立ち上がろうとしたときに首が切れてしまい、現世に立ち戻ることができないとされた。
また、元々はローマ神話の農耕神の持ち物(アトリビュート)であったのが時代を経て現れたのだとも言う。
大鎌
大鎌は神話的存在(クロノス、ヨハネの黙示録の四騎士、死神など)の持つ武器として、しばしば登場する。
これは主にキリスト教の神話的解釈における「魂の収穫者としての死」に由来するもので、同様の理由から、ヒンドゥー教の死の女神であるカーリーも大鎌を用いるとされた。
鎌で戦うキャラクター
鎌で戦うロボット
ガンダムデスサイズ・ガンダムデスサイズヘル(新機動戦記ガンダムW)
フレズヴェルク・アーテル(フレームアームズ)