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レクサスの編集履歴

2019-07-03 02:08:58 バージョン

レクサス

れくさす

トヨタ自動車が世界で展開する高級車ブランド。グローバルブランドスローガンは「EXPERIENCE AMAZING」。

概要

トヨタ自動車が主に海外で展開している高級車ブランドであり、2016年現在世界65か国で展開を行っている。

海外における日本産高級車ブランドの地位を確立し、現在でもその中核を担っている。


レクサスブランド設立の背景には、当時の北米市場での高級車事情が深く関係している。

以前より北米において高級車には、「勝者のシンボル」という一種のステータスが存在していた。北米の高級車市場は、キャデラックリンカーンといった老舗ブランドの寡占状態にあり、たとえ品質が悪くともブランドの名の下に許容されていた。しかし、メーカー側の横柄な態度に対し次第に不満を募らせる顧客が増え、富裕層の中にも威圧的な旧来の高級車を避ける傾向が見られるようになった。その上、当時の若年層にとって旧来の高級車は「古臭いクルマ」としか映らなかった。


事前の市場調査で、当時の北米の高級車事情を把握したトヨタは、伝統や威厳に依存していた旧来の保守的な高級車の概念を否定し、極めて「機能的」であり「高品質」な顧客の希望に耐えうるブランドの設立を決断した。

それが今日のレクサスである。

つまり「パッと見のクオリティの高さ」と「信頼性」と言う、トヨタ車の得意分野を武器に殴り込んだ、トヨタ車として王道ど真ん中の高級車ブランドというわけである。

もっともそれ故、後年の日本凱旋導入で「クソ高いのにトヨタブランド車と何が違うの?」と言われたり米国でも「(質はいいが)トヨタブランド共々退屈」と言われ、後に米国で若者ウケの悪さに苦慮することになるのだが・・・


当時、自動車業界では「日本車は丈夫だが、所詮は安物の大衆車」という認識が強く、日本車が高級車市場に参入する余地はないとされていた。しかしトヨタは約5年間という長い開発期間を経て、1989年にレクサスブランドを発足、初代LSESの製造・販売を開始した。


展開を開始するや否や、トヨタの目論見は見事に的中しLS、ESは一躍大ヒット商品となった。特にLSの巧みな性能、完成度の高さは、メルセデス・ベンツBMWなどの伝統高級車メーカーに大きな衝撃を与えたと言われている。

結果として、レクサスは日本の大衆車メーカーの高級車市場参入を成功に導いたのである。レクサスの成功は海外の大衆車メーカーにも大きな影響を与えることとなり、後にフォルクスワーゲンなどの大衆車メーカーが高級車市場に参入するきっかけを作った。


その後、北米を中心に順調に実績を残し、2015年のグローバル販売台数は約65万2,000台と、3年連続で過去最高実績を更新した。高級車ブランドとしては世界第4位である。

また主要市場である北米における2015年の高級車のブランド別販売台数はBMWに次ぐ2位であり、米誌のコンシューマー・レポートの調査によるブランド別の信頼度順位では1位を獲得した。


日本国内での展開

当初、日本国内でのブランド展開の予定はなく、レクサスとして販売されている車種はトヨタブランドの別名称で販売されていた。その後、日本国内展開での目処が立ち、2005年から日本国内展開を開始した。しかし、当初の日本国内での販売は芳しくなかった。

その理由は、

  • 日本人特有の舶来品信仰が依然として根強いこと
  • 店舗数(=アフターサービス拠点)や車種の少なさ ・・・アフターサービス拠点の少なさに関しては特に問題で、「何かあったら最悪全国津々浦々にあるトヨタブランドディーラーで・・・」と考える人も少なくはないだろう。だが、現実はそんなに甘くなかった。「国産全メーカー対応」を謳っているにもかかわらず、(レクサス店を運営していない)トヨタ店が「レクサスお断り」と明言する事態まで存在するのだ。
  • 原則値引きなしのワンプライス販売
  • 直接顧客先に出向いて営業を行わない販売方法
  • 原則タクシー用での販売拒否(尤も、個人タクシーや法人のハイヤーでレクサスを使用している例は無い訳ではない。ハイヤー・タクシー仕様車の整備もちゃんとレクサスディーラーでやってくれるようだ。)
  • トヨタブランド車との差別化・・・既に過去のCM(ウィンダム、アルテッツァ、ソアラ、セルシオ)で「レクサス=トヨタ」と言う事実は知れ渡っていた。
  • トヨタ内外の高級車種と比べた割高感・・・同クラス帯でも、例えばメルセデスCクラスよりレクサスISの方が高かったことから、外車好きからも他の国産車好きからも「所詮はトヨタ車なのに」という意識から強い反発を受けた。
  • 日米でのトヨタの立ち位置の差 ・・・前述のようにアメリカでは「JAPが高級車!? HA!冗談も大概にしろYO!」と思われていた一方でライバルの脆さがあったので成功したが、日本では「いつかはクラウン」と言われるようにそもそも「高級車もある」と認識されてきた上、国産高級車にはクラウン最大のライバルである(セドリック/グロリア→)フーガ(こちらはこちらでINFINITIブランドで販売されたこともある)もいた。もっといえば、残念ながらその域に達せなかったもののレジェンド(こちらもACURAで販売)、かつてはデボネアディアマンテミレーニアと言う選択肢もあった。つまりそもそも国産高級車(特にクラウン、セド/グロ/フーガ)の地位が盤石で、付け入る隙がなかったのである。

などと不満の声が上がった。

「レクサスというブランドであっても、所詮はトヨタ車」という見方が特に根強く、展開初期の販売不振も手伝って、「レクサスの日本投入は失敗」と評価されることもあった。


しかしその後、

  • モータースポーツへの積極的な関与・・・スーパーGTのGT500クラスの参戦をトヨタからレクサス名義へ変更した。
  • 国産車初の4000万円級スーパーカー、LFAの開発・販売・・・あのトヨタに辛口なジェレミー・クラークソンが「生涯最高の一台」と絶賛したほどの、究極の一台を作れる技術力を示した。
  • スピンドルグリルによる強烈な個性の打ち出しとトヨタブランドとの差別化
  • 仮想カンパニー「レクサス・インターナショナル」創設・・・トヨタブランドと独立した判断を迅速に下せるようにした。
  • トヨタ車のエンブレムをレクサスに付け替えただけの車両を廃止し、レクサス独自の車両を開発した。
  • レクサス特有の手厚いサービスの展開・・・5年・10万キロ保証、レクサスラウンジの開放、レクサスオーナーデスク(車内で通信してデスクを呼び出せば、近くのオススメ店や駐車場などを案内してくれる)など

などのブランド力向上のための努力が功を奏し、2015年には日本国内販売台数は約48,000台と2005年の国内展開開始以来過去最高を更新した。顧客満足度は日本の自動車メーカー中トップを2017年現在まで11年連続で更新中である。

北米市場でも先発だったホンダが展開するアキュラの倍近い販売台数を売り上げており、日本の高級車ブランドとしては最も成功していると言える


2016年にはフラッグシップクーペのLC500が発売され、さらにその地位を確かなものにしている。


デザイン

レクサスはブランド独自のデザイン基本理念として、「L-finesse(エルフィネス)」というキーワードを掲げている。「L」は「Leading edge=先鋭」、「finesse」は「人間の感性や巧みの技の精妙」を意味し、先端技術と日本的美意識の融和を意識しシンプルでありながら深みのあるデザインを目指すというものである。

この理念は展開初期からレクサスのデザイン方針として順守された。


しかし、この「L-finesse」という理念はあまりにも抽象的であり、「いちいち説明してもらわなければ理解できず、わかりづらい」という批判があった他、それまでのレクサスのデザインには「高級車らしい押し出し感が弱い」「特徴がなく退屈」「トヨタブランド車との違いが分かりにくい」などの評価がついて回った。この退屈と評されるデザインが、かつての日本での販売不振の一因になっていた。

これらの反省点を踏まえ、BMWの「キドニーグリル」やアウディの「シングルフレームグリル」のように個性的かつ一目でブランドが分かるような全車種共通のデザインアイコンを導入する方針への転換が図られた。


そこで、HSなどの一部の車種で採用されていた、逆台形のアッパーグリルと台形のロアグリルを繋げた「スピンドル形状」(スピンドルとは紡績機の糸を巻き取る軸(紡錘)の意)のフロントマスクをベースとし、さらに存在感を強めたデザインにリファインされた「スピンドルグリル」が2012年発売の4代目GSから採用され、以後に発売・マイナーチェンジされる他車種にも順次展開されるようになった。

LEXUS RC-F

なおトヨタはもともと自動織機製造が源流であるが、グリルに関しては偶然あのようなデザインに行き着いただけで、ブランドのルーツなどを意識したわけではないらしい。


主な車種

ここでは主に現在レクサスが販売している車種を記載する。すでに生産が終了していたり、販売地域が限られているものも含める。括弧内の名前はレクサスが国内展開する前の名称。日本国内展開開始後にほとんどの名称が消滅したが、ハリアーに関してはRXと別個の車種(もちろんそれなりの大きさのSUVである)としてその道を歩んでいる。またES/ウィンダムに関しては現行型はどちらの名称でも販売されず、日本国内では完全に消滅(実質の後継車種はそもそもESの母体であるカムリ)した(もっとも、2018年に日本市場投入が決まったようだが)。


セダン・ハッチバック

2010 Lexus LS600h

4代目LS

センシティブな作品

4代目GS

1999 Lexus IS 200

初代IS

2007 Lexus IS 250

2代目IS

  • HS(SAI)※日本国内専売車種、販売終了
  • CT

2011 Lexus CT 200h

CTリア


SUV

センシティブな作品

3代目LX前期型


クーペ

1998 Lexus SC300

初代SC

2005 Lexus SC 430

2代目SC

2015 Lexus RC-F

RC F

センシティブな作品

  • LFA※僅か500台の限定生産

2011 Lexus LFA


余談

2016年春、レクサスはある商品の販売を開始した。その商品とは、何とランドセルである。しかも肝心の値段は驚くことに15万円と、「ふざけてるのか」とツッコミたくなるほどである。いや、トヨタ側もむしろ(話題作りとして)ふざけたんじゃなかろうか。そもそも「トヨタがランドセルを作る」って時点で完全にエイプリルフールのネタじゃないのかと思ってしまいそうである。ってかマジネタだったんかいこれw

このランドセル自体、使用している素材が新素材のリアルソフトカーボンと最高級の人口皮革のベルバイオとかなり高価な代物であり、なぜランドセルにそこまで力を注ぎ込むんだと言いたくなるが、少しくらいはこういうお遊び的な要素があっても良いのかもしれない。

まあ完全にぶっ飛び過ぎても困りモノであるが。


現在の豊田章男社長はトヨタ以上にレクサスを気に掛けているとされ、よりレクサスを面白くしようとしていることがこの珍アイディアに発展したのかも知れない。


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