約5億4200万年前から約2億5100万年前までを指す地質時代。
様々な植物(被子植物以外)、脊椎動物(両生類、爬虫類、様々な魚類など)、昆虫、菌類など、現在生きる生物の主要な系統のほとんどがこの時代に出現している。
古生代といっても3億年近くに及び非常に長い時期に及ぶ(中生代から現在までよりも長い)ので、時期により生物相に大きな違いがある。
時代区分
- カンブリア紀(三葉虫や、バージェス動物群と称される多種多彩な無脊椎動物の出現)
- オルドビス紀(三葉虫、オウムガイ、筆石の繁栄。ウミユリ、サンゴ、あごのない魚類であるコノドントの出現。バージェス動物群の系統を引く動物の大量絶滅)
- シルル紀(あごのある魚類の登場、サンゴ礁の発達。昆虫と陸上植物の出現により生物の上陸が本格化する。この紀の終わりには大きな絶滅はない)
- デボン紀(甲冑魚、棘魚類、シーラカンスなど多種多様な古代魚の繁栄。両生類の出現、種子植物の出現と森林の形成)
- 石炭紀(巨大昆虫類の繁栄、シダ植物、種子シダ植物の繁栄。爬虫類・単弓類の出現。ゴキブリの登場もこのころ)
- ペルム紀(超大陸パンゲアの出現、裸子植物の繁栄。両生類・爬虫類・単弓類の繁栄)
古生代オルドビス紀末期と、デボン紀末期 古生代末のペルム紀末期に多くの生き物の系統が滅びたため、現代の視点では思いもよらないような奇妙な生き物も多い。
なお、古生代末の絶滅(P-T境界事変)は種数で9割以上という空前絶後の大量絶滅であった。この絶滅は2段階あり、まず活発な火山活動により寒冷化と海水準の低下が起こり、地上の植生の多くが消滅するとともに海洋が無酸素化して、浅い海に生きていた多くの生物が絶滅した。数百万年後、二酸化炭素濃度の上昇がメタンハイドレートの溶解を引き起こし、2回目の大量絶滅の引き金がひかれた。激しい気温上昇と乾燥化・大気中の酸素濃度の低下が同時に起こり、地上の生態系に壊滅的な打撃を与えた。
古生代の主な生き物
哺乳類型爬虫類(単弓類)