「マンプク様は少しばかり真面目過ぎたのだ。シンケンジャーなど、この俺がすぐに潰してやる。奴等も所詮は人間。人の情こそ弱さ…」
CV:坂口候一
データ
【身長】一の目・194㎝→二の目・49.5m
【体重】一の目・85㎏→二の目・21.3t
概要
クサレ外道衆の残党にして、脂目マンプクの部下だったクサレアヤカシ。
泥田坊伝承のルーツとされているアヤカシであり、全体的に苗が生えた泥の田んぼの蛭のような姿をしており、特に顔から腰にかけての右側の上半身が赤黒い蛭の集合体となっている部分が非常に悍ましい。
また、左足の付け根には注連縄の意匠が見られる。
外道衆の例に漏れず卑怯者を地で行く性格をしており、特に女性や子供などの弱者を人質に取って相手を制し、戦わずして勝とうとする下劣な輩である。
それでいて戦闘力も相応に高く、口からもヘドロを吐いて攻撃する他、数匹の絡み合った蛭を象った巨大な棍棒「水蛭支鋲棍(すいてつしびょうこん)」を軽々と振り回し、弱った相手に嬉々として襲い掛かる姿は、まさしくクサレ外道の鑑と呼ぶに相応しい。
主君であったマンプクの事を「様」付けで呼んでいる辺り、当人が斃れた後も忠誠心はそれなりに持っている様だが、上記の台詞にある通り「真面目過ぎた」と評している。
劇中での活躍
マンプクの死後、骨のシタリに拾われて行動を開始。シンケンジャー打倒の為だけに某所にある病院を占拠すると、そこで入院していた坂井竜也という少年を人質に取り、同病院に勤める看護師の山崎彩を脅してシンケンジャーを罠に嵌めようと目論む。
更に予防策として源太からスシチェンジャーを取り上げて彼も人質に取り、「邪智之谷」へとシンケンジャー達を誘い出そうとする。
大勢のクサレナナシ連中が源太達を包囲する中、人質がいればシンケンジャーは手も足も出せないとして、誰かの為に戦うのは弱い事だと嘲笑うアゼミドロだったが、そんな彼等に対してシンケンジャーはダイテンクウによる空襲を決行し、これによって形勢は逆転。
源太を解放されてそのまま6人揃ったシンケンジャーにクサレナナシ連中と共に蹴散らされると、止めとしてハイパーシンケンレッドのキョウリュウマルの斬撃を喰らい倒される。
その直後に二の目となって巨大化すると、今度はダイカイオーニシを人質に取る。
だが、これに対してシンケンジャー側は主君のマンプクを倒した因縁の恐竜折神を召喚。その奇襲を受けて人質を解放してしまい、最期はキョウリュウシンケンオーのキョウリュウマル天地一閃とダイカイオーミナミの海老刀大名おろしを連続で受け爆散した。
余談
- デザインモチーフ
泥と田んぼと蛭。そして名前の由来も、畔(あぜ)と深泥(みどろ)、泥田坊らしく田んぼに因んだネーミングとなっている。
作品内における『泥田坊』の伝承はアゼミドロの姿を見た者が恐怖のあまりに特徴的な左半身だけを「全身」と思い込み、言い伝えてしまった事がルーツだとされている。
『百化繚乱[下之巻]』にて、デザインを担当した篠原保氏によれば、「鳥山石燕の画集『今昔百鬼拾遺』の泥田坊の横顔をそのまま取り込んだ」らしい。
- 中の人
声を演じた坂口氏は前作の『炎神戦隊ゴーオンジャー』でもヤタイバンキ役で出演していた。次回作の『天装戦隊ゴセイジャー』でもタイマーのバクトフージERと和風っぽい敵怪人の声を担当する事となる。
- ちなみに
長きにわたる戦隊シリーズにおいて、「本編の敵組織の残党」という設定の怪人が映画版のボスキャラクターになったり、映画版に登場した戦隊ロボが後々本編に登場したりする事は多い。
だがアゼミドロのように「映画版の敵の部下」が本編(それも上司が倒された後の時系列)に出てくるというのは珍しく、パラレル扱いされがちな映画版と本編が繋がっている稀有な例といえる。
関連項目
侍戦隊シンケンジャー 外道衆 アヤカシ クサレ外道衆 泥田坊
脂目マンプク:主君
ドロタボウ(カクレンジャー):『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した大先輩。
ドロタボウ(魔化魍):『仮面ライダー響鬼』に登場する泥田坊繋がりのライダー怪人。
ケサランパサランのペサラン挫:次回作に登場する蛭モチーフの怪人。