2000年3月に東映アニメフェアの1本として公開された、『ONE PIECE』最初の映画作品。同時上映は『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』。
本作は、テレビアニメ版や次作以降のONE PIECEの映画はデジタル製作であるため、テレビアニメ放映前に製作された『倒せ!海賊ギャンザック(1998)』を除けば、アニメONE PIECEシリーズの中で本作は唯一のセル製作である。
また、麦わらの一味は、モンキー・D・ルフィ・ロロノア・ゾロ・ナミ・ウソップの4人しかいない頃の作品であり、ウソップとゴーイングメリー号はTVシリーズに先駆けて登場した(ただし、本作の初公開直後に、TVシリーズにもレギュラーとして、登場する事になっている)。シロップ村編とバラティエ編の間のサイドストーリーとなっているが、EDにのみバラティエとサンジが一瞬だけ登場する。
さらに、劇場版ONE PIECEとしては、本作にのみオープニングとエンディングが存在する。映像はOPはTVシリーズで使用されていたものをほぼそのまま使用されたもの。一方EDは原作の扉絵などをもとに製作されたものである。
ちなみに、本作が公開されたのは、テレビアニメの放送開始からなんとわずか半年後の事である。
登場人物
麦わらの一味
- ナレーション(CV.大場真人)
オリジナルキャラクター
- トビオ(CV.今井由香)
ウーナンに憧れる少年。
おでんばっかり作っている岩蔵のようになることを嫌い、ウーナンの手下になって海賊として活躍することを夢見ている。
何度目かの家出の途中でルフィ達と出会い、ウーナンと彼の黄金を探す冒険に巻き込まれるが、その中で岩蔵の真実を知り、彼がウーナンと変わらぬ誇り高い男であることに気づく。そして、エルドラゴとの決着とウーナンの発見を経て、改めて夢を探すことを決意する。
屋台船でおでん屋を営む頑固オヤジ。トビオの祖父。
おでんの腕は超一流で、ルフィが「世界一」と絶賛するほど。そのうえ、商売が成り立っているのか怪しいぐらいに安い。
海賊に憧れて家出を繰り返すトビオに頭を悩ませている。
実は黄金の大海賊ウーナンとは浅からぬ仲で、物語が進むにつれてそれが明らかになる。
- エルドラゴ(CV.内海賢二)
黄金に執着する海賊。赤いたてがみのような髪と、大柄な体の持ち主で、さながら獅子のような外見をしている。
超人系(と思われる)悪魔の実「ゴエゴエの実」の能力者で、凄まじい大声の持ち主。その声は、さながらビームのように触れたものを吹き飛ばす。発声前には超サイヤ人のような黄色いエネルギーを全身から発するため、何もかもがかめはめ波っぽい。
ウーナンが隠した黄金を手に入れようと活動する中で麦わらの一味と遭遇し、何度か衝突する。終盤、岩蔵のおでんを踏みにじったことがルフィの逆鱗に触れ、激闘の末にゴムゴムのバズーカで海へと吹き飛ばされて敗北した。
- ゴラス(CV.?)
エルドラゴに金で雇われている剣豪。歩合制なのか、ことあるごとに細かく金貨を支払われている。
インディアンのような恰好をした非常に大柄な男で、ゾロの背丈ほどもある巨大な刀を軽々と振り回す怪力の持ち主。土砂崩れでふさがれた道を刀の一振りで文字通り「切り開く」など、その高い実力はゾロもが認めるほど。
しかし、実は金で雇われている自分を心の奥底で恥じており、そこから生じた隙を突かれて、ゾロの前に敗北した。
エルドラゴの手下の小悪党3人組。次回作にも登場する。
かつて“東の海”で活躍した「黄金の大海賊」。懸賞金6000万ベリー。
ドン・クリークさながらの大海賊団を指揮して黄金を集め続け、ついには世界の黄金の3分の1を手にしたとされ、船団に積まれた黄金は夜の海を昼さながらに照らしたという逸話がある。
劇中から数年前の時点でぱったりと姿を消しており、集めた黄金を小さな島に隠して死んだと噂されている。この噂を巡って、今作の物語は進行する。
実は岩蔵とは兄弟同然に育った仲だったが、黄金に価値を感じない彼と衝突し、死別同然の形で生き別れになっていたことが判明する。
失踪したのは死期を悟ったためであり、黄金をすべて元の持ち主に返したうえで、島の地下に掘った部屋の中でひとり死を迎え白骨死体と化していた。そこに遺していた遺書を通して、岩蔵とようやく再会を果たすことが出来た。黄金を返したのは、岩蔵の最後の言葉から、自分が欲しいのは黄金ではなく、それを手に入れるまでの冒険であったことに気づいたからであった。
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それいけ!アンパンマン - 同じくテレビアニメ化から、わずか半年で映画化され、こちらの方は現在でも毎年続いている。