僕は…陽気な拳銃王って訳じゃない。薄ら寂しい夜の方が好きな……変わり者さ。
プロフィール
通常の聖杯戦争ではエクストラクラス「ガンナー」として召喚される可能性が高い。
概要
「Fate/Grand Order」に登場するアーチャーのサーヴァント。レアリティは☆3。
メインシナリオでは、第1部第5章「北米神話大戦イ・プルーリバス・ウナム」にて登場。同じアーチャーであるロビンと共に時代修正側であるジェロニモ達に付き、ゲリラ活動を繰り返していた。
第2部第1章「永久凍土帝国アナスタシア」にも予告や伏線無しのまま、突如登場。カルデアに召喚されたのではなく、人類史の断末魔が呼んだ異聞帯へのカウンターとして顕現した。
同じく第1部5章に登場していたベオウルフと共に、荒くれもののヤガたちを力で纏め上げ、主人公たちが身を寄せる叛逆軍と同盟を組んだためそちらへ出向き、以降は叛逆軍と行動を共にする。
瞬時の判断を情に流されずに遂行できる冷徹さと、そんな"汚れ役"を自ら買って出られる彼の覚悟がカルデア一行の勝利に少なくない貢献を果たし、アヴィケブロン同様、世界に選出されるに相応しい仕事ぶりを見せてくれた。
5章では舞台のアメリカ出身にも関わらず惜しくも早期退場となってしまったが、この2部では流石拳銃王と言わんばかりの驚きの大立ち回りをし、ファンは大いに驚くと共に歓喜した。
真名
ビリー・ザ・キッド。本名ウィリアム・ヘンリー・マッカーティ・ジュニア。
アメリカ西部開拓時代の代表的なアウトローであり、現在でも極めて人気は高い。
12歳のとき、母親を侮辱した男を刺殺したことで、彼のアウトロー人生は幕を開ける。
以来、物資護衛の仕事などと並行して牛泥棒や強盗殺人を積み重ねる。
街にいても他のアウトローにやたらと絡まれるタイプだった彼は、いつしかその顔に笑顔を貼り付けて、トラブルを回避しようと試み始める。
如才ない態度で住人からは受け入れられたものの、アウトローとしての宿命か、彼は雇われていた牧場主ジョン・タンストールの組織抗争に巻き込まれてしまう。
俗にリンカーン群戦争と呼ばれたこの戦いの結果、キッドは友人であったパット・ギャレット保安官に逮捕されてしまう。
だが、一年も経たぬ内に脱走。パット・ギャレット保安官は執念深く追跡を試み、ニューメキシコ州フォートサムナーで彼を発見。
正面切っての撃ち合いでは勝てないと思ったのか、それとも別の理由があったのか──。
ビリーが食べ物を求めて部屋を出たところを、パット・ギャレットは闇討ちした。
人物
左利きであったという有名な伝説を始め、小柄で青い瞳、黒い服を好んで着ていたなどの伝説にかなり忠実なデザインとなっている。享年は21歳だが、縞うどん氏によると少し若い18歳くらいの外見をイメージしたらしい。
また、残された写真の上着のボタンが左側についているということから、女物の服を着用していたのではないかと言われているが、『FGO』ではスナップボタンとされている。
また、最終再臨絵のかっこよさはレア度詐欺と言われることも。
性格は見た目通り陽気で軽薄な優男。少年のように無邪気で、マスターにも友好的。
時折「少年悪漢王」らしい、悪ガキのような一面も覗かせる。
如何にも「アウトロー」「西部劇のガンマン」らしい少年だが、好きなものを問われ「明るく楽しいのが好き」と答えつつ嫌いなものでは「騒がしいのはあまり好きじゃない」とこぼすことも。
それらの心の闇やありのままの彼の姿は、絆ボイスやその他ボイスに見えてくる。
また、FGOマテリアルIIIにて公開された台詞例では「…笑うのはやめた。マスター。我が友。僕に何か出来ることはあるかい?」「友よ。例えこの身が滅びようと、この銃弾は君の為に…」とあるが未実装な台詞な為、実装が望まれている。
また、これらのボイスからもマスターである主人公の期待に応えようとする気持ちが伝わってくる。
これらのことから正義感の強い善性の人ではないが、本来は物静かで義理堅い人物であることが伺える。心を開いた相手には信頼を預け、自分のベストを尽くす。
それは、カルデアのビリー・ザ・キッドだけではなく、特殊な出会いを遂げた異聞帯でも変わらなかった。
ギャンブルや酒を楽しみ、馬を乗り回す「いかにも」な姿も、薄ら寂しい夜が好きな変わり者も、どちらも彼の本当の姿なのだ。
前述のアウトローな部分は演技ではなく生前からの部分もあるだろうが、カルデアに来てからは少年悪漢王、ビリー・ザ・キッドとして望まれたのだから、より「それらしく」振舞おうとしているのかもしれない。
2017年7月5日に幕間の物語、「荒野の七騎」が実装。ケルト兵およびそれを召喚した謎の魔術師を相手に、協力してくれるサーヴァントらと共に立ち向かう。
低レアサーヴァントとは思えない正に西部劇のような熱い展開に盛り上がること間違いなし。
この時、選択肢によって見られる照れ顔は必見。
当初は軽装だが、再臨を進めるとハットやネッカチーフも着用したいかにもカウボーイらしい格好になる。また、愛用の銃も強化される。
強化された銃が何故このような形状なのかは、2部1章にて詳しく語られることとなる。
能力
全体的に見て、サーヴァントとしてのステータスはあまり芳しくない。
だが、彼の本質は恵まれたスキルと宝具にある。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | D | E | B | E | B | C |
保有スキル
射撃(A++) | 銃器による早撃ち、曲撃ちを含めた射撃全般の技術。A++となると、百年に一人の天才。 |
---|---|
クイックドロウ(A+) | 射撃の中で早撃ちに特化した技術。相手が抜いたのを見てから抜いても充分間に合ってお釣りがくる程度の腕前。 |
心眼(偽)(C) | 直感・第六感による危険回避。虫の知らせとも言われる、天性の才能による危険予知。視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。 |
対魔力(-) | 最新の英霊故に、魔力に対する抵抗力は皆無。 |
単独行動(A) | クラススキル。マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。Aランクは魔力供給なしで1週間現界可能とされる。 |
騎乗(C+) | 乗り物を乗りこなす能力。「乗り物」という概念に対して発揮されるスキルであるため、生物・非生物を問わない。C+ランクでは暴れ馬辺りまでなら難なく乗りこなすことが出来る。騎馬のみ人並み以上に乗りこなせる。 |
宝具
壊音の霹靂(サンダラー)
- ランク:C++⇒C+++
- 種別:対人宝具
- レンジ:
- 最大補足:
さぁ、早撃ち勝負だ。先に抜いてもいいよ? 僕の方が速いから。 ……ファイア!!
ビリー・ザ・キッドが愛用していたと言われるコルトM1877ダブルアクションリボルバー(通称「サンダラー」)によるカウンターの三連射撃。
彼に纏わる逸話が宝具化したもの。
正確に言うと拳銃が宝具という訳ではなく「この拳銃を手にしたビリー・ザ・キッドの射撃」全体を包括して宝具と見なされており、固有のスキルに近い。
この宝具の最も悪辣な点は「技術」という大部分に宝具の概念が割かれていることによる、魔力消費の少なさである。具体的にはEランク宝具を使用するのと同程度の消費しかない。
ゲーム内での種別はQuick。効果は【自身に必中付与(1ターン)+敵単体に超強力な攻撃&クリティカル発生率ダウン(3ターン)】となっている(2017年5月25日に実装された強化クエストクリアで攻撃威力とクリティカル発生率ダウンが強化される)。
また、ビリーが生前所有していたウィンチェスターライフルの逸話も同様に宝具化していると考えられる。
ゲームでの性能
☆3ランクとしてはバランスのとれたHP/ATKをしている。
《Quick:2/Arts2:/Buster:1》と、カード構成もアーチャー然としており、クセが少ない。
スキルは、1ターンだけクリティカル威力をUPさせる「射撃(A++)」、NPをチャージする「クイック&ドロウ(A+)」、1ターン回避と3ターンクリティカル威力UPを付加する「心眼(偽)(C+)」と、スキル面もコンパクトにまとまった印象である。
宝具は前述通り。
Quick属性なので、自前でQチェインが組めてスターの量産が可能になる...理論上は。
実際彼のQの星産み性能はかなり低い。
が、☆3で入手が容易な部類なので、宝具Lvも上げ易い。
激戦区の星三アーチャーの中では凡庸なサーヴァントに見えるが、他の☆3アーチャーにはない個性を持っている。
ビリー最大の特性が、“クリティカル連発の鬼”というべき研ぎ澄まされた攻撃性。
ライダーに次いでクリティカルヒットを発生させる因子である「クリティカルスター」の優先度が高いアーチャーゆえ、スター集中の概念礼装がなくともパーティー編成次第で自然とスターが集中する。
そこに全サーヴァント中1位の倍率を誇るクリティカル威力UPが乗っかることで、☆3とは思えない驚異のクリティカル祭りが幕を開ける。
具体的には、クリティカル系サーヴァントと名高いアン&メアリーより20%以上(心眼などのバフも含めると以上になる)、その他、クリティカルの圧倒的な火力で相手を粉砕するアルトリア(槍)や、クリティカルで無限にMPを回収し、宝具を打ち続けるあのランスロット(剣)よりもクリティカル倍率が高いといえばその恐ろしさがわかるだろう。
魔術礼装「ロイヤルブランド」との噛み合わせも高く、“スター集中UP”と“Quick超強化”による《宝具→Q→Q→Ex》が入ると、HPが10万単位の相手すら意図も簡単に蜂の巣にしてしまう。
瞬間火力で見れば、ある意味、新種のレアリティ詐欺サーヴァントといえる。
ただ、欠点は彼自身のスター生産率が低いこと。自身のクイックも宝具も星の生産率は最低クラスである。この辺りが自己完結したクリティカルアタッカーであるランスロット(剣)との差である。
しかしながら前述の通り星さえ出せれば全キャラ屈指のクリティカル倍率を叩きだせるので、星を出せる相棒(アサシンのジャックなんかがわかりやすいか)と組ませるのがベター。
しかし、アサシンのカードを切ることで結果的にビリーのカードをきる回数が減り、一ターンしか継続しないバフを活かしきれないこともある。よって、安定したスター供給が求められるだろう。
Q特化サポーターのスカサハ=スカディとも相性が抜群で、強力なバフとNP50チャージでビリーに足りない部分を補ってくれる。
特に、ビリーは自身のMPを50チャージするスキルを自前で持っているため、スカディと組み合わせれば開幕宝具を打つことが可能となる。
ただし、前述の通り通常クイックと宝具の性能は高くない為、クイック主体で戦うよりもクリティカルアーツでMPを貯める→宝具を使う→そしてアーツでMPを貯めつつ隙を見てバスタークリティカルで大火力を狙う、という運用が実用的。
他の星三アーチャーに比べ環境を整える必要があり、☆3ゆえに基礎ステータスの伸びは☆4以降に譲るが、環境さえ整えばメインアタッカーさえ張れる高い素質を持つサーヴァントといえる。
彼への愛が本物なら、「聖杯転臨」によるLv限界の突破も視野に入れていいかもしれない。彼はその分だけ、より鋭い銃撃でマスターを支援してくれるに違いない。
また、スター配分(フェイズ)のメンテナンスにより射撃の使い所が見極めやすくなり、以前より使用難易度の低下、また安定感が上昇した。
2部での活躍もあるので、この機会に是非育ててみては如何だろうか。
関連人物
第1部第5章で共闘したアパッチ族のシャーマン。
かつて勝利者だった側の国民として、少々複雑な感情を抱いている。とはいえ、同じ大地で生きてきた者としての共感のほうが強い。
第1部第5章にて一時的に敵対した発明家。
実はほぼ同世代の人間。自分たちの時代が終わり、代わりにやって来た彼の様な人間が羨ましくもあり、嬉しくもあり。
第1部第5章にて共闘した森の狩人。
根っからのレジスタンス、アウトローとして妙にウマが合うので、ちょくちょくカルデアでも一緒に行動している。
性能面ではロビンにはスター獲得スキルがあるものの、アーチャー故に星を取り合ってしまう為微妙。
第1部第5章にて敵対したケルトの戦士。
CMでも対決の様子が映された(何故か当時未実装のセイバークラスの姿で描かれていた)。
後にビリーの幕間にて同じアメリカの地にて共闘する。
第2部第1章で共に戦った狂戦士。
3か月前に召喚されてから行動を共にしており「ベオ」と呼ぶ気安い仲。彼が人を治めた王であったことを頼みにヤガたちの統率を彼に任せ、主人公たちに合流する。
第2部第1章で共に戦った剣士。
容姿顔つき共に彼女好みらしく初対面早々「アリ!」と断言されたため若干引き気味な対応をしていた。それでもアウトローな放浪者同士なのか後に仲良くなった模様。
第2部第1章で戦った氷の皇女。
激闘の末に敗北したクリプターを撃つも彼女が庇い、図らずも史実通り銃殺の最期を迎えた。
互いにそんな意図は無かったが、「真名判明により伝承・史実通りの死因を突いて勝利する」という聖杯戦争の戦略を鑑みるに、彼が異聞帯に召喚されたのは彼女にトドメを刺すためだったと推測できる。
『セイバーウォーズ2〜始まりの宇宙へ〜』にて対決した賞金稼ぎのコンビ。
当イベントではビリーはサーヴァント・ユニヴァースの設定であるため、敵側のセイバークラスとなって戦った(クラスが一時的に変更されただけで戦法は普段通り)。
また、史実ではジェーンとは同じ時代を生きたガンマン同士であるが、汎人類史での関わりは不明。
パット・ギャレット
上述の通りビリーの友人であり、彼を殺害した保安官。
本名、パトリック・フロイド・ジャーヴィス・ギャレット。
FGO未登場ではあるが、ビリーの幕間にて人間でありながらも強烈な魔力にも似た殺気を放つ人物として語られた。
御覧の通り元ネタの偉人同士で考えると「とある作品で共に肩を並べて戦った戦友達」との共演が多かったりする。