「誰だ君は!?」
「だったら尚更撃ってこいや! 受精卵小僧!」
プロフィール
概要
『ワン・フォー・オール』の秘密を知る数少ない人間の一人であり、オールマイトの先代継承者である志村菜奈の盟友。
若かりし日のオールマイトを鍛えるために過去に1年間だけ雄英高校の教師を勤めていた。オールマイトにとっては第二の師匠とも呼べる存在であり、オールマイトは未だに彼に頭が上がらない。
元々ヒーロー活動には興味がなかったが、志村の頼みでオールマイトを鍛えるために“個性”の自由使用許可が必要ということで、ヒーローの資格を得た。そのためヒーローとしての知名度は無名。
小柄な老人であるものの、現役時代はたくましい体躯を備えていた。
現在では甲府市にある寂れたビルを住処にしている。
緑谷出久との初対面ではボケた素振りを見せていたが、実際には指導力や技術は当時から衰えておらず、老いてなお並みのプロヒーローを凌駕する高い戦闘能力を有している。
彼の指導によって、緑谷は「フルカウル」の糸口を掴み、これが後の飛躍的な成長に繋がっていくことになる。
職場体験3日目で実戦としてヴィラン退治を行うべく、緑谷と新幹線で渋谷へ向かっていたが、保須市付近で脳無(4つ目の個体)が車内に直撃したことで緑谷に待機を命じ、脳無ごと外に弾き出し、援護してきたエンデヴァーと共に交戦。
脳無退治後はエンデヴァーから緑谷の居場所を聞き、「ヒーロー殺し」ステインを撃破した緑谷、轟、飯田と他のヒーローたちの元に駆けつけて来た。
事件後は緑谷たちの個性の無断使用で監督不行届の処分により、減給と半年間の教育権剥奪を受けることとなる(轟の職場体験先のエンデヴァー、飯田の職場体験先のマニュアルも同様)。
オールマイトとの電話で事件の裏にオール・フォー・ワン(AFO)が暗躍していること、『ワン・フォー・オール』の真実を緑谷に伝えるべきと忠告した。
雄英の夏の林間合宿で爆豪が誘拐された際、敵連合のアジトを制圧するため、警察の呼びかけにより他のヒーローと共に集結する。
アジト制圧の際にシンリンカムイの拘束から炎で燃やそうとする荼毘の頭部に蹴りを入れてダウンさせる。
オールマイトとAFOの戦いでは一足遅れて合流、爆豪を救出する緑谷たちを援護。スピナー、マグネ、トゥワイスをダウンさせ、死柄木も倒そうとするもAFOの介入で全員逃げられてしまう。直後オールマイトと共闘するが、AFOの『転送』+『衝撃反転』によりオールマイトの攻撃を受けてしまい最低限の援護をしつつ戦線離脱。『ワン・フォー・オール』の消失と引き換えに宿敵を打ち破ったオールマイトを見届けた。
事件後は死柄木を追おうとするオールマイトを説き伏せ、「雄英に残って後継を育てろ」と説得。塚内警部と共に敵連合の行方を追うことになる。
雄英のインターンシップではサー・ナイトアイの呼びかけにより敵連合と接触した死穢八斎會に関する会議に出席、しかし八斎會本部の家宅捜索では直前に塚内警部から連絡を受けたため参加せず、とある山中で発見した黒霧を確保するまで追い込み、AFOの忠実な僕・ギガントマキアと対峙する。
しかし攻撃を受けたため苦渋の決断の末、黒霧の確保には成功するものの、ギガントマキアの確保に失敗する。
この事をオールマイトに報告した際、「天秤にかけて、どちらが傾くか測りかねる。あれは災害だ」と語っており、彼が敵連合と合流することに不安を抱いていた。
個性
『ジェット』
自身が吸い込んだ空気量の分に応じて足の裏の噴出口からジェットを噴射する。
爆発的な加速力と機動力を発揮し、屋内外問わず縦横無尽に動き回ることが出来る。
その速さを活かした蹴りはコンクリートを叩き割る威力を誇る。
肺活量次第では空中を飛ぶことも可能。
余談
その初登場シーンや、主人公、および主人公の師匠との関係性などからも、スター・ウォーズの登場人物であるヨーダをオマージュした要素が随所に見られる。
ちなみにヒーロー名の“グラントリノ”は、フォード社の古い車種のひとつであり、クリント・イーストウッドが同名の映画の監督、及び主演を務めたことで有名。ダンディズムあふれる壮年の男性で、外見イメージとしてはむしろこちらの方が近いかもしれない。