Shantae
しゃんてぃ
概要
ハーフ・ジーニー(半魔人)の少女・シャンティがアラビア風の世界・シークインランドを冒険する横スクロールアクションゲーム。
海外作品のため当初は日本での知名度が低かったが、2作目以降において徐々に他プラットフォームへの移植が進み、近年では積極的にローカライズ展開が進められている。
『悪魔城ドラキュラ』や『メトロイド』を髣髴とさせる王道の探索型アクションだが、主人公や敵ボスがアメコミ風でありながら日本のアニメやマンガの影響を受けたデザインであり、美少女が多数登場することから根強いキャラクター人気が存在する。
美麗なグラフィックにエキゾチックなBGM、完成度の高いアクションも好評。
シリーズ
Shantae
2002年、カプコンUSAによりゲームボーイカラーで発売された。
GBCのスペックを限界まで使い尽くした美麗なグラフィックとかわいらしいキャラクターが好評だったが、発売がGBC最末期であったために本数が少なく、長らくプレミアがついていた。
北米のみ3DSのバーチャルコンソールで配信されているが、日本では入手もプレーも困難なソフトのひとつ。
Shantae: Risky's Revenge
シリーズ2作目。邦題『シャンティ:リスキィ・ブーツの逆襲』
レトロゲームファンの要望を受け、2010年にDSiウェアで配信された。
その後、2014年にはWindows(Steam)版とiOS版が配信され、日本のゲーマーにも徐々に知られるようになった。ローカライズ版は、3作目と順番が前後する形になってしまったが、2016年夏よりPS4とWiiU向けに発売。(現在はWin/PS4/Wii U版は「Director's Cut」として配信)
Shantae and the Pirate's Curse
シリーズ3作目。邦題『シャンティ -海賊の呪い-』
プラットフォームはニンテンドー3DS、Wii U、Windows(Steam)、XboxOne、PS4、Switch。
日本人イラストレーターのKOU(メイン画像のイラストを投稿した絵師)がメイングラフィックを担当したことにより、より日本の「萌え」に近いイラストになった。今作ではインティ・クリエイツも開発協力として参加している。
シャンティがジーニーの力を失ったため、変身能力ではなく海賊のアイテムを使って冒険するなど、シリーズの中では異色作である。
3DSの立体視機能をフル活用し、立ち絵にシャドーアートのような凹凸が施されている。
そのため、立体視をONにすると女性キャラのおっぱいが飛び出す。
ローカライズはだいぶ遅れたものの、2015年11月19日にようやく3DS向けに発売された。
後に、2016年夏より、2作目と共にPS4とWiiU向けにも配信された。
Shantae: Half-Genie Hero
シリーズ4作目。邦題『シャンティ:ハーフ・ジーニー ヒーロー』
プラットフォームはPS4、PSVita、WiiU、Windows(Steam)、XboxOne、Switch。
従来のドットアートから大きく変わり、シリーズ初のHDグラフィックとなる。また、全プラットフォームにて標準で日本語ローカライズもされている。
キックスターターによるクラウドファンディングを募り、目標金額(50万米ドル)を大幅に上回る調達額(95万米ドル)を達成し、マルチプラットフォームでのリリースとなった。
変身能力が復活し、キャラクターデザインも2作目以前寄りのものになっている。
Windows版とXboxOne版以外は海外のみの配信だったが、PS4/Switch版は後にオーイズミ・アミュージオから既存のDLCがすべて収録された『Shantae:Half-Genie Hero Ultimate Edition』がパッケージ版としてリリースされた。
クリスティーナ・ヴィーが歌う「Dance Though the Danger」が、初のボーカル入りメインテーマとなる。
Shantae and the Seven Sirens
シリーズ5作目。
シャンティとその友人達は南国へバカンスに来るが、そこで奇妙な事件に巻き込まれる。そこではまたもやリスキィ・ブーツが悪巧みをしており、さらには7人のセイレーンがボスとして待ち受ける。
新システムとしてモンスターカードが登場。倒した敵が固有のカードをドロップし、装備したカードによって様々な効果を発揮する。
2019年9月よりApple Arcade向けにプレリリース版が先行配信中。
本編は海外では2020年5月28日にSteam/XboxOne/PS4/Switchにてリリースとなる。日本でもSteam/XboxOne版は同日リリースだが、日本でのPS4/Switch版はパブリッシャーと交渉中とのこと。
登場キャラクター
日本版での表記が定まっていないキャラは英語名のままです。
シャンティ (Shantae)
CV:ミーガン・グレイサー(2作目)、クリスティーナ・ヴィー(3,4作目)
本作の主人公。シークインランドの島・スカットルタウンに住むハーフ・ジーニーの少女(半人。)。
正義感が強く、街のガーディアンとして活躍している。
トレードマークでもある紫の長いポニーテールは、鞭のように振り回して武器にできる。このポニーテールは本来のジーニーの魔力とは別のシャンティ固有の能力であるため、魔力を封じられていても使うことができる。
特技はベリーダンス。踊ることで様々な生き物に変身する能力を持つ。
3作目では、2作目での戦いによってジーニーの能力を喪失し、人間の女の子になっている。魔法や変身能力が使えないため、リスキィの海賊アイテムを駆使して冒険する。ボロの特訓のお陰で生身でも結構戦える位に強くなっている。
4作目では能力が復活している。
ミミック (Mimic)
もしくは、ミミックおじさん (Uncle Mimic)
スカットルタウン在住のレリックハンター。シャンティの義理の伯父で、育ての親。
蒸気機関に造詣が深く、様々なメカを開発してはシャンティを支援する。
ボロ (Bolo)
スカットルタウン在住の青年で、シャンティの幼なじみ。定職はなく、様々なアルバイトを掛け持ちしている。シャンティに体術を教えたのは彼である。
シャンティの冒険のサポートをするが、女性陣ばかり前線に立つために、ふてくされることも。
市長
スカットルタウンの市長。ターバンをかぶった男性。
食べるのが大好きで、3DSの立体視で飛び出すほどの豊満な腹を持つ。
市長としてはいまいち頼りなく、3作目では食べ物につられて町を売り飛ばしてしまったことも。
その後もスカットルタウンの外れでシャンティにたびたび食べ物をたかるなど、頼りないを通り越してマダオのようになってしまっている。
しかし、シャンティら町の住民にはそれなりに支持されているようだ。
スクイッド・バロン (Squid Baron)
イラスト内右側。
ワープスクイッドの親玉。シークインランドの有力者・バロンズの一角。
2作目と3作目にて前半のボスを務めており、専用のダンジョンも持つ。
ボスキャラであることに誇りを持つ一方で、所詮中ボスでしかないことにコンプレックスを抱いてもいる。
「ありふれた攻撃! 同じような動き! それがぼくのすべて!!」と開き直ることもあり、中々憎めないキャラ。
なお、「スクイッド」とはイカの意。その名に反してタコにしか見えないが、本人はイカと言い張っている上に劇中の人物は誰も突っ込んでいない。
英語圏ではタコとイカをあまり区別してこなかった文化が影響しているのかも。
アモ・バロン、トゥイッチ&ヴィネガー
(Ammo Baron, Twitch & Vinegar)
それぞれイラスト中央、左側&右側。
軍事力を誇る海賊と、その部下である二人組の少女達。3作目・4作目に登場。
出演作限定キャラ
- 4作目『Half-Genie Hero』
ギガマーメイド (Giga Mermaid) … ボスキャラの一人。巨大な人魚。
- 5作目『Seven Sirens』
※カッコ内は日本語設定での名前表記。
Plink(プリンク)… 視えない物が視える能力を持つハーフ・ジーニー。
Vera(ヴェラ)… リフレッシュの能力を持つハーフ・ジーニー。
Fillin The Blank(クウハク・ウメル)… シャンティもその存在を知らなかった、ゾンビのハーフ・ジーニー。
Water Lily Siren(スイレンセイレーン)… ボスキャラ群である7人のセイレーンの一人。
関連イラスト
元々海外作品であることから、pixivにも海外ユーザーによるイラストが多数投稿されている。
当初は日本人による投稿は少なかったが、日本でのローカライズ展開が進むにつれて投稿が増えている。