ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴
編集者:musekitsui
編集内容:作品の追加。

学校において、生徒の間で自然発生する人気の度合いを表す序列を、カースト制度のような身分制度になぞらえたもの。

概要

「学校カースト」といえばアメリカ高校におけるそれが昔から有名であり、ハリウッド映画や学園モノの海外ドラマでも頻繁に登場するヒエラルキー表現だが、日本でも同種の現象が発生しているのでは?ということでこの名称が日本でも定着した。

基本的に「運動神経が良い+容貌美しい」ほど上位に位置づけられる。

アメリカにおける学校ヒエラルキーの順位

  1. ジョック (Jock):ピラミッドの頂点イケメンかつスポーツ万能の帝王アメフト部やバスケ部などで活躍する、校内のスターである。
  2. クイーン・ビー(Queen Bee):「女王蜂」の意味で、 所謂「学園の女王」。カリスマ美貌に恵まれ、多くの場合はブロンドチアリーダーを務める。総称はクイーンズ (Queens)。
  3. サイドキックス(Sidekicks):上のクイーン・ビーの取り巻き
  4. プリーザー(Pleaser):女子の場合はクイーン・ビーおよびサイドキックスの取り巻き。男子の場合はジョックの子分。下の立場の者へのたかり (Please) を活発に行う。
  5. ワナビー(Wannabe):クイーン・ビーおよびサイドキックスの取り巻き。取り巻きながらも立場の上昇(サイドキックスへの昇格)を夢見る(ワナビー) 立場。
  6. メッセンジャー(Messenger):パシリキョロ充)。
  7. プレップス(Preps): 文科系の上位者。お金持ちお坊ちゃま
  8. ゴス(Goth):ゴスロリ
  9. 馬鹿(Slacker):おバカ。
  10. ギーク(Geek):ヲタク層。
  11. ブレイン (Brain):ガリ勉。上の3つはナード(日本でいう「根暗」に相当)に属する。
  12. ターゲット(Target):いじめの標的。ナードに属するとは限らない。ゲイの子など。
  13. 不良(Bad boys&girls):不良少年および不良少女。※ランク外
  14. 不思議ちゃん(The Floater):図書館司書したり一人で本を読んだりしてる子。※ランク外

問題

アメリカ

1999年アメリカで発生した「コロンバイン高校銃乱射事件」は、このスクールカーストが背景にあると考えられている。つまりカースト下位の学生が、カースト上位の学生に虐げられる・迫害される・踏みつけにされる毎日を送る中で、鬱積した不満怒り爆発し、カースト上位の学生を殺すという悲劇に至った。

アメリカでは教師大人ですら、スクールカースト上位の生徒を特別扱いする傾向があるため、スクールカースト下位に置かれるということは、アメリカ社会において「最初からつまはじきに合う」対象となり得る。「個人の個性を尊重し、誰でも平等であり、誰にでチャンスはある」というのがアメリカの表向きのモットーであるにもかかわらずだ。つまり、カースト下位に置かれた若者は、社会からもそっぽを向かれる可能性も高く、それが上記のような凶悪事件の火種となってしまった。

しかしながら、こうした明確な差別がまかり通っていても、スクールカースト上位の人間たちが支配するアメリカ社会に挑戦しようとする、スクールカースト下位のアメリカ人も少なくない。

人気映画監督シンガーソングライターの中には、スクールカースト下位に置かれ差別を受けた悔しさをバネに、ハングリー精神で這い上がった者も多い。

このため、アメリカ映画TVドラマでは「スクールカースト上位に属していたような登場キャラクターは、作中では散々な扱いを受ける」傾向があり(特に監督がナードだったホラー映画などに顕著)これはスクールカースト下位に属していたアメリカ人のウケを狙ったものであることから、アメリカにおけるスクールカースト問題の深さが見て取れる。

日本

運動神経の良い「体育会系」の生徒が、より上位に位置づけられる点に関しては、アメリカと同様。「スポーツさえできれば勉強ができなくても何とかなる」という風潮が根強い。これも日本特有の問題であろう。

日本の場合はスクールカーストシステムと同時に集団主義・「出る杭は打つ」という排他的慣習がこれに絡んで来るために、より複雑な状況となっている。

スクールカーストがわかりやすく描かれている作品

  • 「ブレックファスト・クラブ」

1985年公開のアメリカ映画。初めてこのヒエラルキー問題に切り込んだ作品として知られる。

FOXTVドラマ。スクールカーストの最下層組である「ナード」を主役にしているが、上記のポジションに該当するほぼ総てのキャラが登場し、それぞれにスポットが当たる構成になっているので、参考になるかもしれない。

日本の特撮ヒーロードラマ・このヒエラルキーを明確にドラマ展開に取り入れていた。

(主人公・如月弦太朗がしばしば『Bad boy』呼ばわりされるなど)

進学校の落ちこぼれ組という設定上E組とそれ以外という形式でのヒエラルキー構造が明確にされており、クラス内外でそれぞれのポジションに属するキャラクターが数多く登場する。

現代日本におけるこのスクールカーストシステムを、主人公の視点から客観的に考察するというテーマが盛り込まれている。

生徒会長鬼龍院皐月により、学園の生徒全員が「三ツ星(生徒会四天王)」「二ツ星」「一ツ星」「無星」にランク分けされており、その生徒の実力や功績に応じてランクが変動する。一ツ星以上の生徒には極制服と呼ばれる特殊な制服が与えられるほか、星の数によって生徒とその家族の生活水準にも明確な格差がつけられており、無星はスラム街だが、一ツ星はマンション、二ツ星以上は高級住宅街に住むことを許される。

関連記事

編集者:musekitsui
編集内容:作品の追加。