注意
- 自身の憶測や解釈で関係ない企業や他ユーザーを攻撃しないでください。如何なることがあろうとも暴言・誹謗中傷は言語道断です。
- このページの内容は、人によって見方が異なる可能性があります。ここで取り上げている意見等は、反論に反論が繰り返されている議論を、ある時期で切り取ったものである点にもご注意ください。
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- このページに取り上げられているものが結論ではなく、現在も議論が続けられています。
- 本件について関係各社・各位にみだりに問い合わせやリプライをしないようお願いいたします。
- 編集者は、読者に「正しい意見/間違った意見・多数派/少数派」等の先入観を与えないような中立の立場での記述を心がけてください。
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概要
2017年9月25日夜8:00、アニメ『けものフレンズ』の監督たつき氏が自身のTwitter上にて衝撃的な発言を投下した。
「突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。」
「ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです。すみません、僕もとても残念です」
(原文ママ)
なんと2期からの降板の発表である。けもフレ界隈に激震が走った。
たつき監督の手腕があったからこそのアニメ『けものフレンズ』のヒットであったと言っても過言ではなく、失礼ながらアニメ前は非常に知名度の低かった「コンテンツとしてのけものフレンズ」の人気にも彼が非常に大きく貢献した人物なのは明らかである。
このツイートは瞬く間にネット上で拡散され、文字通り世界中のフレンズがショックを受けてしまった。
そしてとあるネットニュースのコメント欄にて「まさにたつきショックだ」と言及されたことで、pixiv内でもタグとして広まった。
別名「9.25けもフレ事件」「たつき監督降板事件」など。
反響
ツイートから2時間足らずでリツイートが20万を超えた結果、ついに「たつき監督」というワードを世界のトレンド1位にまで押し上げてしまった(日本は世界で最もTwitter人口が多いとはいえ凄まじい騒ぎである)。
当然ながらたつき監督の続投を希望する声が殆どで、どういう経緯があってのことなのかは全く不明な段階ながら監督の降板を決めたとされるカドカワ方面に対する非難の声も凄まじいことになった。ひどい時は代弁に度が過ぎてプロパガンダ的なイラスト・動画が作られる程(⇒実際投稿されたイラストはこちら)。
先走るあまりに「change.org」でたつき監督辞退の撤回をカドカワに求める署名活動を始める者も現れ、この影響あってかカドカワの株価が一時若干値を下げる動きを見せ、『けものフレンズ』というコンテンツにおけるたつき監督の影響力およびファンの動揺ぶりを浮き彫りにしてしまった(ちなみにchange.orgにおける署名は5万人分ほど集まり、KADOKAWAとテレビ東京へ提出したとのこと。ただし「change.org」の署名にどの程度効力があるのかについては実のところ不明。さらにこの署名サイトには良からぬ噂も存在すると一部では言われている(詳細はこの記事のコメント欄を参照されたい))。
さらにITmedia・オリコン・日刊スポーツなどを始めとする各メディアにも取り上げられており、本件の反響の大きさをうかがい知ることができる。
海外の反応
前述の通り凄まじいリツイートによってこのニュースはインターネット中に、つまり世界中に瞬く間に拡散した。けものフレンズはSteam・ビリビリ動画・Crunchyrollなど公式な日本以外への配信サービスが行われ海外にもファンの多い作品で、そうした海外のファンの反応も日本のそれとほぼ同じであった。
2日が経過した27日にはツイッターで韓国のフレンズにより"#NoTatsukiNoTanoshi"というハッシュタグが作られ、たつき監督の降板に、あるいはカドカワ方面の判断に対する、怒り・戸惑い・嘆きなどの声が多数投稿された。
フレンズ笑顔プロジェクト
降板ツイートが投稿され、上記のような今までけもフレの世界観に染まっていたとは思えないほどの感情に包まれた結果、大半のフレンズたちの心は荒んでしまった...。
そんな中、ツイッターちほーのとあるフレンズがこうした荒んだフレンズたちを笑顔にしようと、プロジェクト及びハッシュタグを立ち上げた。それこそ#フレンズ笑顔プロジェクトである。
詳細はフレンズ笑顔プロジェクトへ。
関係各所への問い合わせテンプレート
騒動の規模が日に日に大きくなっていく中、けものフレンズプロジェクトの出資企業(製作委員会)やコラボ先企業などの関係各所、さらには文化庁などへの問い合わせやそれを推進する動きが展開された。しかしその中には感情的・扇動的な言動が見られ、さらに一部ファンの過激化という論調の記事も出てしまったため、問い合わせには情報の整理や最低限の礼儀が必要ではないかと様々に指摘が続いた。
またニコニコをはじめネット上では上述の状況を踏まえ、企業などへの問い合わせテンプレートが作成された。テンプレの内容やそれについての詳細は「9.25けもフレ事件(たつき監督降板事件)まとめ」を参照されたい。
(※現在は既に製作委員会及び福原Pによる最終報告がなされた以上、みだりに問い合わせをするべきではない。)
燃える紙飛行機に希望を載せて
9月30日には海外のフレンズによって立ち上げられた「ジャパリパークを救う会(⇒Twitter)」の主導により、同日夜7:00にTwitter上にて一斉ツイートを行いトレンド入りさせて関係者に抗議の声を届けようというプロジェクト「#燃える紙飛行機」が実行され、結果日本のトレンド6位入り、世界のトレンドでも48位入りを果たしてこのプロジェクトは一定の成功を収めた。
さらに10月20日夜9:00にはプロジェクト第2弾とも言える「#紙飛行機に希望を乗せて」が実行された。
ちなみに“燃える紙飛行機”というのはアニメ版最終話でサーバルが苦手ながらも勇気を振り絞って行った「仲間を助けるためにとった行動」のことをいう(詳細は実際に本編を見てもらったほうが早いだろう)。
炎上の背景
まず最初に言っておくと、アニメ制作において作られる時期が違う場合同一作品であっても制作に当たるメインスタッフ(無論監督も含む)が一部変更されるというのは決して無くはない話であって、なおかつ別にたつき氏個人に『けもフレ』というコンテンツの著作権があったわけでもない。
ただ今回の場合、同氏はアニメ版において監督から脚本を始めあらゆる部分で全面的に関わっていた人物であり、それが本作の面白さにつながっていたとして、ほとんどのフレンズはあくまで“たつき監督の作風で作られた『けものフレンズ』”を評価し、その上での続編を期待していた。しかし、その監督が変わるということは当然その続編全体の作風も雰囲気も大きく変わってしまう可能性が予想され(そうなった結果、売り上げが半分以下に落ち込み話数が減らされてしまった作品も過去にはあった)、その事に関して強い懸念と不安を感じている者が圧倒的に多いというのが実情である。
これに加え「何か不祥事を起こした」「既に別の仕事に取り掛かっている」というようにきちんとした理由があるのならまだしも、たつき氏本人のツイートを見る限りでは2期制作への意欲を持っていたのにも関わらずの降板であったため、それらを鑑みた結果「KADOKAWA側から一方的に降板要請を突きつけられたのではないか」「KADOKAWAが利益を優先して『けもフレ』というコンテンツを自分達で全面的に一括運用するためにたつき監督を切ったのではないか」などといった憶測が飛び交い、さらにそれらが先行してKADOKAWAに対するファンの怒りが爆発してしまった。
またKADOKAWAは過去に何度も問題を起こしてしまっており、今回に至ってもニコニコニュースやふたば☆ちゃんねるを始めとする掲示板などで工作を行った可能性があったり、当時の重役が失言をかましたり等、ファンの心情を逆撫でする諸問題が次々と挙がって憶測に真実性が加わり、結果カドカワ方面の関連企業に集中砲火が浴びせられる事態となった。
これほどまでにこの騒動の反響が大きくなったのは、悲しみ・憎しみ・恨み・絶望などさまざまな感情が入り交じり、さらに便乗してきた荒らしやアンチ、一企業を叩きたい人たちなどが余計に騒ぎ立て、完全に混乱状態に陥ってしまったからだろう。
しかし騒いだことによってKADOKAWAはヤオヨロズとの交渉に入ったため、ファンの声が企業を動かした...というのも事実である。
後述するが実際ヤオヨロズが外されたのは8月であり、この騒ぎが無ければ更に長い間この事実が知られないままとなっていた可能性がある。
関係各所の動向
けものフレンズプロジェクトAからの発表
2017年9月27日午前0時過ぎ、『「けものフレンズ」の映像化プロジェクトに関するご報告』と題してけものフレンズ公式サイトで以下のような発表がなされた。
“けものフレンズプロジェクトA
「けものフレンズ」に関しまして、すでに新規映像化プロジェクトの制作を発表させていただいておりますが、発表当初より同体制での継続か、新体制での新たな表現かも合わせて検討中で、現時点においてもまだ何も決定していない状況です。
そのような中、今年1月~3月に放送されたTVアニメーションと同様の体制を優先として、視聴者のご期待に沿えるべく調整をしておりましたが、アニメーション制作会社であるヤオヨロズ株式会社より8月に入った段階で辞退したい旨の話を受け、制作体制を一から模索することになっているのが現状です。
「けものフレンズ」は動物ファーストの理念のもと、関わってくださったすべての方々の手によってゲーム、コミック、アニメ、舞台と展開して参りました。広く門戸を開放し、理念に賛同していただける方々のお力添えをいただき、世界を広げていきたい。そのために誰のものでもないプロジェクトとして、動物のための「けものフレンズ」として活動を重ねて参りました。
しかし、アニメーション制作を担当していただきましたヤオヨロズ株式会社には、関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用がありました。映像化プロジェクトとしては次回の制作を引き続きお願いしたかったため、情報は事前に共有してほしい旨の正常化を図る申し入れをさせていただきましたが、ヤオヨロズ株式会社からは、その条件は受け入れられないので辞退したい、とのお返事でございました。
「けものフレンズ」の映像化プロジェクトに関しては、上記のような経緯で一部滞っておりますが、「けものフレンズプロジェクト」は今後も御協力をいただく皆様と共に作品を守り、ファンを守り、動物たちのことをもっと知ってもらう活動をこれからも初志貫徹、続けていく所存です。映像化に関しましても、改めて、そしてできるだけ早くご報告できるよう進めて参ります。
今後とも様々な「けものフレンズプロジェクト」をよろしくお願いします。”
KADOKAWAの公式ページからリンク誘導されているので、実質的にKADOKAWA側の公式声明と見て差し支えない一方、これはけものフレンズプロジェクトとしての声明であるため共同出資者はこれを承諾している事となる。
この声明により、降板の対象がたつき氏個人からヤオヨロズ全体であったという事を決定付けることとなった。
声明文の内容からはたつき氏を擁するヤオヨロズが「けものフレンズプロジェクトの許諾を取らないまま、けものフレンズを私的に利用したことがあった」と読める。この事案が具体的に何を指すのかは明示されていない。さらに、「これに情報共有を求めたが、ヤオヨロズ側が拒否して降りた」とも読めるが、これはたつき氏のツイートと矛盾していた。何故か色々なところがぼかされ肝心なところが抜け落ちまるでヤオヨロズに全責任を押し付けているような印象を読者に与えてしまい、結果声明はファンに対する十分な説明にはならずに“怪文書”のレッテルを張られ、騒動は終結に向かうどころか更に酷くなった。
私的利用の候補として上がった直近の大きな企画は『12.1話 ばすてき』、JRAコラボの『けいばじょう』、日清食品コラボの『ふっくら』である。
まず『ばすてき』が声明にある「許諾しない作品利用」に当たるのかと言うとそうではなく、動画の投稿当初からプロジェクト側と連携した上で作られた旨が述べられてはいる。仮に『ばすてき』が問題の元凶だとしても、アップロード後に権利者による削除が行われておらず現時点でも存続しているため、許諾を得ないままであるとは考えづらいとされる。
ただしあくまでも投稿後にクリアされたというだけであり、これが事後承諾であることを「連絡がないままでの作品利用」に該当する可能性を否定できず、またコンプライアンスをクリアするために他方面のスタッフに負担をかけたこと間違いないだろう。
結局、制作委員会としては2期は「無断の作品利用があった」「情報は事前に共有してほしい」上で「監督の続投」を望んだが、「ヤオヨロズからその条件は受け入れられないので辞退したい」との回答だった。
交渉がこじれた理由については、下記の点・説があげられる。
- 1期本放送時の放送前チェックに関して「もう修正時間が無いタイミングでしかテレ東細谷氏のところに脚本も映像も来ず、実質的にノーチェックで通すしかなかった」とニコ生等で細谷氏が発言。(他のアニメでは映像が出来上がらなくても先に脚本のチェックは入る。ただ、結局KFP側は1期においてはこれを承諾してもいる)
- 福原Pがクリエイター武勇伝としてインタビューで「いちいち確認を取っていたらスピード感が無くなる」旨の発言を何度もしていること。
- 12.1話投稿時は楽曲も原盤使用許諾が出ておらず、事後承認で特別使用許可が出された。
- 5月コミティアで出した同人誌に委員会からの特別許諾が付いていなかった。
- 同人誌の内容がアニメ雑誌に掲載されたイラストや、他のアニメーターが描いた資料の流用であること。掲載されたイラストでは消し損じ等の跡が見られた。
- 通常アニメーター同人誌は「自分が描いたイラスト」の掲載については黙認されることが多い。この同人誌についても吉崎氏は「たつき氏が作成した資料のみ」の同人誌だと考えていた可能性が高い。また、当然ながら吉崎氏以外の許可を得た同人誌ではない。(この件でたつき氏の同人誌発行を止めなかった吉崎氏の責任が重く見られ、板挟みにされた吉崎氏が何もつぶやけなくなったとも推察できる)
- 華々しい活躍の陰で、これらの事後処理のために裏方スタッフが負担を被ることになった。
- KFPとしては2期は「情報共有して正常化し、たつき監督続投」を望んだが、「ヤオヨロズからその条件は受け入れられないので辞退したい」との回答だった。
- KFPの一角を成し、けものフレンズの生みの親である吉崎観音氏を擁するKADOKAWAでは、以前から部署間で溝が大きい事が問題となっているという情報があった。これがアニメのヒットを切っ掛けに内紛の発生を招き、事実関係の共有や意志の統一が出来ず、交渉において大きな障害となってしまった可能性が指摘された。
つまり、KFPの社会人的な常識と、ヤオヨロズ側の同人的感覚が、折り合わなかった結果の不幸な事故である可能性がある。
ただ、脚本の件はこれがヒットに繋がった背景もあり、曲がりなりにも「事後承諾」してしまった件についてはそれを降板理由とするのは考えづらい。
クォリティのため直前で脚本を変える事はたまにある事であり、そもそもこのアニメの制作にあたりKFP側は低予算・少人数のスタッフしか用意していなかった事情がある。
後にけものフレンズのヒットについて行われた他のアニメ監督へのインタビューでは「あの予算と人員では、本来普通に1話仕上げるだけでも凄まじい苦労があっただろう」とまで述べられていた。
たつき監督側に何も落ち度がなかったとは言わないが、現場で起こりうる事態への備えを事実上怠り、脚本や映像が遅れる原因をKFP自身が作り出していた事も確かである。
同人誌についてはコミティアの物は怪しいところだが、8月のコミケの物については表向き特に問題視されていないらしい事もあり、「コミティアのがダメなら何故コミケのは許可したのか」「コミティアの物は実際怒られたが、コミケの物は改善され一応承諾されたのではないか」などの推測がなされている。
後述の通りヤオヨロズ側に降板理由は明かされなかったらしく、それが更なる混乱を招いてもいる。
2018年に行われた株主総会においても、結局降板理由については明らかにされず、寧ろ声明と矛盾するかの様な言葉も出ていたとのこと。
また、「たつき監督を降ろしたというよりは会社同士での調整が合わなかった」という返答もあり、著作権法違反を犯した、などの話もなかった。
こうなると監督云々ではなく単なる会社同士のいざこざ(ヤオヨロズ側のギャラの安さや権利を全然貰えていない点が、不満を招いた可能性が指摘されている)、あるいはヒットを受けてもっと大手の会社に頼みたいがためにヤオヨロズが切られてしまった可能性も出てきた。
それでもこの株主総会では少なくとも9月の中途半端に見える声明よりは踏み込んだ説明がなされ、また一応たつき監督の功績を認める言葉もあり、「せめてこの内容で発表していればあそこまで荒れる事は……」と嘆くファンもいる。
そもそも上述の通り監督・製作会社交代そのものは珍しい事ではない。
ファンからも「~という理由があった可能性はある」「同人誌など1つ1つは降板理由としては弱いが、積み重なってしまい溝が出来たのでは?」「決してたつき監督が悪いというわけではないが、やり方が特殊過ぎてウチでは不都合、という事ではないか?」という指摘の声はそれなりに上がっており、もっと具体的な理由を述べていれば事態の方向性は全く違っていたかも知れない。
ただ、上記の様な問題が事実であったというのならば、KFP側が早い段階でそれを明らか(全然別の理由である可能性や、恩恵にも与っていた手前言わなかった、企業間の問題でそれはやりにくいという指摘もある)にしていればここまでの炎上は無かった事も確かである。
更にこの先もたつき監督体制で行く、と誰もが思っていた状態で2期を発表し、「尚且つ」その後たつき監督のツイートがあるまで1か月以上降板の事実をファンに隠していた事は擁護できない事実である。
その間にもコラボアニメが発表されたり、更に悪い事に8月の後半にはけものフレンズの再放送が行われており、降板を知らなかったであろうたつき監督は応援の画像を投稿していた。
これが「KFPは降板を隠したままたつき監督の人気を利用していた」とファンの怒りを更に招く事となった。
9.25によりようやく声明を出し、労いの言葉の1つもなかった事は監督のみならずファンも「残念」であった事だろう。
JRAと日清食品からの発表
程なくしてコラボ先のJRAと日清食品もそれぞれ声明を発表。
両者共にコラボ動画は「けものフレンズプロジェクトとの連携の下に作られた」と述べている。
また、JRAによれば正規のライセンス窓口を株式会社KADOKAWAとしている。
詳細は下記参照。
このように作品利用の許諾なしの真否に関して『けいばじょう』と『ふっくら』は「許諾しない作品利用」に当たらないことがわかる。
様々な推測がなされてはいるが「関係各所」や「情報共有や連絡」が一体何を指すのかまでは現時点の公表内容では明言されていない。
『第13回けものフレンズアワー』での本件に対する言及
騒動から2日後の本番組ではアニメ『けものフレンズ』のメイン声優7人が出演。このような渦中ということもあり、なにかしらのアナウンスがあるのであろうと思われていた。そして開幕直後、アライグマ役の小野早稀による本件についての言及があった(なお勘違いしている方々もいるようだがこれは「謝罪」ではない)。
しかし当件における役員からの説明は一切無く、渦中のヤオヨロズを傘下に持つ芸能事務所ジャストプロの所属である小野氏に担当させていた事もあり、まるで声優を盾に逃げているかのような印象を視聴者に与えた。twitterでも「声優の盾」がトレンド入り。
この件について過去にあった事件との類似性を見いだすファンもおり、更なる炎上を招いた。
テレビ東京の反応
アニメ『けものフレンズ』を放送しただけでなく製作委員会にも名を連ねているテレビ東京は、9月28日の社長定例会見において「個人的な意見は差し控えますが」と前置きした上で、「我々もファンと同じ思いですね。第2期、どうにかならないものでしょうか?」という主旨のコメントを社長直々に発表している。
ヤオヨロズ側の沈黙
渦中のヤオヨロズ、及び親会社であるジャストプロは担当者が不在とし一切の取材に応じていなかった。
即ち冒頭のtwitterの文章以後一切の公式からの声明や発表は行われておらず、またヤオヨロズ関係者のtwitterを含め10月2日の時点まで完全に沈黙した状態であった。
なお後に担当者が終日不在であることが判明した。
大きな会社ではなく有事の際ゆえに無理もないという意見もあるが、一部ではヤオヨロズ側、特に発端となったツイートをしたたつき氏や以前問題を起こし、正式なプレスリリースを未だに行わない福原氏に対する社会人としてどうかと疑問視する声もある。
一応、下記の交渉の準備のため忙しく、混乱の最中余計な事を言えなかったという理由ならば辻褄は合っている。
交渉の開始
10月3日13時半頃に井上伸一郎(KADOKAWA代表取締役専務執行役員)により以下の内容のツイートが投稿され、ようやく事態が進展した。
- 「けものフレンズ」の件につきまして、KADOKAWAは製作委員会の一出資企業にすぎないことから今まで発言を控えていました。私としても「けものフレンズ」におけるたつき監督の功績は大いに認めております。(1/4)
- この度の騒動にいたるまでの事態を正確に把握してなかったのは不徳のいたすところです。先週ヤオヨロズのみなさんと2回のミーティングを行なう機会を得ました。その際、製作委員会のご意見とヤオヨロズ様のご意見に大きな溝があることが分かりました。(2/4)
- 特に「監督降板」の経緯、版権使用についても認識相違があることと、監督のツイッターでのご発言の真意にはそういったことが積み重なったことが原因であるということが分かりました。そこで私としては、ヤオヨロズのみなさんと今後のことについてどうするべきか相談に入ったところです。(3/4)
- 「けものフレンズ」のファンの皆さまにおかれましては、ご理解のほどよろしくお願いいたします。(4/4)
その直後にKADOKAWAと諸々の手続きをしているとされる福原慶匡(ヤオヨロズ取締役)により以下のツイートが投稿された。
- ファンの皆様にお伝えする事が遅くなりまして大変申し訳ございませんでした。影響の大きさを鑑みて発表の方法に関して協議しておりました。発表を受けて川上社長、井上専務が迅速にヒアリングして下さり今回の発表に至った事を感謝しています。(1/2)
- この度は皆様にご心配をお掛けしてしまいました。これから話し合いを始めますので何卒よろしくお願いします。(2/2)
上記の動きに伴い、フレンズたちの大半が当事者らに迷惑をかけまいと静観に徹し始めた。
これによって騒動が一気に沈静化し、いわゆる休戦状態に突入した。
そしてフレンズたちは以前のように二次創作やイベントなどを楽しみながら、交渉の結末を、果てはコンテンツ自体の方向性に関する最終的な決定を待ち始めたのである。
実際10月7日・8日に幕張で開催された「Oh!祭りだよ!けものフレンズが~で~ん」についても、騒動勃発直後は「人が全く来ないのでは?」などと危惧されていたのに対して実際は大盛況(本来はもっと賑わったのでは?との指摘もある)に終わっており、また前述したフレンズ笑顔プロジェクトとも合流して、みな今を全力で楽しんでいたことが伺える。
つまり、10月3日をターニングポイントに名実ともに次の段階へと動き出したのである。
たつき監督の動向
10月9日には、たつき監督が冒頭のツイート以来初めてTwitter上で声明を発表した。
文中の「もくもく作っていく」という宣言通り、同23日に同氏の自主制作アニメ『傾福さん』の続編が公開されファンたちを歓喜させた。
さらに5日後の28日に背景美術の募集を始め、そのツイートのリプライ欄は実質ガチクリエイターらによる展覧会となった。11月22日にはアニメーターの募集も始めた。
翌23日にはコミティアに一般参加したことを報告しており、ちゃんと前に向かって進み始めたようだ。
吉崎観音氏の沈黙
けもフレのコンセプトデザインを務める吉崎観音は騒動勃発以来上記の動きの中でも沈黙を貫いており、その徹底ぶりはtwitterはもとより「月刊少年エース」の12月・1月号の漫画家コメント欄でも担当編集者がコメントをしているほどである。
だがグレープ君が亡くなった際に描き下ろしイラストを寄贈していたり、コラボ企画やグッズなどで新規イラストが公開され続けているため、どうやら黙々とさまざまな仕事をこなしていたようだ。
クリスマスのけものフレンズ動画にも関わっていたらしい。
どの時期に採られたかは正確には不明だが、騒動後の時系列の雑誌のインタビュー記事にもコメントが載せられていた。
が、2018年8月、誤ツイートだったのか、吉崎氏がある人物に対し不可解なリプライを送ってしまった事が発覚。
沈黙を続ける吉崎氏にファンから心配のリプが送られるなどしたが、吉崎氏のアカウントはファンの声共々このツイートを削除。
これら全てが吉崎氏の意志によるものかは不明だが、「余計な事を言わないという姿勢だとしても、ここまで頑なに沈黙を貫く意味は何なのか?」「少々ファンの声を無視し過ぎているのでは?」という不満の声も上がっている。
また、沈黙前(既に降板決定後のタイミング)に「新しいけものフレンズを作っています」とのツイート(恐らくスマホアプリ「けものフレンズぱびりおん」のデザインと共に)がなされており、これも様々な憶測を呼んでしまっている。
吉崎氏はいちクリエイターではあるのだが、ことけものフレンズに関しては(後述のガイドブックの内容などから)大きな権限を持っている可能性があり、「何も説明がないのは無責任ではないか」という声も上がっている。
交渉進捗状況
前述の通りKADOKAWAに対する悪評があり、さらに3日のツイート以降井上専務も沈黙を始めたため、一部では「実は既に交渉は終わっていてこの件を風化させるために沈黙を続けているのではないか」といった類の憶測がまことしやかにささやかれていた。
しかし11月11日に福原氏を招き開催された「『編集』の可能性を探求する『Editors'Lounge #11』」の講演内容によって、この時点でも交渉中であることが判明した。
同氏曰く「今発表されている情報がすべて」「最終的な発表は二者間合意の元行うので突発的な暴露はしない」「ジオン軍と連邦軍は同じ物見ても見解が違うだろう、だから今は憶測よりも発表を待ってくれ」との事。
終結
福原Pによる最終報告
2017年12月27日、福原氏は自らのツイッターにおいて次のようなツイートをした。
- 今回はお騒がせをしまして誠に申し訳ございませんでした、皆様を不安にさせてしまった事をお詫び致します。最終的な報告になりますが、2期を外れる事に関しては覆りませんでした。井上専務と共に皆様のご期待に応える為、精一杯取り組んで参りましたが、力及ばず大変申し訳ございませんでした。
- 3月には2期の依頼があり実制作を続けておりましたが、8月頭にコアメンバーで行われた会議にてヤオヨロズに対して今後続投は無いと明言され、降板を宣言されたと認識しています。私としては突然の通達で、何に対して不満を持たれていたのか要領を得ず困惑していたと言うのが正直な所です。
- 9/27の公式発表にあった情報共有についても、12.1話は委員会へ報告の上制作しておりますし、各企業とのコラボ動画に関しても委員会からの正式な依頼の元で作りました。コミケにおける同人誌についても吉崎先生からの許可があり、その際のご提案により特別許諾と明記して頒布しました。
- 特にコラボ動画は厳しい条件もありましたがファンサービスの為にと制作スタッフが尽力致しました。疑義の対象になった事、一部はけものフレンズ公式でも触れていただけなかった事をとても寂しく思います。
- 今回井上専務には大変真摯に対応頂き、迅速な調査と調整にとても感謝しています。最後にファンの皆様、制作中のご声援ありがとうございました。この様な残念な報告となり申し訳ありません。短い間でしたがご一緒できたことを誇りに思います。
...約3か月の交渉も空しく、結局事態が変わることはなかった...。
井上専務もこれらのツイートをリツイートしており、両者合意の上での報告だったと考えて良いだろう。
細谷Pのコメント
その後12月31日のニコニコ生放送内にて、テレビ東京アニメプロデューサーである細谷伸之から(個人的ではあるが)本件に関する以下のようなコメントがなされた(「あのー」等の相づちは省略している)。
例のですね、福原さんのツイートが出る前に、出演を決めていたので、さすがに逃げる訳にもいかずにですね、ちょっと今日、参りました。
で、いろいろ、公式から何もないみたいな事がありますが、ずっと、みなさんに楽しんでいただいたけものフレンズがですね、このタイミングで、あ、このタイミングっていうかもう、夏以降からいろいろあって、非常に楽しい事が楽しくなくなってしまったなと、という事がとても申し訳ないなと思っております。
で、我々としては当然、たつき監督はじめヤオヨロズさんの、功績には非常に感謝をしておりますし、とても、たつき監督の2期を見たいなと、製作委員会一同もちろん思ってました。
で、そこは、いやらしい話、ビジネス的にもそっちの方が絶対に上手くいくと、いうのも分かっていたんですが、いろいろな、まぁ事情があって皆さんそこは、とてもお聞きになりたいとは思うんですけれど、委員会は合議制でやってますので、誰がどうという事でも実はなくって、誰かが何かを言ったときに乗るか乗らないかと、という事が、いろいろあって、それを突き詰めていくと、逆に両方の個人攻撃にどうしても、成らざるを得ないですし、そこはちょっと我々としても本位ではないと、というところであまり…今日僕が委員会を代表して出て来ている訳ではないんですが、…という事になりますので、ちょっと今回は、いろいろと、ああいう福原さんからの発表がありましたが、我々としては9月の27日に出した、声明が、今の我々の見解であると、いう事になります。はい。
という事なので、この先ももちろん我々は、吉崎先生が作ってくれて、たつきさんが育ててくれたけものフレンズを、もっと、またみんなが楽しんでくれるような、コンテンツにしていくつもりで動いておりますので、この先も応援をしていただければなと、いう風に思っております。
これでご納得いただけないのは百も承知ではありますが、すいません今の僕にはこれしか言えないです。
で、みなさん、仰りたい事たくさんあるんでしょうが、残りを二人ゲストがいらっしゃるので、すごい楽しい話が聞けると思いますので、そちらを楽しんでいただければなと、いう風に思っております。はい、細谷です。よろしくお願いします。
また、生放送終了後に、自らのTwitter上で補足している。
- 真意が伝えられなかったので少し補足。個人攻撃、と言うのは何か権力を握っている誰か個人に行き着くと言うことではないです。全ての話は細分化していくと言い出した人がいて、それはその時々によってまちまち。僕の時もあれば他の人のこともある。(続
- でも、その提案にみんなで意見を出して集約して通る時もあれば却下になる時もあるわけで。だからその個人を特定しても本質ではない。と言うことが言いたかったのです。それはきっとヤオヨロズさんも一緒。組織、チームってそう言うものかと。 別に圧力があって書いてるわけじゃないですよw
一部では上述の細谷Pのコメントに対し非難や失望の声が上がっている。その理由として「数々の矛盾点が指摘され“怪文書”とまで言われたけものフレンズプロジェクトAによる27日付けの発表の正当性を主張しており、以前よりあったKFPに対する不信感がさらに高まったこと」が挙げられている(“怪文書”と扱われた理由にはたつき氏の件のツイートに誤りが存在しないという前提があったこともあるが)。
ちなみに、このすぐ後の年初にアニメハックに載った「新春アニメプロデューサー放談」では、KADOKAWAのプロデューサーが「2017年は取り立てて印象的なテレビアニメ作品が見当たらず、新しい試みも見られず、売り上げも悪かった」「ユーザーの皆さんも『2017アニメは何をやっていたんだっけ?』と迷ってしまうような年だった」等と発言しており、これが怒り冷めやらぬファンの怒りを更に買う事にもなった。
多くの賞を獲得したけものフレンズに触れないのは不自然極まりなく、その受賞を公式がスルーし続けている事も相まって「この騒動の影響で触れたくないのか」という推測が飛び交った。
また、「そもそも2017はけものフレンズに限らずかなりアニメ豊作の年。それらを印象に残らないなどと決めつけてしまえるのはKADOKAWAの人間のアニメへの見る目のなさを証明している。まさにこんな騒動を起こした側の人間の見識だ」という意見も見られた。
フレンズらの反応
当然ながら失望と悲鳴で埋まってしまった。
これら最終報告を受け、ツイッターちほーの2人のフレンズがそれぞれけもフレに対する愛の籠ったハッシュタグを立ち上げた。そしてそれを支持し引き続きけもフレを盛り上げんとする者、逆にバッサリと縁を切ってたつき・irodori・ヤオヨロズについていった者、またはこの両方に属する者に大きく分かれ、フレンズらは各々それぞれの道を進んでいった。まさにアニメ版ED曲「ぼくのフレンド」の歌詞にある『♪...ゴールは別々スタートライン 思い出しまい込んで 踏み出した先は未来へ~』が当てはまるだろう。
・・・それぞれの道に収まる筈だった。
その後の動向
けものフレンズぱずるごっこに関する一悶着
2018年2月22日に『けものフレンズぱずるごっこ』というアプリが配信されたが、アニメ版の映像を流用し違法サイトの音源を使用しているという指摘がなされ、福原Pが「看過できない」とツイートする事態へと発展した。
2日後の24日に公式ツイッターが「正式に許諾している」とツイートしたが、不信感が拭い切れていないのが現状である。
確定している事といえば、両者の溝は谷よりも深いという事、ヤオヨロズ側がけものフレンズについての権利をほとんど有していない事だけだろうか。
現在、けものフレンズ公式サイトのゲーム紹介ページにて既に終了したNEXON版を除けばぱずるごっこだけ紹介されておらず、KFPとしても存在を闇に屠りたいことが伺える。
ショートアニメ配信と春日森氏
結論が出て半年以上が経過した2018年7月18日、『あにてれ』にてオリジナルショートストーリー「ようこそジャパリパーク」が8月12日に配信することが発表された。
これは所謂2期ではなくネクソン版けものフレンズのストーリー映像化(参照→twitter)であり、当然アニメ版と全くスタッフは異なっている。しかし、これに関して新たなる疑惑が浮上している。
「ようこそジャパリパーク」の監督に就任した春日森春木氏だが、9/25のたつき監督ツイート直後に意味深なツイートを連発、加えて当初から僅かながら噴出していた
「吉崎観音氏とヤオヨロズ側の対立が原因で降板となった(参照:yahoo、デイリーニュース)」
という説に対して早期に
と素早く反応、更にはたつき監督のツイートを明らかにネタにした発言をするなど、騒動を語るにあたって様々な発言を行っていたことで話題になった。
これらの発言を見て何を思うかは人によるが、先述通りyahooのライター記事やデイリーニュース及びバズプラスにおける自称関係者の暴露記事にて示された
「吉崎観音氏とヤオヨロズ側の対立が監督降板の主要因」
という内容の記事や今回の一連のツイートを根拠に、一部サイト(とりわけやらおん、はちま寄稿、わんこーる速報等の大手まとめブログ)では完全に吉崎氏(+春日森氏が共謀して)がたつき監督を降ろした元凶であるという説が事実であるかのように広まっており、執拗な中傷記事を掲載している。
この件に関しては
- 如何に強力な著作者人格権を有し同一性保持権を行使しようが、利益的な損失を考慮すると一人の裁量で覆せるものではない
- 吉崎氏はそもそも一介のキャラデザイナーに過ぎず、プロジェクトに対する絶対的な権限を有していない
- (2018年6月20日カドカワ株主総会にて)制作委員会13社による協議の結果であり、吉崎氏は関係ない
といった反論もあり、前提として吉崎氏がけものフレンズプロジェクトに対して絶対的な権限を持っているという推測もあるためこれが真実であると断定することはできない。
また、ソースとなった「デイリーニュースオンライン」及びそのポータルを構成する「バズプラス」はアクセス稼ぎを目的として数限りない虚報、誤報、中傷、飛ばし、捏造を繰り返してきたサイトであり、名称が似ているデイリースポーツオンラインが関連を否定する程著しく信頼性の低いメディアである。
詳細を羅列すると記事の肥大化を招くため記載しないが、気になる方は掲載メディア一覧に目を通した上で各種メディアについて調べられたし。
また、デイリーニュースの前身は福原Pの所属していたDMMグループであり、デイリーニュースのライターには山本一郎氏がいる。また福原Pと山本一郎氏は以前からの知り合いである事も頭に入れておきたい(知り合いであるだけで現在は大した影響力はない、との指摘も出ている)。
しかし、そもそもの吉崎観音氏が黒幕であるという説は先に記したニュース記事を原点として、
- 放送中のインタビューにて自身の名前が出ることを良しとせず、コンテンツに特定人物の名前がスポットが当たることを快く思わなかった(但し後述のインタビューではコンセプトデザイン・総監督を名乗っている)
- 公式ガイドブック6巻にて自身は著作者人格権しか保有していないことを明言している上で“損得勘定を度外視して意見や提案ができる”立場になれたことを喜んでいた
- 関連して、KADOKAWAの梶井氏に進言して自分の価値観と理想すべて自由に作れる場所としてKFPを立ち上げたと発言している
等「たつき監督が大ヒットさせたアニメ1期を快く思わず2期では降板させた」という説が真実だとしても矛盾しない問答をしていたということが根拠として挙げられている。
これだけでは吉崎氏がたつき監督(ヤオヨロズ)に同一性保持権を行使して降板させたという根拠にはなり得ないが、
- 細谷Pが「突き詰めると個人攻撃になる」と発言したこと(但し補足ツイートと矛盾する)
- 2017年末にたつき監督と吉崎氏双方のフォローが外れたこと
- 福原Pが自身の著書にて本件を匂わすような記述をしたこと(明言していないため一般論の可能性も考慮されたし)
- 先述した春日森氏一連の発言
等様々な事柄に加えて、曲がりなりにもけものフレンズコンセプトデザイン(総監督)を名乗っている吉崎観音氏が今日に至るまで沈黙を貫き続け、一切の反論も釈明も行っていない事がこの説を補足する原因となっている。
アカウントをKFPに管理されているという説もあるが8月19日に「b」とだけリプライを送信(削除済み)したため可能性は低い。また黒幕説の真偽以前に細谷Pや株主総会におけるKADOKAWAの様に少しでも問題を鎮静化しようとする動きを見せないのは総監督としてどうなのかという意見も出ており、今もなお批判に歯止めがかかっていない。
また、団結を維持するためにはしばしば分かりやすい『仮想敵』が必要であり、吉崎観音氏をやり玉に挙げることで一部過激なたつきファン(と、無関係なのに騒ぎたいだけの連中)が結束するという悪循環が生まれている。
また、けものフレンズは2017年の大ヒット深夜アニメとして複数の賞を受賞し、ファンも大いに喜んだのであるがこれらの受賞をKFPはほぼ全てスルーしている。
アニメそのものが問題だったわけでは全くない(そもそもアニメ後のメディア展開はアニメ1期を前提に行われているものばかりであり、黒歴史扱いされているわけでもない)し、ヤオヨロズ側が例えば明確な犯罪行為にでも荷担している様な話も出ておらず、寧ろKFPの功績として誇れば良さそうなところですらある。
アニメの良い話題をことごとくスルーし続ける姿勢は非常に不可解であり、多くのファンが疑問を呈している。
この姿勢と、上述した細谷Pの「個人攻撃」発言が合わさり、
「アニメと言えばたつき監督の功績が思い浮かんでしまう。これは有力な関係者の誰かがたつき監督orヤオヨロズへの私怨の様なものを持っていた事が解任の原因のひとつなのではないか?」
との邪推を生んでしまっている。
この「有力な関係者」として、けものフレンズに関しては大きな権限を持つ可能性があると言われる吉崎氏にも矛先が向いてしまっているのである。
疑問点として、KADOKAWAも所属するKFP側が、吉崎氏に対し何ら擁護を行っていない点がある。
けものフレンズ誕生の経緯、ヒット作「ケロロ軍曹」などをして両者にはそれなりの付き合いがあるはずであり、現状は吉崎氏を黙らせ続けたままファンの憶測が悪い方向へ流れていく様を放置している状態である。
これが更に「吉崎氏は盾にされている」「吉崎氏がこの件で何かしらやらかしてしまったからなのでは」などの憶測を呼ぶ悪循環となっている。
あるいはこれも「クリエイター軽視」と言われる悪い姿勢の1つなのかも知れない。
ちなみに春日森氏は過去に「ザックリTV」というショートアニメの監督に就任しており、たつき監督が9月25日にツイートした
「ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです」
という文言はこのことを暗示していたのではないかと一部(同様にまとめブログ等)で話題になったが、確証はない。偶然にせよ不思議な巡り合わせであると言える。
2期発表後の動向
“KFP2”の始動と炎上
9月2日、長らく未定とされていたけものフレンズアニメ2期「けものフレンズ2」が発表された。
9月3日現在ではカラカルが主人公であることを示唆するPVしか公開されておらず、監督及び制作会社・キャスト等は一切明かされていない。但しモデリングの造形からヤオヨロズとは別会社であるとする説が有力である。
このPVはYouTubeにて公開され、評価欄・コメント欄共に開放されているが、9月19日現在低評価数が45Kにも上り、コメント欄には国内外問わず大量の批判及び“NoTatsukiNoTanoshi”コメントが書き込まれ、先述通り殆どの情報が明かされていないのにも関わらず既に炎上の様相を呈している。
炎上の主たる要因はやはり、KFPに向けられていた「たつき監督が降板した事態への不満・不信感」が「たつき監督抜きでの2期制作」の発表で爆発したということが挙げられる。
それに加えてPVに低評価を下した層からは
- モデリングの全体的な作風がヤオヨロズ製の1期に似ている→ヤオヨロズを排除したのにわざわざ中途半端に1期に似せた(≒過去の栄光に縋った)
- モデリングの動きが軽く、動物らしくない。“空中で加速しているような挙動”とも言える
- カメラワークが固定で背景も1種類であり、世界観を表現できていない
- セルリアンがカメラに衝突する、そのカメラに向かってカラカルがドヤ顔をするメタな内容が自然をテーマとするけもフレに合っていない(尤もPV的な表現として間違っている訳ではない)
- irodoriメンバーの伊佐氏・白水氏という重要な戦力が失われている(更に言うと、irodoriは作業を完全に分業しているわけではなく、つまるところ両氏もストーリー制作にもある程度関わっており、この先も彼らの不在の影響は増していく事が予想される)ため動画・背景美術の質が低い
- 高評価と低評価に10倍近い差がついていることこそ、たつき監督抜きの2期が支持されていない証明だ
などといった怒涛の批判が寄せられた。
ただし、それらの批判に対しては
- 言うほどモデリングが似ていない。批判ありきで認識にフィルターが掛かっているのでは?
- 「元となったキャラクターが同じ」「3Dで扱うためのモデル設計」といった共通点を似せたと錯覚しているのでは
- より吉崎先生のデザインに寄せているため、印象の大きかった1期と比べるとどうしても違和感が先立ってしまうのではないか
- PVを構成する要素をことごとく逆張りして悪いと決めつけているように見える
- 抗議行動をしたいヘイト層と、既に2期を約束された(しかも争いを嫌う)エンジョイ層の声の大きさを単純比較しても意味がない。純粋に考えれば、単なる特報動画に5千程も高評価がつけばそれは充分に大きい
といった指摘が上がっていることにも留意が必要である。
客観的な判断は難しいところであるが、ファンを大きく分断したたつきショックの影響の大きさが見て取れるであろう。
尚、後にキーヴィジュアルが発表された際にも似たようなやりとりが繰り返されている。
ただしキーヴィジュアルに関しては
「慣れ親しまれた一期版とは違うタッチで、今時は子供向けアニメでも当たり前になった美少女路線にも走らない」
という高いハードルが垣間見え(しかもこのキーヴィジュアルは新しいVer.が出るたびに少しずつ背景が変化し、キャラクターが増えていくというものである。つまりこの時点では未完成であり、『構図の楽しさや美しさ』といった武器がないばかりか、集合絵を前提としたポージングが浮いてしまっている)、
2期に期待する層からも一部「これは実際に動いてくれないとどう転ぶかわからない」という声が上がっているのも事実ではある。
その後、新たな騒動の火種が生まれてしまった。
新ユニットオーディション用台本の権利侵害
KFP2の始動と同時に発表された新ユニットオーディションについて再び権利関係の問題が指摘された。
当該リンク下記の“規定台本をダウンロード”に添付されていた台本が何と声優指南ブロガーが作成した台本を無断で使用(事実上の盗用)・一部改変した上で掲載していたことが作者本人のツイッターにて指摘され発覚したのである。
これについては9月3日18:00現在
「オーディション原稿の内容が不適切なものであったため、現在確認をしております。ご迷惑おかけ致しますが、今しばらくお待ちください。」(原文ママ、現在はリダイレクトによりアクセス不可)
という表記に変わっており、問題点をKFPが早期に把握したものと思われるが、“情報共有に問題があったからヤオヨロズ降板に至った”という経緯があるにも関わらず先のぱずるごっこや本件と併せて“情報共有による正常化”をKFP自身がまるで果たせていないという状況に強い批判が集まることとなった。
9月4日に「けものフレンズ新ユニットオーディション規定台詞の無断転載について」という内容の謝罪文が掲載されたが、本人に直接謝罪がなされていないことが発覚し炎上に歯止めがかからなくなってしまっている。
9月16日、突如オーディション運営責任のAGN代表取締役・加藤英治氏がTwitter上にて台本作者に対する謝罪申し込みを行った。
この謝罪についても何故直接DMを送らなかったのか、何故画像方式で謝罪文を掲載するのか様々な点が指摘されたが、後に作者本人が謝罪文に書いてある「毎日メールを送らせて頂いております」については否定したものの、謝罪を受理したことを報告し、当事者同士の和解という形で終息を迎えた。
事の流れを詳細に書くと項目の趣旨に反するためTogetterまとめ等を参照されたし。
権利侵害の件を差し置いてもオーディション内容自体について物議が醸し出されているが、こちらも項目の趣旨に反するため詳しくは外部リンクを参照されたし。
脚本印税の未払い疑惑
騒動の概要
2018年9月14日20:08、たつき監督による衝撃的なツイートが再び投下された。
「台本無断使用のお話教えてもらいましたが、台本作者さんへの言及の無さに創作への蔑視が見えて…うーん…」
「同じ文字まわりで脚本費全話と脚本印税いまだ1円もお支払いいただけてないんですよね。けもの。しんどいので忘れるようにしてたんですが、やっぱりこういうのも声をあげた方がいいのかなー…」(原文ママ)
ツイートの内容からして先のオーディション台本盗用の件について言及しているのは明らかであるが、それにかける形で
「けものフレンズ1期の為に書いた脚本費・脚本印税が自身に1円も支払われていない」
という内容の声を上げたのである。この発言はKFPが本来払うべき金をたつき監督に支払っていないという意味に取れ、そのセンセーショナルな予測に9.25と同様ネットは大きく反応し、ネットニュースでも即座に配信された。(ねとらぼ)(ライブドア)この時点ではネット上では「KFPがたつき監督に金を払っていない」という予測の声が大きく、KFPに対する批判が展開された。
9月15日、この件について細谷PがTwitter上にコメントを発表。
「製作委員会としてたつき監督を含んだヤオヨロズさんとの契約、発注なのでそこから先のお金の流れは我々にはなんとも言えないです。恐縮ですがこれ以上のことはお答えできません。すみません。」
このツイートは、
「KFPはヤオヨロズに金を払ったが、そこからたつき監督に金が渡っていない」
という意味にも取れるため、「たつき監督になにかしらの誤解があるのでは?」という声が上がり始める。当然ながら先の「やはり本当に支払われていないのか」という予測とは対立するものであり、ネット上の声は交錯、混乱。
「そもそもKFPとヤオヨロズの契約では脚本費等を支払わないことになっていたのでは?」
「発注までの話であり、明言出来ていないのはやましいところがあるのでは?」
等の憶測が上がり、憶測合戦の相を呈し始める。
ところで、このツイートとはこの時点では直接関係ないのだが。
細谷Pは2017年12月、たつき監督降板騒動の件と思われる「何も事情を知らない奴らが狭い知識で勝手に騒いでいる」「被害者は才能を潰されたあの人、真実を聞かされていないんだろうね」という内容のツイートを行っている。
理由は不明だがこのツイートはすぐに削除されており、プロデューサーの身分として明らかに不適切なこのツイートは「身内宛のツイート又はDMを誤爆したのか?」などと勘ぐられていたが詳細は不明であった。
他にも彼はアニメ「ラストピリオド」にて、あろうことか「たつき監督降板問題」がパロられた7話を観る事を自ら促していたりと、ファンを煽るような問題発言が散見されるところがあった。
これが上述のツイートと併せ、後にまたひと騒動を招く事となるのだが、これについては後の項で述べる。
9月16日、たつき監督により以下のツイートが投下された。
自然に取れば「あくまで自身の現状についてのコメントは便乗であり、便乗元の問題が解決したので自身も口を噤む」ととれるだろう。こうして現実世界での動きは幕引きとなった。
……が、ネットでは
「脚本印税の件は既に大騒ぎに発展しており、曖昧に済ませて良い事ではない」
という批判的な声が上がる。それに対して
「そもそもが主として現行盗用問題についての発言なのだから仕方がない。寧ろこれ以上便乗する事こそ台本を盗用された先生に失礼では?」
とたつき監督を擁護する声も上がり、本格的な意見のぶつかり合いが起こり始めた。
平日となった9月18日、KFPから何らかの発表があるかも? と
注目が集まったものの、公式からの声明はなし。
たつき監督が幕を引いた後なので順当ではあるのだが、既に戦闘態勢に入っていたネット住民の一部は止まれなかった。振り上げた拳のやり場を探す者達は更にヒートアップ。
「本当はKFPも何か言いたいが、たつき監督が正式な問い合わせをしないまま事を収めてしまったため、公式な反応をしづらいのでは?」
「KFP側の管理が杜撰で、金の流れがどうなっていたのか、本来どうあるべきなのかの確認が取れておらず、内部で調査中?」
等の様々な憶測が乱れ飛ぶこととなる。事実関係が明らかになる見込みがない以上憶測合戦が終わりになる筈もなく、騒動は炎上を超えた紛争状態にまで発展した。
9月24日現在でもKFP、ヤオヨロズは沈黙を貫いており、たつき監督の真意や事実関係は未だ闇の中である。
この騒動に関しては2017年5月に突如「製作体制の実情に即した形で」シリーズ構成・脚本のクレジットが田辺茂範氏からたつき監督へ変更されたことが何らかのトラブルに発展したのではないかという噂も見受けられるが、確証はない。関係各社の説明や株主総会を経ても依然として降板に至った直接的な原因は明らかにされていないが、確実に言えることは我々の想像以上にたつき監督(ヤオヨロズ・irodori)とKFPの関係がこじれていた事であろう。「けもの」「しんどい」といった言葉の節々からもそれを図り取ることができる。
KFPに対するネットの声
この騒動に関して、KFPに対しては以下のような疑惑や批判の声が上がった。
「たつき監督のツイートは、そのままKFPが支払うべき金を支払っていないと取って間違いないだろう。KFPの、企業はおろか社会人としての信頼・常識が根幹から覆されたということであり、呆れ果てるしかない」
「口を噤んだのは、こちらもこれ以上問題にはしたくないので、やんわりと払うべきものを払ってくれというメッセージを送っているのでは?」
「たつき監督が嘘を吐いている・契約を大きく勘違いをしているのならすぐに反論するはず。それが出来ないような力関係でもなく公式が何も言わないのはやましい事があるからでは?」
「事実関係がわからないとしても、こうやってKFPが疑われるのはKFP出資会社の一つであるKADOKAWAが既に数えきれないほどの問題を引き起こしているからだ。幾人ものクリエイターが何も言えないまま業界を去ったという“噂”もあり、そのような体質を反省すべきだ」
等々意見が上がった。
また、これらに対する反論として、
「事実関係が不明なのをいいことに外野が憶測でものを語るべきではない」
「KFPが反論しないのはむしろやましい事がないので、(ファンへの説明は欲しいが)あの声明以上には釈明することそのものは無いのでは?」
「KADOKAWAの体質は憶測・決めつけをする言い訳にはならない」
「他のクリエイターがKADOKAWAの未払いを告発する事例もあったが、クリエイター側の誤認・不手際だった事態も多く、(局所的には問題があったとしても)一概にKADOKAWAの体質が悪いとは言えない」
といった声も上がっている。
たつき監督に対するネットの声
一方この騒動では,たつき監督側も疑問・批判の的になっている。
まず疑問点として指摘されたのは、
「ツイートする前にまずヤオヨロズに問い合わせ、契約書を確認し、次に労働基準監督署や弁護士事務所、法テラスといった然るべき場所に連絡してから対処すべき」
「それは本当に支払われていない金なのか? そもそも、今回本当にたつき監督は脚本料を貰う権利があるのか?(コンテ段階で脚本が変更される事はよくあるが、それは演出家や監督等が自己責任で行うものであり、脚本料は仕事をした脚本家に支払われる。その後は脚本家と監督の二者間で個別に話し合われる事項であり、出資企業が関与する範囲ではない。むしろ二重払いになるのも、それはそれで問題である)」
といったものがあり、これらに関しては
「普通にヤオヨロズと確認した結果なされたツイートと取るべきでは?」
「大企業相手に裁判になってしまうと時間・金銭面などの負担が大きく(これが理由でクリエイターは理不尽な扱いを受けても声を上げにくい実情がある)、製作中のアニメ『ケムリクサ』等に影響が出る可能性を鑑みそういった事をしていないのかも」
「(ヤオヨロズで止まっていなければ)印税に関しては支払われていないようであるし、脚本変更はKFP側から正式に発表されており、実質ほとんどの仕事をしたたつき監督に権利がない、とは言い切れない」
等とフォローする声がある。
そして批判の声であるが、
「細谷Pの発言があった時点で誤解に気付き、便乗元の解決を口実に逃げたのでは?」
「本当は払う側が自発的に支払っている筈の金だというなら、せめてどこが未払いだったか教えて欲しい。無駄に叩かれた関係各所が可哀相だし、そうなる事をたつき監督は予想できたはず」
「会社員が対応できない休日前の夜8時に爆弾発言を行い、連休が明ける前にやめた発言をするのはひどい。会社が正式に対処・検討・釈明するタイミングを奪い、一方的に疑惑を被せるやり方だ」
「曖昧な事を言って具体的な声明はせず、炎上を起こすのが目的かのようなやり方が目に余る」
「正当な方法では負けるのが分かっているから、思わせぶりな呟きで自らの過激なファンを扇動し、鉄砲玉にしてKFPに嫌がらせをしているのでは?」
「(この件に関連して)吉崎観音氏(そのご家族を含む)が一部過激なたつきファンや荒らしによって苛烈な中傷に晒されており、その状況が少なからず自身の言動によって引き起こされたことも理解しているはず。共に仕事した人物(その家族含む)や関わったコンテンツにどんな累が及ぼうが気にしないのか」
「クリエイターへの同情心や正義感から、個別に事情を精査せず暴走するのは危険」
「アニメ製作には多くの人が関わる。クリエイター以外の裏方スタッフの仕事を蔑視する事は正義なのか。」
といった批判・疑惑が持ち上がっている。
反論としては、
「既に憶測で騒ぎになっている今、これ以上続けるともっと大きな騒ぎになる事を危惧して一旦矛を収めたのでは?」
「それらがわざとだというのは憶測に過ぎない。こっちが勝手に騒いでいるだけなのに、たつき監督に責任を問うべきではない」
「KFPが本当に何か言いたいなら、たつき監督がことを収めていようが関係なく発言できるのでは? たつき監督もそう判断したのだろう」
「裁判を起こすことは金銭面で相応のリスクがあることも考慮すべき。また名指しで企業批判を行うと逆に名誉毀損で訴えられるリスクもあるので仕方のないことではある」
「日本では(無論日本だけではないが)クリエイターよりも発注企業の方が圧倒的に強く、正当なやり方では数の暴力で潰される。クリエイターの処遇改善を望むため、このようなやり方も致し方ない」
「アニメにおいては結局クリエイターも『裏方スタッフ』の一員。こういった改善は他の裏方スタッフへの待遇改善にも繋がるのではないか」
といった声がある。
他には、「実際曖昧な物言いではあり、今回のたつき監督のやり方は好きではない。が、こうして騒ぎになるまで企業は表立っては動かず、事実上盗用問題の解決はなされなていなかった。これこそまさに仕方のない事だったのではないか」という賛否混じった意見もある。
また、当然だが「制作会社・監督には本当に興味がない」「けものフレンズファンだが9.25以降の問題に関心がない」というファン層も存在し、そういった層の一部からは、
「たつき監督は無関係のくせに『2』の邪魔になるような事をしていて不愉快・邪魔」だという過激な声も上がっている。
その他の声
尚、たつき監督を批判する声がここへ来てやや大きくなったことに関しては、
「ネット住民はKFPサイドにせよヤオヨロズサイドにせよ、思わせぶりなことだけを言うのを嫌うから」
「たつき監督がアニメけもフレの監督を降板させられたことに不満を抱くたつきファン(の一部)が【嫉妬によって不当にたつき監督を降板させた吉崎氏】という偶像を得て暴走したように、『たつき監督のいないけもフレコンテンツなど滅びろ』と言わんばかりの中傷に耐えかねていたけもフレファン(の一部)が【正当な理由で辞めさせられたにも関わらず、炎上狙いで嫌がらせをするたつき監督】という偶像を得て爆発した結果ではないか。ネット住民の憎悪が憎悪を呼び、事実とは関係なしに無駄な争いが広がっている」
と分析する向きもある。
また、今回の騒動は単にアンチ同士の激突という構図にはとどまらず、けもフレファンが様々な立場に分裂していることを改めて浮き彫りにしたわけだが、
「アニメ一期は楽しかったし、二期は二期で楽しみたい、そしてたつき監督が新天地で制作するアニメ(この騒動の間、irodori初の完全オリジナル放映作品として「ケムリクサ」の制作が発表されている)も楽しみたい」
という声があることを忘れてはならない。
10月上旬の細谷Pのツイート
台本を盗用された先生への一応の謝罪がなされ、たつき監督が矛を納めたこともあってか、10月に入りこの騒動も大分沈静化の動きを見せていた。
ただ、先の9月15日の「お金の流れ」についてツイートした細谷Pの方にはかなりの質問が寄せられていたようで、勿論その多くは真剣に礼節を持ったファンだったのだが、中にはしつこく偏った質問を浴びせ粘着まがいの事をしていた者もいた様である。
また極一部ではあるが、確たる証拠もなしに細谷氏を「たつきを追い出した奴らの仲間」だと断定し非難する者もおり、加えてけものフレンズの件に限らずいちいち発言を拾われる現状にかなり立腹だった様である。
それが爆発してしまったのか、10月上旬になって彼はけものフレンズファンを煽るようなツイートを展開、「腹を立てる気持ちは分かりますが落ち着いて」といった昔からのファンの声もあまり制止にならず、発言に腹を立てたファン共々ヒートアップ、ここまでの経緯や複数のファン側から強い口調で迫られるなど個人としては同情すべき点はあったものの、いちプロデューサーとしてはさすがに不適切と取れる発言が散見された。
その際「今度全部お話しします!飲み行こ!w面白いよ!!」とも発言。
これが「ファンに説明はしないがこっそり酒の席では話せるのか?」と、以前の「何も知らない奴らが騒いでいる(自分は知っているが教えない)」という上から目線の態度の件と合わさり更に怒りを買う。
ただ、「委員会でのお仕事なのでそもそもテレ東で払うって話になるわけないです」「向こう(ヤオヨロズ)が辞退したのに」など、プロデューサーとしてあくまで声明から逸脱した発言は行っていなかった。
この時点では「細谷Pもあくまで騒動の最中矢面に立たされたいちサラリーマン、その心労は相当なものである」と擁護する声もそれなりに見られた。
しかしその後、
「脚本料のことと間違えて書いちゃいました。すみません。印税に関してはもちろん適切に処理をしてますよ。」
という発言がなされた。
これは
- 脚本費未払い疑惑に関する質問・応答
- そのやりとりを引用しつつ「この印税未払いについて」という質問
- 「委員会でのお仕事なのでそもそもテレ東で払うって話になるわけないです」のツイート
- 「脚本料のことと間違えて書いちゃいました」のツイート
という流れでなされたものであるため、質問者が脚本費と印税を取り違えて質問をし、
細谷Pがそれに気付かずに脚本費に関する回答をしたことに対するものとも思われるが、
なんにせよ公式声明クラスの十分な推敲はなされていなかったようである。
これに対し「プロデューサーの立場である人間が脚本料と印税とをごっちゃにしていたのか?」「そもそも本当に間違えていたのか?」という見解もなされ、更に説明を求める者もいたが、この後細谷Pのツイートは途絶えた。
また、既に深夜であったためこのツイートをリアルタイムで見た者が比較的少なく、その場で大騒動になった、という程ではなかった。
また、「普通に読めば少なくともテレ東はちゃんと払うべきものは契約通り払った、と受け取れる」という指摘も出ているが、「細谷Pがヒートアップした上でのツイートと思われるので信用できない」という反論もある。
そして今回も「どこが(誰が)どこに(誰に)何を払ったのか」「適切に何をどう、どこ相手に処理したのか」は明確に示される事はなく、この件に関わったファンはまたも肩透かしを喰らった。
無論、テレ東はKFPの中ではいち企業であり、「テレ東はちゃんとやる事をやっていた」可能性はあるし、それは「契約上は問題のある行為を双方が行っていない(どちらも嘘を吐いていない)」という可能性も否定しない。
現状の議論は原稿盗用問題の時とそれほど変わっていないが、
「法律上KFPには契約上の問題はないが、実はそれはアニメ業界における悪しき慣習がベースの所謂ブラック企業的なものに近い契約であり、それを明かすと叩かれるに決まっているためKFPは具体的な事が言えないのでは?」
という意見も見られる。
おわりに
何にせよ、可哀相なのは何も憎まず誰も恨まずけもフレ2を純粋に楽しみに待っているけもフレファンである。
彼らに幸せな未来があることを願ってやまない。
今日のけものフレンズ界隈に於いては残念ながらKFP各社・各位及びKADOKAWA・吉崎氏・細谷P・ヤオヨロズ・たつき監督・福原P、果てには完全な被害者である台本作者や無心にコンテンツを楽しんでいるファン等に対して、それぞれの過激なファンないし愉快犯・まとめサイトが自分の支持しない陣営や個人に対して誹謗中傷を繰り返す地獄の様相を呈している。
BBSを開けばアンチ同士が憶測を根拠にした罵倒の応酬を繰り返し、
まとめサイトを開けばアクセス数目的の扇動的な偏向報道が繰り返される……
そんな環境に疲れきったフレンズたちは、特定の人物や組織への誹謗中傷が禁止された
所謂『ファン専用サイト・BBS』へ避難し、住み分けや自衛を行っているのが現状である。
冒頭にも記述したが、如何なることがあっても誰に対しても誹謗中傷は論外であり、される側は勿論、する側にも何のメリットをもたらさない事を留意されたし。また理由なき(曖昧な根拠を基にした)批判も誹謗中傷にあたることを頭に入れるべきである。
本事件に興味を持った者・本記事を閲覧した者が一人でも多く冷静に物事を判断して分析してくれることを願う。
ただし、そういった誹謗中傷の原因になっているのは、当事者たち全員から真相の暴露が一切なされていない点にもあり、これは「説明責任が果たされていない」ことを意味する。この「沈黙」こそが事態のエスカレートを招いているのも事実である。
そのため、一日も早く、このショックの真相が当事者たち全員から洗いざらいぶちまけられることを願うばかりである。