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みんなが、泣いてるみたいだな

みんながないてるみたいだな

TVアニメ「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの主要人物の一人、アスラン・ザラの台詞の一つ。

概要編集

機動戦士ガンダムSEED」のPHASE-46『たましいの場所』の終盤において、コロニー・メンデルで知ってしまった自らの出生、アラスカ基地でアークエンジェルを降りたと思っていたフレイ・アルスターと戦場で再会するも彼女を救えなかったこと、ラウ・ル・クルーゼの呪詛に満ちた言葉が何度もリフレインしていたキラ・ヤマトは、心労が原因で倒れてしまう。


ラクス・クラインカガリ・ユラ・アスハ、そしてアスラン・ザラを始めとしたキラを心配する者がキラのもとに集まる中、カガリはメンデルからキラとムウ・ラ・フラガが持ち帰った物品の一つである写真立てに封入された赤ん坊だった頃の自身とキラを抱いている本当の母親「ヴィア・ヒビキ」の写真に気付いてしまう。


カガリ「どうして…」


少しでも考えれば、養父のウズミ・ナラ・アスハから渡された写真とは別に存在したもう一枚の写真がキラが倒れたことと無関係ではないと分かる。

しかし、カガリは問いたげに写真を手にし、目を覚ました直後のキラの名を呼んでしまう。


カガリ「キラ…」


カガリと写真。それらは今のキラには暗く重い自身の出生と重なってしまうもの。故に、キラはカガリから顔を背けてしまう。

そんな様子のキラを見て、アスランとラクスはすぐに察する。そして、アスランはカガリを部屋から連れ出した。


カガリ「何すんだよ!」


アスランの手を振りほどき、怒りを露にするカガリ。

その様子から、連れ出された理由に気が付いていない彼女を、アスランは責めず、諭すようにこう言った。


アスラン「今は、ちょっと待ってやれよ。何だかアイツ…ボロボロだ」

カガリ「うん…」


アスランは、カガリが写真の真実を知りたい、聞きたい気持ちも分かっている。

しかし、キラに聞くタイミングが余りにも悪過ぎたため、今は待ってやれと声をかけた。

そうしてアスランは、先の戦いでキラがフリーダムを損壊させる程に動揺するきっかけとなった、ザフトの救命ポッドに乗せられていた者の声の主についてカガリに尋ねる。


アスラン「あの声、知ってるか?」

カガリ「声?あぁ…フレイ。前、アークエンジェルに乗ってた、キラ達の仲間だ…」


フレイがキラに対して恋人同然にべったりしていたこと、そのせいでキラの学友でフレイの婚約者だったサイ・アーガイル修羅場になった現場を目撃してしまっているカガリは、フレイがいた頃のキラは幸せそうには見えなかったため、複雑な表情でそう語った。

 

アスラン「そうか…」


アスランはフレイのことを知らないが、キラの行動と言葉を合わせれば、ある程度察しはついたのか、それ以上は問い掛けなかった。


現時点で、写真の真実をキラに聞くことは難しい。

真実を知りたいが、カガリはカガリなりに受けとめていくしかない。

そんな思いで写真を眺めるカガリと写真に写る親子を、優しげな眼差しで見つめているアスランは、ふと呟いた。


アスラン「みんなが、泣いてるみたいだな…」


悲しいのはキラやラクス、ムウだけではない。

アスランも悲しくて、泣きたいのだ。


戦友のディアッカ・エルスマンと共に、本格的にザフトと戦った。

沈み、爆炎に包まれていったヴェサリウスを見た。

かつて所属し、短い期間ではあっても世話になった戦艦だ。そこには思い出もあり、なじみのあった者たちもいた。

かつての仲間たちを死に至らしめた衝撃は、あまりに大きかった。


そんなアスランの気持ちに気付いたのか、カガリはアスランに寄り添うのだった……。


関連タグ編集

機動戦士ガンダムSEED

たましいの場所


アスラン・ザラ:言った側

カガリ・ユラ・アスハ:言われた側


アスカガ

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