概要
女王蟻とは、蟻の中でも生殖を行うことの出来る特別な個体である。
一般的に働き蟻や雄蟻よりも、巨大な体を持ち、巣の奥の方で働き蟻から持ち寄られる餌を大量に食べながら常に産卵を続けている。
働き蟻と比べて長い寿命を持っているため、10年以上も生き続ける種もある。
一つのコロニーに対して女王が一匹しかいない種が多いが、何匹もの女王がいる種も存在する。女王は若いうちに雄蟻と結婚飛行を行い、その際に一生産卵し続けられるだけの精子を受け取るため、蟻の巣の中に鎮座している女王はその後一生交尾をする必要はない。
女王がいなくなると
女王が一匹しか存在しないコロニーで女王が死んでしまった場合、そのコロニーは徐々に働き蟻の数が減って終焉を迎えていくことになる。
一部の働き蟻が女王の代わりに無性生殖で子供を産むこともあるが、無性生殖で生まれた子供であるがゆえに、生まれた孫たちに生殖機能はない。
シロアリ
シロアリ(不完全変態でゴキブリから派生)は名前に反して蟻(完全変態で蜂から派生)ではないが、蟻と似た社会性を有し、同様に生殖を担う大型個体がコロニーに存在する。日本語ではこれも女王蟻と呼ばれる。この女王蟻は腹部が体長のほとんどを占めるほど肥大で、蟻よりも極端に特化した体格を持つ。