キン肉マンレディー
きんにくまんれでぃー
概要
1980年代に大ヒットした漫画『キン肉マン』(ゆでたまご作)を原作とし、同作の登場人物を女性に置き換えた、原作者公認のパロディ漫画である。集英社のウェブコミックサイト『ウルトラジャンプエッグ』で2008年6月19日から連載開始した。
本作の始まった2008年は『キン肉マン』の連載開始から29年目にあたり、「29(にく)周年」の語呂合わせで節目の年として数々の記念イベントが開催されるなどした。
原作には主人公のキン肉マンをはじめとする、多くの超人が登場するが、本作はそのほとんどが女性に置き換わった、原作世界のパラレルワールドを舞台とする。その中において、キン肉マンのお目付役の少年・ミートだけは「元の世界」での記憶を持ったまま登場し、原作とパロディ化された世界の差異を指摘するような、原作を知る読者と同じ視点での物語の進行役を務める。
物語はおおむね原作のストーリーを踏襲して進行するが、銅ベルマンやらスフィンクスマンやらといった原作でほとんど顧みられない「その他大勢」として描かれていたキャラクターが本作では大きく取り上げられる傾向にある。女性化にあたり、乳房や臀部が露出するなどの軽い性描写が存在する。一方で、マリやビビンバといった原作のヒロインに当たる存在は登場していない。
時代設定は、原作が連載当時の1980年代だったのに対し、本作には携帯電話やインターネット、新幹線700系などといった十数年後に普及するテクノロジーが登場している。
また、原作にあった多くの矛盾設定やトンデモ理論(俗にゆで理論と呼ばれる)は本作でも健在。逆に、あえてネタとして大々的に取り上げられており、むしろ悪化しているとも言われる。
例えば「7人の悪魔超人が初登場シーンでは誰が誰だか全く分からない」というネタは、「本来のメンバーが遅刻しており別の超人や変装した本来のメンバーが混ざっている」という状況を作中のマスコミが写真で撮影してしまい、齟齬が発生したということになっている。
なお、超人オリンピックビッグファイト辺りまではほぼ原作通りのストーリーが展開されたが、「7人の悪魔超人」編の途中で、「王位争奪編」のパロディーのようなストーリーになり、そのまま連載が終了した。
主な登場人物
キン肉マンレディー
本作のヒロインで、キン肉星の王女。キン肉マンのとさか状の部分は髪型で表現されている。プラチナブロンド髪の美人で、巨乳でムチムチのナイスバディ。天真爛漫で明るく前向きな性格だが、泣き虫なところもある。一人称は「ワシ」で、語尾に「なのじゃー」をつけてしゃべる。
異常なほどの怪力で、片腕一本で相手を月面まで吹っ飛ばすほど。乙女の本能による、自己防衛本能としての『火事場のおっぱい力』を持っている。
アレキサンドリア・ミート
第20回超人オリンピックの日本代表に選ばれたキン肉マンレディーのコーチとして、キン肉星女王であるレディーの母が呼んだ特別コーチだったが、超人保存装置の副作用によりその肉体に原作世界の(時系列は恐らく『キン肉マンⅡ世』開始当初)ミートの精神のみが移り、記憶を保ったままパラレルワールドの歴史を追体験することになる。キン骨マンの悪巧みを未然に防ぐなど知識を活かしレディーをサポートする。『7人の悪魔超人編』では、第一話でレディーにスパーリングをつけた際の宇宙玉突き事故によってバッファローマンたちの収監されていた超人ホイホイをぶち破ってしまっていたことが発覚。悪魔超人たち全員とフラグが建ってしまった。
ザ・テリーマンガール
モデルはザ・テリーマン。
日本政府の契約によりキン肉マンレディーの代わりの日本代表としてやって来たが、キン肉マンレディーのムチムチなバニーガール姿に一目惚れし、契約を破棄。以後、レディーと親友になる。第20回超人オリンピックではキン肉マンレディーとラーメン娘との闘いに乱入したのが原因で失格になる。
レディ・ロビン
モデルはロビンマスク。
第19回超人オリンピックの優勝者。顔の出る兜を被って鉄のビキニを着た、無口かつクールな性格の美女。無表情なことから「ロビンマスク」とも呼ばれ、極端に怒った時や画面が遠景になった時は顔まで仮面でおおったような絵になる。耳が長いのはエルフの血を引いているためで、寿命もかなり長く実は見た目よりベテラン。才能を秘めた若い超人を見るとつい鍛えたくなる悪癖『姉属性』があり、レディーの潜在能力に『妹にしたい』とうっかり洩らすほど惚れ込んでしまう。
ペンタゴナ
モデルはペンタゴン。
白いバイクスーツとヘルメットを着た女性。
超人オリンピックでは、ウォーズマン(のドジ)によりコスチュームを破かれるという辱めを受ける。
7人の悪魔超人の出現時に偶然居合わせたために、彼女たちと闘うアイドル超人の一人に抜擢される。
バッファローマン・ボニータ
モデルはバッファローマン。
残虐超人以上の発禁モノファイトを行うために他の6人の悪魔超人たちとともに超人ホイホイに封じ込められていた。背景に書かれるほど重度のショタコンの変態で、仲間とともにミートの身も心も自分のものにしようとしている。
ザ・くノ一
モデルはザ・ニンジャ。
シシカから突然の王位争奪戦を挑まれたレディーが、団体戦チームのメンバーを即興で集めていた際に「暇だったから」参戦。レディーチーム先鋒として敵方の紙木乃伊、スプレー魔女を瞬殺した。
自分と阿修羅姫が悪魔六騎士である事を知ってるミートに「きみニンジャ?」と驚いていた。
阿修羅姫
モデルはアシュラマン。
くノ一と同じく「面白そう」なので参戦し、レディーチーム次鋒として敵方のぷよっぷよ、クリスタル結晶を撃破。
「カカカー」という特徴的な笑い声と、レディーとはまた違った古風なお姫様口調で喋る。