概要
パワプロシリーズの最新作、『eBASEBALLパワフルプロ野球2020』(通称パワプロ2020)を用いた大型ゲーム企画。
パワプロ2020の「栄冠ナイン」モードにおいて、6人のにじさんじ所属ライバーが高校野球部の監督としてチームを3年間育成し、対戦するというもの。
元々、Vtuber個人勢の天開司による企画が元となっており(18年の「パワクズ」、19年の「Vtuber甲子園」)、今年はにじさんじ所属の舞元啓介が主催として企画を受け継ぎ開催した(天開司はスペシャルアンバサダーとして、配信の司会やプレイの実況などを担当した)。
ちなみに開催にあたっては、全ライバーの名称使用許可、さらにパワプロ2020公式からの協力を得、優勝賞品まで用意された。
配信日時
- ドラフト会議:2020年7月26日(日)20:00~23:00
- 予選Aリーグ:2020年8月14日(金)15:00~20:00、振り返り放送23:00~
- 予選Bリーグ:2020年8月15日(土)15:00~20:00、振り返り放送23:00~
- 決勝リーグ:2020年8月16日(日)19:00~23:00
(いずれも終了時刻は予定)
企画の初日は、6人の監督ライバーがドラフト会議形式で選手となるライバーを指名していくという配信がなされ、この時点で10万人超が視聴するという盛り上がりを見せた。
ドラフト会議が終了次第、8月9日をチーム作成の〆切として、各監督のチャンネルで栄冠ナインがプレイ実況された。
決勝リーグの視聴者数は最終的に19万に達し、Vtuber配信の視聴者数の記録を塗り替えた。
さらに、8月30日にはエキシビジョンも開催。こちらも大盛り上がりを見せた。
優勝賞品
優勝校およびその監督は以下のものがパワプロ2020のゲーム内に実装される。
- 登場モーションの収録・実装
(主にオリジナルの)選手に設定できる、打席に入る時や登板時のモーション。
- アクションボイスの収録・実装
(主にオリジナルの)選手に設定できる、打撃・投球時のボイス。
- ウグイス嬢の音声の追加(監督名、高校名)
監督名は既に名字や名前が実装済みであっても、フルネームの形で収録。
参加ライバー
監督ライバー
スペシャルアンバサダー
大会直前インタビューナレーション
Twitterタグ
- ツイート用:#にじさんじ甲子園
- ファンアート用:#にじさんじアルプススタンド
- 前夜祭企画用:#にじ甲前夜祭
参加チーム一覧
企画に参加する監督ライバーたちは、それぞれ架空の高校の野球部を率いている。
VR関西圏立高校
監督:樋口楓
関西地区大阪から出場。
チーム育成中は猛将・樋口監督の怒号が飛び交い、高野連も真っ青なパワハラ紛いの光景が繰り広げられた。その一方、チームが勝利すれば狂喜乱舞し敗退すれば労いと共に涙を流すという、監督の人情も垣間見え、選手のみならず監督も共に成長していくという、往年のスポ根を思い起こさせるようなドラマを生んだ。3年通じてあと一歩のところで夏の甲子園出場を逃すという悔しい結果となったが、魔境・大阪で試合経験を積んだおかげで優秀なチームに育ち、大会優勝候補に名乗りを上げた。
チームメンバーはJK組を中心に、その他同期から後輩ライバーまで幅広く選出。
チーム最大の柱は、高水準のステータスといくつもの特殊能力を兼ね備えた、今大会No.1エース投手月ノ美兎。球速157kmは全チーム投手陣の中で最速である。
また、ゴリラと形容される強打者御伽原江良を筆頭とした多彩な野手陣も強みである。
不安要素は、大エースたる月ノ以外の投手陣にやや不安が残る点や、パワプロで極めて重要とされる特殊能力「キャッチャーA」を有する選手がいない点。
聖シャープネス学院
監督:剣持刀也
東京地区東東京から出場。
全チーム中、最も遅いチーム育成開始となったものの、剣持監督の戦略的かつ手堅く緻密な采配が功を奏し、最終的に夏の甲子園出場を果たした。ちなみに、ゲーム内の評判は6校中唯一の「強豪校」。
チームメンバーは、同期である2期生をほぼ揃えているものの、相棒とも言うべき伏見ガクだけは王立ヘルエスタ高校に取られてしまった。その他、椎名や社を差し置いて獲得した笹木咲など、個性豊かな面々が揃う。
チームの特徴としては、エース笹木や緊急登板で力を発揮する魔界ノりりむなど、投手の層が厚い点。また、足だけは速い黒井しば、ミート・パワーの高いギルザレンⅢ世、特能「威圧感」持ちの鈴鹿詩子等、尖った性能を有する野手陣も見逃せない。
横須賀流星高校
監督:社築
関東地区神奈川から出場。
オールマイティーにゲームの上手い“オタクくん”こと社監督がチームを統べる。育成中は村田などネタ要素の強いモブ選手に振り回されつつ、愉快なライバーたちと共に甲子園を目指し、視聴者を楽しませた。
ドラフトでは、葛葉を除くド葛本社の仲間たちや出身グループのSEEDsなど、交流の深い面々を獲得。
選手の能力に恵まれなかったわけではないが、3年目の夏の県大会が2回戦敗退に終わり、最終的に一度も甲子園出場を果たせずに育成を終了。その影響から数字上では他校に見劣りする点に不安が残る。だが、「奪三振」を有するエース本間ひまわり、「広角打法」が光る鷹宮リオンなど、どの選手も決して力量不足というわけではなく、監督の采配が試される。
にじさんじ農業高校
監督:舞元啓介
東北地区宮城から出場。
前年のVtuber甲子園に出場し見事優勝してみせた、名将・舞元監督率いるチーム。育成開始早々、新入生の能力が6校中最低水準という不運に遭ってしまうが、パワプロを熟知した監督の導きによって十分戦えるチームにまで成長。夏の甲子園出場も果たしている。
ドラフトでは、Vtuber甲子園でのメンバーや自身が行っているパワプロ配信で活躍したライバーを指名。舞元のファンからすれば見慣れた名前が並ぶが、他校と比べると監督の選手の関係性がやや薄い。指名した16人の内13人が女性ライバーで、椎名からは「変態だー!」と言われてしまう。
チーム始動時の不運を引きずってか、総合力はあと一歩…という具合だが、「チャンスA」でここぞという時に活躍する葛葉、安心と信頼の「キャッチャーA」雨森小夜、VR関西の月ノに次ぐ球速を誇る星川サラなどなど、一芸を持った選手たちがチーム全体を支えている。
にじさんじ高校
監督:椎名唯華
中国地区鳥取から出場。
通算して3度目のパワプロ企画参加となる、お馴染みの椎名監督が率いるチーム。チャット欄の指示厨を利用して采配を決定したり、試合の最終盤で選手を交代させまくって経験値を稼いだり(通称パリコレ)と、効率を追求した独特の育成スタイルを見せる。そして、過去の企画でも伝説となった持ち前の豪運は今回も健在であり、ピンチからの大逆転で夏の甲子園出場を見事果たしている。
ドラフトにおいては、何を思ってか一部除いて炎上経験のあるライバーばかりを指名していくという暴挙を見せ、チームは極めてアクの強い顔ぶれとなった。なお、ユニフォームは監督の趣味であるスク水である。
ギャグ漫画さながらのネタチームに見えるが、先述した独特の育成スタイルのおかげで総合力は極めて高水準にまとまっている。特に目を見張るのは強大な野手陣。ミート・パワー・走力どれを取っても最高水準の花畑チャイカ、「威圧感」「アベレージヒッター」「カット打ち」等で相手投手を弱らせる渋谷ハジメ、ダントツの打率と本塁打数を誇る怪物ユードリックetc...とツワモノ揃い。一方、投手陣は心もとない…と思いきや、「キャッチャーA」のユードリックとバッテリーを組むことで数値以上のタフさを見せる夢追翔、変化球で一癖あるグウェル・オス・ガールなど侮れない。打っても投げても弱点らしい弱点がなく、優勝候補筆頭の呼び声高い強豪チームである。
王立ヘルエスタ高校
監督:リゼ・ヘルエスタ
東海地区静岡から出場。
ヘルエスタ王国第二皇女自ら監督を務めるノーブルなチーム。鬼の樋口監督やハチャメチャな椎名監督ら他の女性監督と比べると、選手への接し方は常識的かつ穏やかでまさに優等生。しかし、稀に贔屓球団を彷彿とさせる畜生っぷりが露になることも。
ドラフトではさんばかを早々に確保すると共に、気品溢れる校風にふさわしいフレッシュな面々が集う。また、戌亥とこ、早瀬走、メリッサ・キンレンカと歌唱力の高いライバーが揃い、「校歌斉唱が凄そう」とも。
チームの総合力も比較的高水準。「闘志」持ちのエースアンジュ・カトリーナと「キャッチャーB」戌亥とこのバッテリーはチームの大きな柱。そして、1番打者を務める夜見れなは圧倒的な走力と盗塁能力を有しており、彼女を打席に立たせたらほぼ2塁進出が保障されるほど(通称「夜見マジック」)。おまけに夜見は守備能力にも優れており、ファインプレーを見せるたびに「残念そこは夜見だ」と監督や視聴者からお約束のセリフが飛ぶ。