概要
苦労性とは、人物の性格・人物性のひとつである。
厄介事や面倒に巻き込まれやすく、苦労が絶えない人のこと。
昨今の創作界隈では登場人物の個性の一つとして利用されている。
コメディシーンではもっぱらツッコミ役に抜擢される傾向にあり、苦労がかさんでくるとその不遇ぶりがギャグやネタになってしまうことも……。
「苦労人」とも呼ばれ、本来の意味ではあまり使われなくなってしまった。
苦労性と呼ばれやすいタイプ
面倒見がよく、穏やかな性格であるが故に、周囲から厄介事を押しつけられやすいパターン。
なんだかんだできっちり面倒事を片づけてしまうため、終わったそばからまた面倒事が湧いてくることも多い。-比較的に地位の低く若いキャラに多く、身も蓋もない言い方をすると「尻拭い役」である。
独自のこだわりが強く、周囲との軋轢が絶えないタイプ。
頑固一徹な職人タイプが典型。どちらかというと「苦労に巻き込まれる」というより「自ら苦労を呼び込む」タイプであり、本人だけでなく周囲にも気苦労をかけ“別の苦労人”を生み出すことがあり、苦労人ではあるがトラブルメーカーも併せ持っている。
主役としてはありがちなパターン。周囲に強い個性の人物が多いと、苦労人枠に抜粋されやすい。特に地位や年齢層などの関連付けはないが、周囲の非常識さが我慢できずに動き出してしまう。
必ずしも規律に厳しいというより訳ではないが責任感がやたらと強く、何でもきっちりとこなそうとするため、周囲に角が立ってしまったり、非常識な振る舞いが我慢できずに動いてしまう。
自分の身に降りかかる苦労をあまり「苦労だ」と感じていない一方、知らないうちに厄介事が増えていくことも……。
そしてこの性格の場合も、“別の苦労人”を生み出すことがある。
副次的なパターンだが、気が弱いせいで押しの強いキャラから無茶振りがあったり、心配性ゆえに色々と気を回し過ぎて自分から苦労を増やす。
むしろ「苦労性ゆえに心配性」になる方が多いが、「真面目」や「お人好し」とセットになると当てはなってしまうことがある。
なお、これも「頑固」「生真面目」パターン同様、“別の苦労人”を出すケースがある。
当人に落ち度はないものの、生まれついた星の並びが悪かったケース。
不幸に見舞われやすいが故に、苦労が勝手に湧いて出てくるという、ループ状態に陥ることも。
ある意味、もっとも原義に近い苦労性のパターンである。
苦労性枠の「典型」とも言える鉄板パターン。
性格は「お人好し」パターンに似ており、アクが強い部下を抱えているせいで、部下のやらかしたことの叱責が真っ先に飛んでくる。
無理難題を何かと押しつけられやすく、前述のうち二つの特性を兼ね備えていると高確率で苦労人枠に収まってしまう。
リーダータイプと並ぶ鉄板パターン。
リーダーがアグレッシブあるいは非常識だと、今度はそのフォローに回る側近が苦労性になる。
やはり前述のいくつかと併存するケースが多く、リーダータイプよりもさらに無茶振りや心労が増える傾向にもある。
かなり限定的になるが、こちらも多いケース。
一族の上が何かしらの習慣・思想に染まっていたり、我がままに育った「困ったちゃん」が出現すると、その親族が世間との折り合いのために苦労することになる。
形式張った組織でないグループ内で発生しやすい。
先輩後輩の場合、年下が上を慕っていると年上が無茶を振り、年下がフリーダムだと年上が「お人好し」も併せ持っており、ブレーキをかけるために追いかけ回す。
組織的な「リーダー」「部下」や、明確な序列のない「親族」パターンとちがい、苦労はあっても信頼関係の強い場面も良く見受けられる。
苦労性からは外れる場合
- クールで超人系
クールかつ完璧超人の属性があると、本来的には苦労人枠でも顔色一つ変えずにあっさりと面倒事を解決してしまうため、苦労性としてのキャラクター性が薄まる傾向にある。
一方、こうしたキャラであってもそれを超える問題児に手を焼くことはままある。
- おっとり世話焼き系
いわゆる天然ボケおかんキャラ。-面倒事を起こすメンツがいても「あらあら」「おやおや」で笑って済ませ、そのまま事後処理をしてしまうため、苦労性としての側面は薄くなる。
ただし、この手のキャラは本来的な意味の“苦労人”であることも多く、ただ人が好いというよりは人生がハードすぎてもはや達観気味だったりする場合がある。
苦労性とされるキャラクター
ア行
『ロロッロ!』の登場キャラクターで、主人公の森繁ちとせが所属する美術部の部長。
ちとせのことも気兼ねなく接し、入部を歓迎する人当たりの良い性格にして、「登場人物中、一番まとも」と紹介されるほどの常識人。
しかし、どこでも脱ぐ生粋の痴女である幼馴染みの高嶺マリエンヌ(本名:高嶺華子)や変態を徹底的に取り締まる婦警の姉のポリスにはつくづく手を焼いている苦労人である。
『地球防衛企業ダイ・ガード』の登場人物で、ダイ・ガードの出力調整やバランスコントロールを担当するエンジニア。ダイ・ガードのパイロットの中で唯一熱血ではなく、主にメインパイロットの赤木駿介のブレーキ役になる。カテゴリとしては「生真面目」が当てはまる。
『キン肉マン』『キン肉マンⅡ世』の登場人物。区分は「生真面目」に分けられるだろう。
元々は、キン肉星の大王キン肉真弓が息子キン肉スグルのお目付け役として地球に送り込んだ少年超人。怪獣退治編から超人オリンピック・ザ・ビッグファイトまでは怠惰で弱虫のキン肉スグルを叱責したり、対戦相手におびえて試合前に逃げたのを連れ戻すなどしていた。
七人の悪魔超人編ではスグルが戦いを拒否して逃げようとした所為でバッファローマンによってバラバラにされ、人質に取られてしまった。王位争奪編では、立場上スグルへの協力を拒否したアイドル超人達に替わってサバイバルマッチに参加。一回戦で格闘技経験のない非力な身ながらミキサー大帝と対戦し、重傷を負いながら勝利した。
準決勝ではザ・マンリキの攻撃で全身の骨を砕かれたが、超人墓場から生還したウォーズマンに助けられ一命を取り留めた。
王位争奪編後は未来の正義超人達の力となるべくコールド・スリープに就いたが、スグルの息子「キン肉万太郎」の地球到来と同時に覚醒。お目付け役として活動するが、万太郎が父以上に怠惰でダメ超人だった所為で余計に苦労させられた上、生き別れの父ミンチと再会するも眼前で殺される、超人オリンピック・ザ・レザレクションでは図らずも予選でコンビを組んだイリューヒンをリングの落下から救った所為で重傷を負い、万太郎のサポートが出来なくなる、悪魔の種子編では悪魔将軍復活の憑代として肉体を分割されるなど、旧作以上に苦難の人生を歩んだ。
『D.Gray-man』の主人公。区分は「生真面目」「お人好し」「体質」に分けられる。少年漫画史上でも稀に見る不幸体質であり、出生不詳の孤児で、幼少期は後にイノセンスとして顕現した真っ赤な奇形の左腕のせいで蔑視され、サーカス団に拾われるも団長に奴隷のようにこき使われる日々。親代わりのマナ・ウォーカーに拾われるも、マナは謎の死を遂げ、そのマナを生き返らせようと千年伯爵の甘言に唆されてマナをAKUMA化してしまい、その時に覚醒した左腕でマナを破壊。絶望の淵でクロス・マリアンに拾われてエクソシストを目指すことになるが、今度は師となったクロスの傍若無人な振る舞いに振る舞わされる日々に突入。
莫大な借金も押し付けられ、その額たるや同じく借金を押し付けられたジャスデビの額(100ギニー=約200万円)を「軽過ぎる」と一蹴するほど(これが一番の苦労人要素。おかげでいらんイカサマ技術や腹黒な一面も獲得した)。晴れてエクソシストになったものの、今度は師クロスの捜索に奔走することになり、その先々でAKUMAたちとの熾烈な戦いを余儀なくされていく。そして日本の江戸で「ノアの箱舟」の中で自らの出生に関わる出来事に出くわすと、今度は14番目との関係から窮地に追いやられていき、最終的には黒の教団から脱走を余儀なくされてしまう……。ただこの不幸体質、単なる体質というよりは「アレン・ウォーカー」という“存在そのものにまつわる因縁”との関連が深いようにも見受けられる。
『新世紀エヴァンゲリオン』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の主人公。TV版と旧劇場版での言動から内気なイメージで見られることが多いが、これは過酷な状況に置かれたため。本来はエヴァ操縦以外にも何でも人並み以上にこなせる完璧超人タイプであり、TV版でも中盤はヒーローらしい性格を見せていた。新劇場版では前向きで闘志あふれる言動が目立つが、『Q』ではその反動と生来の頑固さからドツボにはまることになった。カテゴリとしては「頑固」「生真面目」「親族」など。
『極上生徒会』の登場人物。生徒会で会計を務める高校2年生。上級生達(特に聖奈)が各種イベントや会長の自称婚約者撃退に過剰な設備の作成や兵器の購入を無断で生徒会予算を使用して実行するため、事実を問い詰めても悪びれずに微笑む聖奈を見て「予算がぁぁぁ…」と号泣するのがお約束になっている。カテゴリとしては「中間管理職」「部下」が当てはまる。
『BanG_dream!ガールズバンドパーティ』の登場人物。ハロー、ハッピーワールド!のDJ担当。3バカトリオのボケを捌いたり、バンドのスケジュール管理、曲作りを担当するなど気苦労が絶えない保護者的存在。ピンクのクマのキグルミ『ミッシェル』としてライブ、商店街でのバイトと多忙も多忙。当初はバンド活動も嫌々だったが、こころの行動や純粋さに徐々に惹かれていき、現在は奥沢美咲として、ミッシェルとしてのバンド活動を楽しめるようになっていき、考え方、行動も積極的に。特にこころとは、お互いに強く信頼し固い絆で結ばれており、相棒と呼べる関係性にまで昇華している。カテゴリー的には「中間管理職」、「側近」、「体質」。
カ行
『動物戦隊ジュウオウジャー』のレッドで主人公。
駆け出しの動物学者で、ファンからは「大和先生」と呼ばれている。生真面目で温厚な性格で行く当てのないジューマン達を面倒を見ようとしたり王者の資格探しも率先して手伝うなど作中屈指の常識人。ただその性分故か、周囲に振り回されたり、フォローに回ったりとして色々と背負い込んでしまうことも多い苦労人気質だが、その分怒らせると結構構怖い。『スーパー戦隊最強バトル!!』放送前に参戦メンバーが発表された際、その癖のあるメンツを見てTwitterにて大和先生の胃を心配する声が上がるほど本編での気苦労っぷりが窺える。タイプとしては「リーダー」「頑固」「お人好し」「生真面目」。
日本が誇る三浦建太郎のダークファンタジー漫画『ベルセルク』の主人公。
人呼んで「日本漫画界一、人生がハードモードの主人公」の一人。
いうまでもなくカテゴリーは「体質」である。
生まれる前に母親は死亡し、死産同然でこの世に生まれ、彼を拾った傭兵の養父は彼を傭兵に育てる傍らで彼に男娼として売春を強要し、その果てに養父を殺害して兵団を脱走。
各地を遍歴中、新たな拠り辺となった「鷹の団」でグリフィスとキャスカという運命に出会い束の間の幸福を得ていく。しかし武者修行に一人旅に出た直後にグリフィスが変質し、王女と不義密通の末に大逆人として処刑されかける。鷹の団も窮地に陥り、トドメにグリフィスが絶望から「蝕」を発動させて使徒へ転生し、自分とキャスカを除いた同胞全員が死亡。ガッツも右眼左腕を失い、キャスカに至っては肉体を蹂躙されて精神が崩壊して幼児退行。すんでのところで髑髏の騎士に救われるが、ここからガッツは使徒への復讐を誓い、キャスカを旧知のリッケルトに預けて宛てのない使徒殲滅の遍歴を始める。
そして1巻1話で妖精(エルフ)のパックと出会い、物語とガッツの新たな旅の幕が開ける。
前置き時点でこの濃度に加え、「蝕」のトラウマで睡眠障害と悪夢を抱える上に夜中は使徒や魔物に常に狙われ、キャスカが身籠っていた自分の子供が使徒化したトラウマと幼少期のトラウマから子供に嫌われると吐き気と眩暈で膝を付き、霊樹の館で使徒に襲撃された際に狂戦士の甲冑を得てパワーアップを果たした代償に視覚狭窄・味覚障害・感覚障害・手の震え・前髪の白髪化のハンデを追うなど、不幸設定の見本市ともいうべき壮絶な境遇の数々を背負っている。
寡黙でぶっきらぼう、傷だらけの筋骨隆々とした巨漢なので判りづらいが、彼はこれでもまだ24歳である。人生ルナティック過ぎて、既に顔つきにまで苦労がにじみ出てしまっている。
ようやく最近になって運が向いてきてはいるのが、多分最終回まで碌に行き着く暇はないものというのがファンの共通認識であり、多くのファンに「先生、早くガッツに安らぎを上げてください、切実に」と願われている。
……と願いも空しく、三浦建太郎先生が急性大動脈解離で急逝してしまったため、今後ガッツがどんな運命を辿ったのかは判らず終いとなってしまった――
……かに思われたが2022年6月7日、生前に高校時代からの親友である森恒二氏が蝕編執筆期に三浦先生からストーリーの顛末を口伝されていたことを受け、森氏と三浦先生のサポーターであるスタジオ我画が結束し、続編の執筆が決定。もはや作品そのものがガッツの半生とリンクしつつある。
『とある魔術の禁書目録』の主人公。先天的にトラブルに巻き込まれやすい不幸体質であり、不幸体質は彼自身の超常能力により強化されている。上記の区分であれば「生真面目」「お人好し」「リーダー」「体質」であり、苦労性の典型例である。もっとも、一級フラグ建築士としての側面もあるので苦労ばかりではないのだが……そのヒロイン達が何かと怖く、おまけに周囲にトラブルメーカーが複数存在する。ただし仲間には自分よりも年下もいる為か面倒見が良く、大概の事は許してしまう。自分からトラブルに向かうのではなく、向こうからトラブルが歩いてくるタイプ。
『ライアーゲーム』のヒロイン。馬鹿正直なほど正直な女子大生で、そのためにライアーゲームに巻き込まれることになる。初期においては敵に騙されてピンチに陥る原因になることが多かった。上記の区分であれば「お人好し」「生真面目」である。
『不徳のギルド』の主人公。作中世界で魔物退治などを生業とする「ガード」として活躍する一方、自身が引退した後のことを考慮して後進の育成にも励むが、担当する後輩のほとんどが致命的な欠点を抱える問題児であることから、作風上ハーレム体質ながらも他人に振り回されるシチュエーションが多い。上記タイプに当てはめるならば「生真面目」「リーダー」あたりか。
『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』のイエロー。女子高生漫画家としてデビューするも、不思議なサングラスを手にしてから盗作疑惑で地位と名声を一気に失ってしまうどころか、ドンブラザーズの一員として訳も分からぬまま戦いに身を投じる事に。
自分を導いてくれる筈の存在である桃井タロウ/ドンモモタロウからも振り回される等、物語開始当初から苦労人としての立場に立たされている。
靴ひもがしょっちゅう切れたり、顔の絆創膏や傷も彼の不運キャラを物語っている。
『プリンセスコネクト!Re:Dive』に登場する美食殿メンバーの一人。
タイプは「常識人」、そして圧倒的なまでの不幸「体質」。
そもそも彼女はある存在からペコリーヌの監視・抹殺を命ぜられたスパイであり、美食殿に所属するのも「都合がいい」というだけでしかない。
しかし元来のお人好しな気質を殺しきれず、ツンデレながらも天然ボケしかいないメンバーの貴重なツッコミ役として彼らの制御に四苦八苦している。特にペコリーヌ相手には、そのフワフワ加減にツッコミ倒し、彼女の昆虫食料理に毎回悲鳴を上げるハメになるなど、振り回されっぱなしである。
そして「打てば響く」いじり甲斐のある性格ゆえ、ファンから「キャル虐」という歪んだ愛情の対象にされてしまっている。
だが彼女を真に苦労性足らしめているのは、その経歴である。
詳しくは重大なネタバレとなるため割愛させていただくが、一部プレイヤーからは「スタッフがキャル虐の最大手」と言わしめるほど、人生がルナティックモードとなっている。
幸い、美食殿と縁を結んだことで、ようやく闇色だった彼女の人生に「ぬくもり」という灯が点るようになった。
イラストの左の人物である。右がバカ王子。
『レベルE』の登場人物であり、同作の主人公であるバカ王子に振り回される。上記の区分であれば「中間管理職」「生真面目」に当てはまる。
常識はずれの行為をしたことを「斜め上を行く」と表現することがあるが、その表現が定着するきっかけとなった人物。
「あいつの場合に限って常に最悪のケースを想定しろ、奴は必ずその少し斜め上を行く!!」
『第2次スーパーロボット大戦Z』の主人公。ほぼ絶縁状態だった父親が遺した借金を相続の義務が無いにもかかわらず相続放棄せずに律儀に背負ったせいで冒頭からとんでもない額の借金を背負っている上、返済した借金が増えて帰ってくるなど、とにかく金運がない。
苦労の理由からして、カテゴリは「真面目」と考えられる。
『遊戯王5D's』のキャラクター。チーム5D'sの稼ぎ頭であると同時に子供たちや無職王の保護者でもある。名前的にも苦労人枠。「お人好し」に分類されると思われる。
サ行
『トランスフォーマー』シリーズに登場するデストロン戦士。『トランスフォーマー2010』に登場する彼は、トランスフォーマ史上最高の忠臣にして、最大の苦労人といっても過言ではなく、一部ファンからは同情と憐みを込めて「最苦労ナス」と呼ばれることも。サイバトロンとの戦いで瀕死の重傷を負い、仲間たちによって宇宙に放逐されたスカイワープ(ボンブシェルの説あり)が、破壊神ユニクロンによってパワーアップされた姿であり、実質ナンバー2の航空参謀として、新破壊大帝ガルバトロンに仕えている。毎度の如く謀反を起こし、「愚か者の代名詞」といっても過言ではなかった先代航空参謀とは対照的に、ガルバトロンを心の底から尊敬して忠誠を誓っており、戦いにおいても時に卑怯なこともするが基本は誉れを重んじる武人であり、「理想の部下」と言っても過言ではない。
しかし彼の主君ガルバトロンはヒューズがぶっ飛んだ狂人であるため、彼の忠義は全くと言っていいほど報われない。毎度毎度些細なことで殴り飛ばされ、先代航空参謀の幽霊に取り憑かれた時は半殺しにされ、何故こんな目に遭ったか分からず発した
「ガ、ガルバトロン様、どうして私を…。私はあなたの忠実なる部下サイクロナスです…。」
という台詞は、悪役とはいえ視聴者の同情を誘った。
また前述したとおりガルバトロンがイカレているため、まともなリーダーシップが取れない彼に代わってデストロン軍団の指揮を実質的にとっているため、ガルバトロンの横暴に不満を持つ仲間達の仲を取り持つ役割も担わなければならず、ロボットでなければ胃が締め付けられるような思いをしていただろう。
カテゴリとしては「生真面目」「誠実」「中間管理職」「部下」「側近」が当てはまる。
『艦隊これくしょん』に登場するイタリア軍所属の重巡洋艦娘のネームシップ。
タイプは「生真面目」・「親類」あたりか。
登場した当初から3番艦のポーラを頻りに心配するため、いわゆるシスコン系のキャラかと思われていたのだが、いざポーラが実装されるとそのぶっ飛んだキャラから一転して苦労人枠という認識に。
さらに同郷の空母娘アクィラ、軽巡洋艦娘アブルッツィの世話を焼いていることが彼女たちの時報ボイスで判明し、季節ボイスでは割とボケ倒しなほかの同郷の面々に冷静にツッコミを入れたりと、イタリア艦が増えるたびに彼女の真面目で世話焼きな側面が補強されている。
そしてとうとう季節限定ボイスで、同郷の駆逐艦娘マエストラーレから「胃に穴が開きそう」と本気で心配されることに……
『プロジェクトセカイ』に登場する姉弟。姉弟揃って自身の才能に抗ってるのが特徴。
姉は東雲絵名。25時、ナイトコードで。のメンバーで承認要求が強い女の子。自撮りの写真をSNSに上げていいねがいっぱい付くのに対し、絵名の趣味の一つであるイラストを投稿しているアカウントの方は反応が増えないことに悩んでいる。父親も画家で絵を描いてる影響もあり趣味は絵を描く事だが、美術科の学校に受験する際、父親からは「お前は画家になる才能はない」と一蹴されてる。父親の発言に悲痛になるも、絵名自身は諦めてないようだが…ちなみによくメンバーの暁山瑞希から弄られており、同じメンバーの朝比奈まふゆからツンデレと揶揄われることも。
弟は東雲彰人。Vivid BAD SQUADのメンバー。全国レベルの強豪校に敗北の時にサッカーを挫折、姉の発言がきっかけにストリート音楽への道を進む。だが、音楽の道に進んでも、クラシックの道を挫折しストリート音楽に転向した相棒と比べられ、「相棒の実力だけでイキがっている」と馬鹿にされることがあった。この事があり、彰人は相棒として隣で歌えるように影で努力を重ね実力をつけていく。
弟でありながら姉から荷物持ちをさせられたり、目覚まし代わりに使われたり、パシリに使ったりとあ色々扱き使われてる。かわいそうに。
『ドラゴンクエストⅤ』の主人公。歴代の主人公でも最も数奇な運命を辿ったといえるほど、強烈な星並び(≒体質)のもとに生まれた人物。一国の王子として生まれながら、母親はほどなくして行方不明となり、幼少期は父パパスとともに放浪の旅に明け暮れる。その父は謎の教団の幹部ゲマによって嬲り殺しにされ、その後10年に渡って教団に捕まり奴隷生活を強いられ、脱走後は父の痕跡とその使命を負って諸国を行脚、途中生き別れた相棒と運命の相手となる女性と巡り合い、自身の出生の秘密に触れていくも、今度は愛する女性をかつての因縁の相手に攫われ、辛勝するも夫婦そろって石像にされて10年の月日が過ぎ去る。成長した自身の子供に救われ、マスタードラゴンを復活させることで教団に殴りこみ、因縁に終止符を打つ。……が、今度は真の黒幕が母をとらえていることを突き止め、魔界に救出に向かうが、その母親を眼の前で殺されるという仕打ちを受ける。決して不幸ばかりではないにしろ、その人生の浮き沈みの激しさゆえに、ファンから「最も落ちぶれ、最も幸せになった人」とも冗談交じりに言われてしまう。
『遊戯王』の登場人物。主人公遊戯の親友で、タイプとしては「生真面目」「体質」「お人好し」。両親は離婚し、妹の静香は母が引き取ったため離別しており、自分を引き取った父親は空の酒瓶を投げつけて酒を買いに行かせるようになってしまい、彼自身がアルバイトをして借金返済に充てているなど家庭環境がかなり劣悪だった為か中学時代でグレてしまい、本田曰く、かなりの不良だったという。ただし性根は仲間思いかつ義理堅い性格で、喧嘩の強さも重なって年下の不良とも友好的であった。遊戯等のように千年アイテムの所持者や特殊な運命を持っている訳でも、特別な力を持っている訳でもない一般人なのに幾度も闇のゲーム(マリクに洗脳される等)に巻き込まれるという不運なところもあるが気力と根性の男で乗り越えている。一方でデュエリストとしては初心者である為かトラブルに巻き込まれつつも遊戯に助けらる場面も多いが互いに協力し、友情で苦難に立ち向かってきた。
海馬瀬人やダイナソー竜崎など彼を見下す者もいたが、前者は闇マリク戦においては彼に「ラーの翼神竜」の第3の効果を披露させた城之内を認めていたが、後者に至っては欲を出してデュエルで城之内が使用していた「時の魔術師」を手に入れる為に自身が負ければ「真紅眼の黒竜」を渡すといった交渉をされ、城之内は竜崎を倒し、「真紅眼の黒竜」を譲られるがドーマ編ではその件について竜崎に逆恨みされ、負ければ魂を奪われるデュエルを申し込まれる(要するに命を狙われる)事になる。しかし城之内はそんな竜崎を救おうとしていた。
王国編では静香の手術費を稼ぐ為にデュエリストとして大会に参加するなど、友人や家族の為に困難に突っ込んでいく場合もあり、多くのデュエリストに挑んでは活躍していた。
総じて、一般人のデュエリストでも功績を残せるのを証明した代表すべき存在である。
人形劇『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』のもう一人の主人公。異郷の地で初めて会った相手が極めて問題のある人物だった上に、彼が仲間として引き込んだ面子もことごとく曲者揃いだったため、結果としてかなりの厄介ごとに巻き込まれてしまう。タイプとしては「生真面目」「頑固」「お人好し」。
『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場する敵の幹部。タイプとしては「生真面目」、「部下」、「親族」。
トジテンドの幹部であるバラシタラが娶った893番目の妻の息子に生まれるも、バラシタラからはまともな愛情を向けられずに母子共々杜撰な扱いを受けて放逐され、そのまま母と死に別れる等、生い立ちからして既に悲惨。
恨み骨髄に徹する毒父を超える為、イジルデからの依頼も兼ねて実験兵士としてゼンカイジャーと戦うもアクが強くフリーダムな相手のノリに付いて行けず振り回され、あまつさえもツーカイザーの所為で更に割を喰う等、真面目に頑張っているのにまるで報われていない。
タ行
プリキュアシリーズの妖精達の中でも数少ない常識人のキャラ達。タルトはメインメンバーが全員ツッコミ適性が低く、リボンとぐらさんは相棒がかたやワガママ、かたや意地っ張りであるため、マスコットキャラでありながら何かと苦労している。
トーデン兄妹のパーティーに在籍する鍵士(レンジャー/斥候)で、一行の探索担当。
見た目は子供だがハーフフット(いわゆるホビット、ハーフリング)としては年長者の類いに入り、既婚者である。
魔物食への探究心と執着の強いライオス、優等生気質だが見栄っ張りなドジっ子ハーフエルフのマルシル、基本的に料理のことしか頭にない上に自分を子供と勘違いしているドワーフのセンシ、とアクの強い面々を陰からサポートする。
普段はライオスとセンシの奇行に振り回され、戦闘では魔術師なのに前のめりなマルシルを制止したり、と年長者気質とそこからくるお人好しの性分ゆえに、危なっかしい3名のブレーキ兼ツッコミ役として常に肝を冷やし続けている。
パーティー内の大人として、また一冒険者として常識的な範疇で客観視が出来るが故に、いざという時に大胆に行動できない節もあるが、それは裏を返せば「無茶をして欲しくない」という彼なりの優しさの表れでもある。
のちにイヅツミという問題児が増えることになったが、こちらとは気まぐれでわがままな性分と抱き枕扱いされる点にこそ難儀はしているが、先方も魔物食研究家2名の奇態を前にツッコミを分担したり、先の抱き枕扱いをある程度許容するなど、憎まれ口を叩き合いながらもそれなりに上手くやっている。
タイプとしては「お人好し」「生真面目」「先輩」辺りが該当するか。
カテゴリー的には、「頑固」「生真面目」「宿命を孕む体質」に当てはまる。
詳しくは作品のストーリーのネタバレとなるため割愛させていただくが、敵味方、歴代・現役、レギュラー・イレギュラーを問わず、あらゆる意味で最も悲劇的な苦労人プリキュアと言えば、彼女の他に誰もいないだろう。
彼女を上回る凄惨なプリキュアは、今後もう二度と現れることはないだろう。
『ゴールデンカムイ』の登場人物。所属する部隊の師団長や上官をはじめとした面々が狂人・変人揃い故にひたすらフォローに回るポジションで、自分よりも年下の上官である鯉登少尉に至っては「子守」と言い切るほど。カテゴリーは「側近」「中間管理職」「生真面目」。
『新機動戦記ガンダムW』の登場人物。作中には色々とぶっ飛んだ性格のキャラクターが多い中で数少ない常識人であるためか、色々と厄介事に巻き込まれる。どちらかと言うと不幸「体質」。
ナ行
プリキュアシリーズの「主人公の幼馴染」ポジションのキャラクター。「生真面目」に分類され、主人公とは付き合いの長さ的に「親族」に近いポジションでもある。主人公には幼少期から常に振り回され、他のメンバーも全体的にツッコミに適さない性格であるため、貴重なツッコミ役として描かれている。
ちなみに、蒼乃美希、山吹祈里、四葉ありす、大森ゆうこも主人公の幼馴染だが、美希は自らもコメディリリーフとなる場面が多く、祈里、ありす、ゆうこら黄キュアの幼馴染は「おっとり世話焼き系」に分類されるため、ここでいう苦労性という印象は受けない。
ハ行
『銀の匙』の主人公。タイプとして「お人好し」「頑固」「生真面目」「心配性」「管理職」「親族」「先輩後輩」と、上記7つに当てはまる筋金入りの苦労人。根がお人好しで真面目なために何事も真剣に取り組み、その姿勢が何かしらのイベントやプロジェクトの管理者に適当だと管理者に抜擢される(過労で倒れた事がある)。そして【常識の通じない父/気持ちの通じない母/話の通じない兄】(本人談)と、家族全員がなかなかの曲者で、おまけに鳥頭の学友常盤恵次とぐうたら気質の先輩大川進英に振り回され気味。ここまで来るともはや「体質」とも言いたくなる……。しかしここまでの苦労があったおかげで、彼にはその見返りに余るほどの人望が備わりつつある。
『ペルソナ4』の登場人物であり、主人公の相棒。父親が「ジュネス八十稲羽店」の店長であり、ジュネス開店以降地元商店街が苦境に立たされていることから、ご近所さんたちからは睨まれがち。現実世界にやって来たクマの面倒を引き受けるなど、面倒見の良さもあっていろいろ厄介ごとを背負い込んでしまう、まさに苦労性。とはいえ、若干空気が読めない所があるので、時々自業自得なこともあったりするが。さらに、運ステータスがメンバー内で一番低い。分類としては「お人好し」「生真面目」「親族」に該当する。
『仮面ライダードライブ』における敵組織ロイミュードの幹部怪人。「中間管理職」、「側近」に分類される。慎重かつ神経質な性格で、過去に世界一斉蜂起を起こして失敗した経験から、次はより計画的に事を推し進めたいと思っているにもかかかわらず、ハートやチェイス達同僚の幹部が勝手気ままに行動し、更には性格に難のある部下ばかりが上級ロイミュードに進化する現状に頭を痛めるなど、物語初期は苦労人な幹部として描かれており、視聴者からもストレス過多を心配されていた。
11話でハートに好意を寄せている事が発覚して以降、彼に頼りにされるチェイスやメディックへの嫉妬心から本人的には一生懸命なのに、やること為すこと全て空回りまくる脳筋ダメガネに。
ロイミュードに性別概念があるか不明だが、ハートへの想いのガチっぷりと嫉妬深さ、マッハとの戦いで丸焼きになって消火の為に水溜りへ飛び込む失態、そしてわざわざ資料を作ってまでドライブの変身者を特定して倒してしまおうと言う悪役として至極真っ当な作戦を提案するも、他の幹部全員にダメ出しされると言うヘタレ具合を発揮。ウヴァや速水校長と並ぶネタキャラとしての地位を築きつつある。
マ行
『プロジェクトセカイ』に登場するバンドユニット「Leo/need」のメンバーでドラムを担当。
優しい性格で、クラスメイトの悩みや愚痴を聞き、慰めるような立ち振る舞いをしたことが災いして中学時代は「誰にでもいい顔をする八方美人」と言われ、いじめの対象になってしまう過去を持つ。
イベントストーリーでは、合唱祭の自由曲での話し合いでクラスのまとめ役をするも、意見の食い違いで自由曲で歌う曲がなかなか決まらず、最終的にクラスメイトに判断を委ねられる、新年のおみくじでは大凶を引き、引きなおしで凶を引いてしまうなど様々な災難に見舞われる事がよくある。
穏やかで心優しい気遣いあふれる性格もあり、タイプとしては「お人好し」に該当。
『進撃の巨人』の主要キャラ・調査兵団のハンジ・ゾエ(イラスト左)の部下。分類としては「生真面目」「部下」。ハンジのエキセントリックなまでの巨人への愛から、常に肝を冷やしっぱなしにさせれている。「分隊長!生き急ぎすぎです!」は、そんな彼の境遇を表す名(迷?)言といえよう。
ヤ行
詳細は心労ちゃんを参照のこと。
ラ行
ポケモンシリーズの登場人物。幼い頃、ザオボーの仕業でウルトラビーストのウツロイドに連れられそうになったところでシルヴァディに救われた直後にスリーパーのさいみんじゅつをかけられて記憶消失になったため、ウツロイドに襲われた時の恐怖心でポケモンに触れなくなってしまっていたが、ポケモンスクールの生徒になってからは「触れます!」と出張するほどの根性でサトシのピカチュウや自ら育てるロコンのシロンとの友情を経てポケモンに触れる努力をしており、ウツロイドに襲われた時の恐怖心を完全に忘れるべく再びザオボーにスリーパーでさいみんじゅつをかけられそうなところをシルヴァディに救われたことをきっかけに記憶を取り戻してポケモンに触れるようになった。歴代ヒロインの中では初めてとある怪物に襲われてポケモンに恐怖する苦労人として描かれたが、根性と努力で恐怖心に屈しなくなっているため、ポケモンに触れるようになってからは苦労性ではなくなっていた。
『機動戦士ガンダム00』(一期)の登場人物。当時は未熟だった刹那などの仲間たちに対する面倒見が良く、機体もサポート向きであるためか、尻拭いなどをする事が多い。「先輩」ポジションで、分類上は「生真面目」「リーダー」「管理職」に近い。
ワ行
『BanG_Dream!_It's_MyGO!!!!!』の登場人物。物語開始数ヶ月前まで幼馴染が結成したガールズバンドCRYCHICでギターを担当していたが、ある日突然彼女が脱退すると言い出したことで騒動になり、その最中に自身が発したある一言が決定打となってCRYCHICは解散してしまう。その責任を感じて以後はバンド活動をやっていなかったが、未練を断ち切れないCRYCHICの元メンバーから幼馴染を捜してほしいと再三にわたって要請され、そのことを同じ高校に進学した幼馴染に伝えるという板挟みの生活を過ごしていた。その後紆余曲折を経て元メンバーが要請をしなくなった代わりに冷たくあしらわれるようになり、幼馴染が新たに結成したガールズバンドに彼女が壊れそうだったからという理由で加入した。なお、父親がお笑い芸人、母親が女優と多忙な生活を送っていることもあり、両親からの愛情をほとんど受けずに育ったと思われる。
タイプとしては「弱気」「お人好し」が当てはまる。
『マリオシリーズ』に登場するワリオの相方兼ルイージのライバルキャラ。初登場はマリオテニス64でマリオブラザーズに対抗心を燃やして下積みを重ね、マリオシリーズにデビューした。だが、マリオファミリーの中では唯一本編であるスーパーマリオシリーズに登場していないうえ、スマブラシリーズでもファイターではなくアシストフィギュアでしか出番が無い(ワルイージ以外のマリオファミリーのメンバーのほとんどは参戦済みである。)。しかし、彼の参戦を望む声(特に海外。)は多く、ファンの間では「現在も下積み時代の半ばなのだ。」と予想しているファンもいる。また、ワルイージの担当声優であったチャールズ・マーティネー氏も「ワルイージが主役のゲームを遊んでみたい。」と語っていた。そして、下積みが報われたのかマリオ本編の一つ(と思われる)であるDr.マリオシリーズのドクターマリオワールドに登場を果たした(現在は配信終了済。)。このこともあってかワルイージが完璧に苦労性を卒業できる日はそう遠くはないかもしれない。
そしてカテゴリは「体質」と思われる。
※追加があればお願いします。