ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

語り手の編集履歴

2020-08-23 03:04:00 バージョン

語り手

かたりて

語り手とは、物語を描写するための物語内の存在のこと。

概要

 「語り手」とは、物語を描写するための物語内の存在のこと。

 小説ライトノベルといった文学作品で『「地の文」を担当するキャラクター』とするのがわかりやすいだろう(厳密には文学の世界では「三人称の語り手」「神の視点」なるものも存在し、この場合は作中に地の文担当がいないことになる。ピクシブでこのあたりの真面目な議論は需要は無いだろうし、ここではとりあえず割愛する)。


 一般には物語の主人公が担当することが多いが、シャーロックホームズシリーズのワトソンのような「作中のヒーローではなく、一般人の視点と感覚を持った人」が担当することもしばしばである。ライトノベルなら涼宮ハルヒシリーズのキョンが近いかもしれない(尤も、ハルヒはトラブルメーカー側なので主役に向かないが…)。


ライトノベルにおける「語り手」

 「ライトノベルの定義が何か」とかいう自家撞着みたいなところに行き着きやすいが、ここではさしあたって『萌えとかボケツッコミとかが存在する、よくある日本のラノベ』だと思って欲しい。

主な特徴

  • 主人公である。

 物語の世界観に読者を引き込むにはコレが王道だろう。

 ある程度、読者層に共感を持てるキャラクターである必要がある。

 現実世界基準のラブコメetcで、何故か自分ではぼっち属性のつもりという語り部を配した人気ラノベが多いが…読者には現実が世知辛く見えるとか、そういうことなのだろうか。


 これはある意味当然であろう。語り手の思考回路が不思議ちゃんだったりしては読者はついていけない。

 そして悲しいかな、彼らは宿命的にアニメ視聴者は「濃いキャラに埋もれたOne of Them」になりかねない。何故なら、うすいキャラだから語り部を務めていたのだから。アニメ化を意識し始めたら唐突にメタ発言したり、語尾を変えようとする語り手も居るそうだが、生暖かく見守ってあげて欲しい。

 探偵ものだと助手役だったりするが、これは古くからある推理小説も大体一緒である。


 異世界転生はもとより世界的にみられ歴史も長いとされるが、小説家になろうなど小説投稿サイトで一般人でも容易に小説を世に出せる地盤が整ってから、日本国内では「異世界系」が極端に増えたとされる(要出典)。語り手は殆どこのパターンである。

 何故か? 現代日本の知識がある人間が語り手の方が、世界観の描写が楽だからである。ファンタジー世界の人間にファンタジー世界の描写をさせる場合、比較対象が無いままの描写は割と難しいのである。

 突き詰めると「こいつ転生してきたって設定もう要らなくね?=世界観を語らせるためだけに転生者という設定をとってつけた」と見える語り手キャラも、居ることは居るだろう。表現力の無さを設定で誤魔化した、と。だが待って欲しい。それでも最終的に面白いストーリーになっているならいいんじゃ無いかな?


他、追記あれば。


複数の語り手

 本邦ラノベで代表格は「物語シリーズ」あたりか。

 基本的には阿良々木暦視点が多いが、セカンドシーズン初作の「猫物語(白)」で羽川翼が語り手を務めて以来、様々なキャラクターが語り手を務めるようになる。中には非常に意外な人物も含まれ、キャラクター毎の世界観の相違が物語全体に奥深さを与えている。各語り手キャラの持ち味を生かしつつ、ストーリーに大きな矛盾を生じさせないのは西尾維新の構成力・文章力があってのものか。

 

 「はめフラ」も初期から多数のキャラが語り手を務める。が、これは主人公カタリナアホの子過ぎて(ある意味、信頼できない語り手)、放っておくと物語や世界観がちゃんと伝わらないからかもしれない…主人公の鈍感さを強調する意味もあるようだが。


他、追記ありましたら。


信頼できない語り手

 語り手物語世界を客観視はできないので、ある意味で「全ての語り手の語りは信頼はできない」とも言える。

 ぼっち難聴系主人公などが代表格だろう。阿良々木暦はぼっちを気取っているが、他の語り手を通して実は有名人かつ人気者らしいことがわかり、必ずしも主人公の視点というのはアテにならない部分がある。

 だが、このように呼ばれる語り手の典型は叙述トリックを使う語り手だろう。代表格は「アクロイド殺し」であるが、もはや古典の名作と言って良いこの作品も未だにトリックに賛否がある。物語を作るとき、どこまで語り手を正直にするか、というのも大事な要素なのだろう。


関連タグ

小説 ライトノベル

語り部:こちらは主に「神話や民間伝承を語り継ぐ職業」を指すことが多いが、本記事と同様の意味でも用いられる。

ナレーター:日本語では少々意味が異なるが、本来英語では語り手をこのように呼ぶ。

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました