表記ゆれ
名前に関しては「ベヒモス」「ベヘモス」「ビヒモス」「ベヘモト」「ベヘモット」など、かなりの表記揺れがある。また、一部では「バハムート」もその別名とすることがある。
スクウェア作品では「ベヒーモス」表記が主流。
▲バハムート
▲べヒモス
▲ビヒモス
旧約聖書
「獣」を意味するヘブライ語 behamah の複数形が名前の由来。元々は象の事を指していたと言われ、単体でありながらあまりの巨体ゆえに複数形で呼ばれるようになった、と言う。
怪物としてのべヒーモスは一般に巨大な牛若しくはカバのような姿で描かれる。西洋杉のような太い尾と銅管や鉄の棒のような逞しい骨、そして巨大な腹を持った草食の獣で、日に千の山に生える草を食べ、大河の流れをひと息で飲み干す程の食欲を持つとされる。しかし、性格は温厚なもので、全ての獣はベヒーモスを慕ったと言われ、一部文献ではべヒーモスを「獣王」とも呼称・翻訳する。
神が天地創造の5日目に造りだした存在で、同じく神に造られ海に住む幻獣レヴィアタン(リヴァイアサン)と対を成すものとされる(この際、レヴィアタンが雌雄一対であったが雄が引き離されたとする伝承から、雄と解釈されることもままある)。また、旧約聖書には登場しない「空に住む幻獣」ジズと合わせて三頭一対とする伝承も存在する。
フィクションでの扱い
ファイナルファンタジーシリーズ
物語の中盤~終盤にかけて出現する、シリーズには欠かせない常連モンスター。
初出はファイナルファンタジー2の中ボスからだが、1作目の時点で天野喜孝によってウォーリアオブライトと戦う原型的なモンスターが描かれている。概ね、二本の角・鬣・紫の毛皮を持つ肉食獣の姿で登場する。
優れた攻撃力が特徴で、隕石系の技を得意とする作品も多い。
上位種としてキングベヒーモス、ダークベヒーモスがいる。近年ではさらに亜種が増えており、[チョコボ]や[モーグリ]とは違ったポジションとして、シリーズに欠かせない敵キャラクターとなっている。
LIVE A LIVE
SF編に登場。
貨物輸送船コギトエルゴスムで運ばれている謎の地球外生命体。
しかし、航行途中に檻から脱走。船内をうろついて乗員たちを襲う。
事件が起きた後は館内を歩いていて、主人公キューブが触れると即ゲームオーバーになる。
普段はゆっくり歩いているだけだが、必ず行かなければならない部屋の前で待ち構えていたり、塞がれた狭い通路で遭遇したり、ダッシュで突進してきたりという行動で多くのプレイヤーを恐怖に陥れた。
ひどい場合だと回避不可能な場所で待ち伏せしていることすらある。
鳴き声、BGM、暗い船内などと相俟って、精神的に非常に痛い。まさにトラウマ。
劇中ではヒューイを殺害、カトゥーとレイチェルに重傷を負わせる(カトゥーは一命を取り留めるがレイチェルは後に死亡)、事件解決のために協力し合いキューブと別行動を取っていたダース伍長にも襲い掛かったが最終的には死闘の末に彼に射殺された。
その性質から、MOTHER3のきゅうきょくキマイラを引き合いに出されることも多いが、キューブの行き先の随所に先回りして現れる分、恐怖度はこちらの方が上だろう。
半熟英雄シリーズ
子供版(?)のベビーモスがエッグモンスターにいる。さらにその親父のヘビーモスまでいる始末。ヘビーモスに至っては単なる怪獣にしかみえない。
デジタルモンスターシリーズ
サンサーラ・ナーガシリーズ
聖書からの引用が多い押井守監修のゲーム。湖に棲むオレンジ色の大口カバとして登場。続編サンサーラ・ナーガ2では6本足の巨大な姿になった。
エア・ギア
チームの一つ、超獣(ベヒーモス)。またそのリーダー[宇童アキラ]の異名。
アキラの技影としては巨大なドラゴンあるいは角を持つ怪獣ようなものとして登場する。
聖闘士星矢
『聖闘士星矢ロストキャンバス冥王神話』に登場する冥闘士に、天狐星「ベヒーモス」のバイオレートがいる。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
三冒険者依頼でゼウス・ファミリアとヘラ・ファミリアに討伐された【陸の王者】。冒険者の装備を腐食させるほどの強力な毒を持つ。
余りの巨体で死亡した際の灰は「黒の砂漠」という灰でできた砂漠地帯を作ったほど。
ソーシャルゲーム版メモリア・フレーゼでは亜種が登場しオラリアや周辺地域に甚大被害をもたらす。
余談
ベヒーモスとバハムートは同一視されることも多い(音が近いため)。ただし、バハムートは「超巨大な魚」であり、むしろレヴィアタンの方が見た目などは近い。そのため、両者の伝承が入り混じって伝わったものと考えられる。
また、FFなど筆頭に両者が同時に登場することは珍しくないが、近年ではベヒーモス=バハムートとして同一視して登場させる例も増えている。
関連タグ
ジズ・・・空の怪物。