概要
映画『仮面ライダーアギト PROJECT G4』に登場するアリ(グンタイアリ)に酷似した超越生命体。
社会性昆虫がモチーフの怪人だけあって、他のロード怪人たちとは違い、クイーンアントロードを頂点として彼女の下に部隊を率いる隊長クラスの怪人とその指揮下にある多数の戦闘員的ポジションの怪人たちというように、明確に階級によってその役割がはっきりと別れているという特徴を持つ。
また、普通のロード怪人たちがターゲットと定める人物が1人1人だったのに対し、こちらは自分たちのテリトリーの範囲内で“超能力を発揮した人物”を感知して襲いかかるという習性や、超能力者でなくてもその場にいる人間たちは全て撲滅の対象者として見なし襲いかかるという特異な習性を持っていた(グンタイアリだけにその場にいる者は皆殺しということか?…)。
“口から吐き出される強力な蟻酸を使って、水も何もない空気中であるのにも関わらず対象者を溺死させる”という不可能犯罪を引き起こしていた。
『クウガ』に全く登場しなかった「無数に登場する怪人」であり、後発の作品では戦闘員として扱われることが多い。
ちなみにモチーフもショッカー戦闘員である(リーダーが赤いのもそれが原因)。
各個体
CV/塩野勝美、安井邦彦、穴井勇輝、RIDER CHIPS(映画)、塩野勝美(ディケイド)
フォルミカ・ペテス
※メインイラストの怪人
グンタイアリに酷似した姿を持つ超越生命体。
自衛隊の超能力秘密研究施設を壊滅させた後、携帯電話に超能力者を炙り出すアプリケーションを不特定多数に送り付け、(無自覚に)能力を使った人物を感知しては次々と襲撃していた。
“歩兵の蟻”の意味を持つ個体名からも分かるようにアントロードたちの中では最下級に属する戦闘員的な役割を持つ雑兵(要は働きアリ)たちで、主に超能力者たちの抹殺の実行は彼らが行っている。
地下に存在する彼らの巣の中には夥しい数のペテスたちが存在しており、そこから地中を掘り進んで大量の同胞を引き連れて出現し、その圧倒的な物理を活かしての物量戦や集団で獲物に襲いかかる戦法を得意としている。
ちなみに普段は統率のとれた動きを見せているが、統率者のクイーンアントロードや隊長各のフォルミカ・エクエスが斃れると途端に行動の制御が出来なくなるような描写がある。
主な戦力は口から吐き出される対象者を溺死させてしまう蟻酸と鋭い牙で、時にはその鋭い牙を使って人間を食い殺してしまう事もある。
個々の戦闘力は個体差があるらしく、自衛隊の超能力秘密研究施設でG3-Xと対決した個体やギルスと一対一で対決した個体は彼らと同等に戦えたが、その後の集団で登場した個体達はただの戦闘員クラスまでレベルダウンしていた。
その後、G4システム運用基地にて真魚が発した超能力を感知して集団で襲撃し、施設の研究員や自衛官たちを多数殺害して行くが、ライダーたちとの激戦でその数を減らして行き、最終的には全個体が掃討されたと思われる。
CV/柴本浩行
フォルミカ・エクエス
“騎士階級の蟻”という意味の個体名を持つグンタイアリに酷似した超越生命体。
大多数のフォルミカ・ペデスを指揮する行動隊長、あるいは部隊長的な役割を持つ存在で体が赤いという特徴を持つ(おそらくグンタイアリのメジャーの階級に相当する存在)。
多数引き連れた部下のペテスたちに対象者を確実に撲滅させ、その戦法が通じ無いような相手には、自ら怪力と大鎌を武器に襲いかかる。
また、フォルミカ・レギアの身辺警護に役割も担っている模様。
ちなみにエクエスも複数存在しているかは定かではない。
アギトとG3-Xとの初戦では多数のペデスを率いて襲いかかるが、G4の『ギガント』で部下のほとんどを失ったため、その際の爆発のドサクサに紛れて一時撤退。
その後のG4システム運用基地襲撃の際はレギアと共に施設内に突入していたギルスと真魚を救出する為にやって来ていたアギト・バーニングフォームを迎え撃ち、レギスによりギルスが片腕を切り飛ばされて戦闘不能状態に追い込まれたため、アギトとは2対1という有利な状況に戦いを持ち込む。
しかし、戦闘不能に陥ったはずのギルスがエクシードギルスとなって強化復活を遂げたために形勢は逆転。
最後はエクシードギルスの『エクシードクロー』で動きを封じられた所へ『エクシードギルスヒールクロウ』を喰らい爆死した。
クイーンアントロード フォルミカ・レギア
CV/鶴ひろみ(映画)、森夏姫(ディケイド)
グンタイアリに酷似した姿を持つ超越生命体。
アントロードたちの“女王蟻”にして彼らを統率し指揮する「クイーンアントロード」と呼ばれるロード怪人の上位種。個体名の意味は“王族の蟻”。
女王蟻なだけに普段は地下の巣の中で待機しているが、エクエスですら歯が立たない強敵が現れた場合は自らが出陣して戦いを挑んで行く。
『黄泉の鎧』という名の鋭い切れ味を誇る三叉の槍を武器とし、ギルスやアギトを力任せに容赦なく捻じ伏せ、更にギルスの片腕を難なく切断するなどの高い戦闘力を持っている。
G4システム運用基地襲撃に際して全開の戦いの報告をエクエスから受けていたらしく、真魚を救出しにきたアギトとギルスの前にエクエスを伴い出現。
ギルスの片腕を切り飛ばし、バーニングフォームへとフォームチェンジしたアギトにも優勢に戦いを展開するが、最後はシャイニングフォームに覚醒したアギトの『シャイニングライダーキック』を受け爆死した。
客演情報
仮面ライダーディケイドの『アギトの世界』においてペテスとレギアがバッファローロード タウルス・バリスタの直属の部下として登場。
なお、ペテスは原作では素手だったが、こちらではスコーピオンロードが使用していた『冥府の斧』と酷似した小型の斧を武器として使用していた。
レギアもG3-Xの頭部を大破させ、ディケイドたちを追い詰めるなど、相も変らぬ戦闘力の高さを垣間見せたが、最終的にはアギトの『ライダーキック』から上司であるタウルス・バリスタを庇い殉職する。
その他、前述したとおりエクエスやペテスは『バトライド・ウォー』などのゲーム作品において仮面ライダーアギトの戦闘員敵ポジションを担う怪人として登場している。