ツンベアー
つんべあー
基礎データ
解説
可愛らしいクマシュンが進化したら厳つい外見になった。
見た目通りのシロクマ体型に氷柱っぽい顎鬚が特徴。
名前の由来は「ツンドラ(気候)」+「ベアー(熊の英語表記)」。
同じ熊ということで、リングマやキテルグマと絡んだイラストが多い。
モチーフと同じように北国の海岸線に生息する。吐く息で海を凍らせて道を作る辺り、モチーフになったホッキョクグマと違って住む場所にはあまり困らなさそうである。泳ぎが得意で獲物も水中にいるものを取って食べる。といってもゲームでの出現場所が海から遠い内陸の土地だったりする。劇場版アニメなどでは流氷の上で生活している事がわかるが。
なお、口周りのキバはクマシュン時代の鼻水が凍ったものではなく、吐いた息が凍って出来たもの。キバ以外にも爪を作り出して戦うらしい。
気性が荒そうな外見をしているが、それに関する生態の説明はあまり取り上げられない。
性能
不遇時代
登場初期は、対人戦ではあまり出番がなかった。
種族値的には典型的な「鈍足型物理アタッカー」なのだが、様々な要因で弱キャラ認定されてしまっていた。
まず、タイプが氷単であること。
これは現状のこおりタイプ全体に共通する痛い弱点であるが、このためにツンベアーはその比較的高い耐久性能という利点を帳消しにされてしまっている。
また、鈍足アタッカータイプの種族値配分ではあるが、特防以外の種族値で全てを上回っているマンムーがいるのがさらに痛い。
かといってトリックルームに採用しようにも、50という微妙なすばやさ種族値がためらわせる。
氷系物理という点も災いしている。
元々氷の物理技は、特殊技と違って貧弱なため、攻撃種族値110を生かせる物理技は「つららおとし」「れいとうパンチ(タマゴ技)」「ゆきなだれ(タマゴ技)」の3つしかない。よってこの特徴もやや殺されてしまっている。
マニューラも同じ問題を抱えていたが、彼(彼女)らはその器用さで今でも一線に立ち続けているのに対し、このポケモンはそこまで引き出しが広くない。
先制技である「こおりのつぶて」や、物理攻撃技のデファクトスタンダード化している「じしん」が使えないのも嫌がらせとしか思えない。
弱点目白押しのこのポケモンだが、一応「みがわり」「つるぎのまい」「アンコール」と補助技はなかなか充実しており、俗に言う『みがきあ』戦法や、特性「ゆきがくれ」を生かした身代わり設置からの積みなども可能。
特にアンコールは、他の物理型や氷ポケモンとの差別化要素として、このポケモンの使用法を模索するトレーナーたちから重要視されている。
相手や状況によっては、十分な活躍が見込める…ハズ。
「BW2」で「アクアジェット」を習得。タイプ一致では無いものの苦手なほのお、いわに対抗でき、尚且つ高い攻撃力から繰り出されるので威力も中々。加えて鈍足をカバーできる。でも一番のメタ先であるドラゴンを相手にする事を考えると「何故つぶてじゃないんだ」といえてしまうが、逆を言えばこの技を覚えられる単こおりタイプはツンベアーのみである。
別な所では夢特性の「すいすい」も解禁されている。雨パのタイプ重複を防げる上、弱点であるほのおタイプのダメージを減らせ、前述のアクアジェットとの相性も良い。
第7世代にて
そんなツンベアーに、第7世代では続々と朗報が舞い込んできた。
まず、攻撃種族値が+20され130まで上昇。同じ熊仲間のリングマに並ぶほどの攻撃力を手に入れた。
さらに、第2特性に「ゆきかき」追加。この世代から登場した、あられ下で素早さが2倍になるという新特性である。これにより、霰パでの高速アタッカーとして運用できるように。雨パだと相手の水技の威力も上がってしまうが、霰パならその心配もない。自分のアクアジェットは強化されなくなるが。
さらにさらに、氷タイプは「ぜったいれいど」を無効にできるというタイプ特性が加わったため、ツンベアーももちろんその恩恵を受けた。
3つ目のは強化としては微妙では?と思うかもしれないが、実はこの世代から、これまで過去作の配布限定でしか「ぜったいれいど」が使えなかったあのポケモンが、この技を思い出しで習得できるようになったのである。
ちなみに第7世代ではこいつ以外にもこいつやこいつといったイッシュ地方の氷タイプが強化されている。
ちなみに、XYでは鳴き声が変更されたことで、鳴き声がよりクマらしくなった。
第8世代にて
第8世代では「つららばり」「アクアブレイク」「ヘビーボンバー」を習得。
すいすい型にとってはメインウェポン足りうる強力な水物理技の習得は嬉しいところ。
(すいすいツンベアーはポケモンhomeを経由する必要がある)
新要素ダイマックスとツンベアー自身との相性も良好で、ダイアイス&ダイストリームによる天候操作で単独でのゆきかき・すいすいの発動が可能になった。
(ダイマックス時限定ではあるが)HP倍増による耐久面での強化も大きく、弱点の多さを逆手に取ってじゃくてんほけんと合わせて物理アタッカーや霰パのエースとして運用されるケースもちらほら散見される。
「つばめがえし」が習得できなくなったためダイジェットが使用できないのは少々残念。
役割的には新参戦のガラルヒヒダルマが強力なライバルとして立ち塞がるので、起用の際は上手く差別化を考えたいところ。
アニメにて
鳴き声は「ベンツー!」。
どんな意味に聞こえるかは人によって変わる。
アニメでは、自称「ドラゴンバスター」の女性トレーナー『ラングレー』の手持ちとして初登場。アイリスのドリュウズと激戦を繰り広げた。しかし、稀代のバトルジャンキーで伝説のトリオとも張り合う実力者の、あのアイリスのカイリューには、技を全てはね除けられたあげくに不一致のかみなりパンチで一撃で倒されてしまった。
もちろんハチクの手持ちとしても登場しているほか、シーズン2でも4話で野生で登場するなど何かと登場回数が多く、今のところ、アニメでは(主人公の手持ちを除けば)最も登場回数が多いポケモンのひとつとなっている。