「自分を無敵と勘違いしてきた”自然系”の寿命は短い」
「おれは生かすぞ、“麦わら”を!! ペドロの兄貴が賭けた男を!!」
概要
ライオンのミンク族で、サングラスとスーツを着用している。割と大柄だが、サングラスを取るとつぶらな瞳をしている。
ルフィからは「ペコマムシ」、亀に変身した際には「カメマムシ」などと呼ばれている。
「ガオ」という口癖があったり、ガッツポーズを頻繁に行ったりと、言動に特徴があるキャラクターである。
プロフィール
性格
少々荒々しい性格のようで、みかじめ料のお菓子の納期が遅れそうな国の者に対してはサングラスを外して「(国が)滅ぶぞ!」と相手を睨み付け恫喝まがいの事を行っている。
しかし、反対に仲間と同族を思う気持ちは強く、命を救ってくれた恩人には、敵であろうとも感謝を忘れない義理堅い面も持つ。
ちなみに、サングラスを取った目が非常につぶらであるため、サングラスを掛けている時より本気の時の方が威圧感は減る。
同じくミンク族であるペドロとは、かつて兄弟分の間柄であったらしく、ペコムズは彼の事を「兄貴」と呼び、頭の上がらない様子を見せており、ネコマムシからもペコムズを抑えられるのはペドロしかいないと評されている。
そしてそのペドロのためなら命をかけられるほど彼を慕っている。
戦闘能力
名称 | カメカメの実 |
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解説 | 亀に変身する |
種類 | 動物系 |
リクガメの姿に変身できる「亀人間」。
ただしペコムズはライオンのミンク族なので、「亀に変身する能力を持った二足歩行の喋るライオン」という傍から見るとなんとも奇妙な存在となっている。
獣形態では四肢や首を甲羅の中に収納することができる。その甲羅はダイヤモンドに匹敵するほどの硬度を誇り、ガトリングガンでの掃射にも無傷で耐え切ってしまう。変身できる動物がカメであるため、他の動物系能力者と比較して攻撃力やスピードよりも防御力に特化しているのが特徴と言える。また、カメの特徴から「背後からの攻撃」に対して特に強く、不意打ちを仕掛けられても致命傷は回避しやすい。
しかしそれではペコムズは攻撃面で他の海賊や能力者に劣るのかと言えば、決してそんな事は無い。覇気もしっかり体得しており、自然系能力者にも素手でダメージを与える事が可能であるなど、基礎戦闘力自体が非常に高い。なお、基本的に武器は使わず、体術と能力(変身)による防御を中心とした接近戦を得意とする。
ちなみにモデルについては明らかにされていないが、後述の切り札による暴走を防ぐのに役立つ種ではなかった模様(甲羅や緩慢な動きといったイメージがつきまとうカメだが、虫やクラゲ、ミミズなどを口にする肉食寄りの生態のものが割と多い)。
また、ミンク族であるために満月の夜には「月の獅子(スーロン)」と化す切り札もある。ただし、ペコムズは「月の獅子」の制御ができないというミンク族として極めてリスキーな欠点を抱えており、一度「月の獅子」の力を解放するとただ本能のみに従って暴走する怪物と化してしまう。
暴走したペコムズの戦闘力は相当凶悪なものらしく、ミンク族の仲間からもかなり恐れられている模様。
サンジ奪還作戦に多くのミンク族が名乗りを上げた際にネコマムシが「ペコムズがいる」と言っただけでほぼ全員が一斉に沈黙したほどである。
この暴走を抑えられるのは、唯一ペドロの声のみ。
サングラスをかけているのは、うっかり満月を見ても暴走しないようにするための様子。
活躍
魚人島編
ホーディ・ジョーンズの騒動後、それらを何も知らず仲間のタマゴ男爵と共に"ビッグ・マム”の命令を受け魚人島にお菓子を受け取りに来た。
この時麦わらの一味とも対面しており、お菓子が納められないことを理由に魚人島を滅ぼすと脅してきた事に怒ったルフィが"ビッグ・マム”に宣戦布告する場面に居合わせた。その後、ルフィ達がカリブーから取り返したリュウグウ王国の財宝をルフィからお菓子の代わりとして受け取りタマゴ男爵と共に帰路につく。
途中でカリブーに襲撃されるも軽く返り討ちにし、何事も無かったかのように帰って行った。
ゾウ編
シーザーを連れたサンジ達を追跡中に故郷であるゾウに辿り着いたが、そこが壊滅していることを知ると怒り狂い、仲間の無事を第一に確認。家族や友人と再会した際には大泣きしていた。
そこでミンクたちから「麦わらの一味のおかげで毒ガス地獄から救われた」と聞き、麦わらの一味への恩義からサンジを連れて帰るという任務を放棄しようとしたが、そのせいで行動を共にしていたカポネ・ベッジの怒りを買い、背後から銃撃されて重傷を負ってしまう(彼のゾウでの行動はビッグ・マム海賊団にすでに知られてしまっており、付き合いの長いタマゴ男爵からも、任務放棄をしたペコムズの方が悪いと見なされている)。
その後チョッパーの治療で少しずつ回復していき、サンジを奪還する為ルフィ達と少々強引な形でビッグ・マムへの案内人役として同行する事に。
万国編
しかし、ルフィ達がショコラタウンの港に船を停泊させ、散策から戻ってきた時には、サニー号のトイレの壁に「ひきかえせ」というメッセージだけを残して、姿を消していた。
カポネ・ベッジにより捕らえられたぺコムズは、ある企みの協力を寄せられるが、彼は断れば死ぬという事を理解しておきながらも、ビッグ・マムの忠誠心から「てめェママを、ナメすぎなんだよ!!!」と警告の意味も込めた唸り声で捨て台詞を吐き、ベッジの銃撃を受けて海に突き落とされてしまう。
身柄はアラディン達が介抱して手当をしたものの、彼らの制止を振り切ってまで、いち早くベッジの裏切りをビッグ・マムに報告しようと抵抗し続けていた。だが、結局拘束されて逃走を許してしまい、お茶会後にようやくビッグ・マム海賊団と合流、魚人海賊団の裏切りを報告した。
覚悟のスーロン化
その後、ルフィたちの追撃への参加を命じられるも、受けた恩義と同行している兄貴分のペドロと矛を交えることを躊躇し、思い悩む。そして、足止めのためにペドロが自爆してしまったことを知って号泣、モンドールに敵の死を悲しむ行為を非難されるも、ペドロと因縁のあったタマゴ男爵だけがその心情を慮っていた。そのシーンを最後にしばらく登場しなかったが…。
カタクリとの幾度もの激戦の末に勝利を収めたルフィだったが、力を使い果たした上に敵地深く孤立し、脱出の手段を失っていた。しかし、そこにブリュレを連れた謎の覆面の男が現れる。
「ガオ!!俺の名は『ナゾムズ』!!」
しかし、ルフィにはその正体がペコムズであることを一瞬で見抜かれ、それどころか変装していることにすら気付いてもらえなかった…。そして、ビッグ・マム海賊団の面子にすら見抜かれた…(ただ、深夜であることと変装になっているかどうか怪しい出で立ちから、短時間だが何がしたいのか逡巡した者もいた)。
それはともかくとして、ペドロの犠牲を目の当たりにして覚悟を決めたペコムズは、裏切り者の汚名を被ってでもルフィたちを逃す手助けをする決意をしたのである。
そして、ペコムズは自身では全く制御できないスーロンと化すことで、暴走状態のまま大暴れして時間を稼ぐことをルフィに提言した。ペドロ同様に自らも命を捨てるも同然の方法で…。
「ペドロの兄貴の犠牲は絶対に無駄にするな!!」
その覚悟をルフィも汲み、特に止めることもなく、ただ力強くお礼を述べた。
「おれは生かすぞ、“麦わら”を!! ペドロの兄貴が賭けた男を!!」
そして、サングラスを外して月を見上げたペコムズ。鬣が膨れ上がり、血に飢えた猛獣の如きおぞましい容姿となって、雄たけびを上げる。…しかし、そこは敵地のど真ん中、如何ともしがたい戦力差は余りに無情で、オーブンの先制攻撃に出鼻を挫かれたペコムズは未だ満足に動けないルフィと人質兼盾代わりだったブリュレを手放してしまい、総攻撃を受けてしまう。
その一方で、ペコムズが己の命を賭けてでも逃そうとしたルフィは、間一髪で駆け付けたジェルマ艦隊に救出され、ペコムズの稼いだ時間は確かに実を結んだのである。
関連タグ
ONEPIECE ビッグ・マム海賊団 シャーロット・リンリン