概要
『月刊!スピリッツ』(小学館)にて、2016年9月号より連載中。
作者・大童澄瞳のデビュー作。なお、大童はpixivユーザーでもある。
2020年にテレビアニメ版と実写の映画版ならびにテレビドラマ版が相次いで制作される。
あらすじ
アニメは「設定が命」の浅草みどり、カリスマ読者モでアニメーター志望の水崎ツバメ、金儲けが大好きな美脚の金森さやか。
ダンジョンへ、戦場へ、宇宙へ--想像の翼を広げて、電撃3人娘が「最強の世界(映像)」を創り出す!
(「映像研には手を出すな! 1 | 小学館」より)
登場人物
映像研メンバー
全員が芝浜高校に通う1年生である。別名「電撃3人娘」。
主人公その1。迷彩柄の帽子と軍用リュックを愛用する(お年玉を全部つぎ込んだらしい)。「アニメでは設定が命」と考えており、自分の空想が詰まった「最強の世界」を大冒険することを夢見る。相手を「〇〇氏」と呼ぶ他、男性的に話すことが多い。
普段の振る舞いから破天荒に見えるが、実は一人だと行動を起こせなかったり、いざという時には萎縮したりと繊細な一面もある。
映像研としての仕事に対しては、拘り過ぎてスケジュールの遅延を引き起こすこともあるが、ノってくると一気に作業を進めて数日分を前倒しで片付けてしまうなど、良くも悪くもムラがある。
主人公その2。浅草とは同じ中学校出身。おでこに眼鏡が特徴。
アニメの知識はないものの、プロデューサーとしてその手腕を発揮する。
頭の回転が速く、若いながら様々な(悪)知恵と権謀術数で相手を丸め込むかなりの策士であり、「敵に回すと恐ろしいが、味方につけると頼もしい」を地でいく女傑。
そのうえかなりの毒舌家で、時には教師を圧倒するほどに弁も立つ(しかし本人曰く「詭弁」で効果は長続きしないらしい)。
三人の中では一番の長身で美脚の持ち主。
何かと対価に瓶牛乳を要求してくるほか、いささか金に汚い言動が見受けられるものの、浅草や水崎のアニメ制作への情熱と才能は認めており、(打算ももちろんあるのだろうが)彼女らへの協力は基本的に惜しまない。
pixivでは彼女のイラストが一番多かったりする。
主人公その3。アニメが好きで、浅草が苦手な人物画を得意とする。カリスマ読者モデルの美少女で、両親が俳優で家はお金持ちという華々しい人生を送るものの、周囲にはアニメーターになる夢を認めてもらえていなかった。
明るく天真爛漫な性格だが、民家をペットの家と思い込んだり、小学生の時のお小遣いが3万円だったりと、彼女の価値観はかなり浮世離れしている。
戦闘シーンを描写する際は実物の道具を実際に振り回してみたがるなど、アニメーションに関してはリアリティのある動きを求める傾向が強い。
その他
映像研の顧問。髭を蓄えたナイスミドルだが、「顧問をやれば血行が良くなるかも」というちょっと何言ってるか分からない理由で顧問を引き受ける。
音響部員…なのだが、実は音響部はこの人しか部員がいない。
ある理由から複数の部室を不当占拠して生徒会から睨まれていたが、金森の(恫喝交じりの)「提案」に乗るかたちで映像研の「協力者」となる。
道頓堀透(どうとんぼりとおる)(演:小西桜子/声:川庄美雪)
生徒会長。
生徒会書記。
ロボ研(ロボット研究部)
映像研にロボットアニメ制作を依頼する、映像研の最初のクライアント。
タロースというほとんどハリボテのロボットを代々受け継いでいる。
原作では部員の名前が明かされないが、アニメ版ではそれぞれの苗字がクレジットされた。
ロボ研 小野(声:小野友樹)
メガネの男子部員。人型ロボットの矛盾を知りつつロマンを捨てきれない。「トイレでコックピットの練習してる」
ロボ研 小林(声:小林裕介)
部長。色黒の男子。
ロボ研 後藤(声:綿貫竜之介)
身体が大きく、天然パーマて、白人っぽい見た目の男子部員。
ロボ研 関(声:井澤詩織)
ロボ研唯一の女子部員。ボブ、太眉。いわゆる地味っ娘だがロボットのアイディア出しでは「パイルバンカーが欲しい」と熱い発言をしたり、夏の文化祭では汗まみれになりながら全身タイツにダンボールロボットを被ってロボットアニメの宣伝や生徒会からの追跡の撹乱に貢献したりと活躍した。
二次創作について
本作をはじめ、作者である大童澄瞳の作品全般の成人向けの二次創作などは作者本人によって正式に禁止されている。
……というのも、作者が自作品の性的な二次創作を見ると執筆に悪影響が出てしまうことを公言しており、冗談抜きで「訴訟沙汰になりかねない」と念を押しているためである。
詳しくはこちら等を参照してもらいたい。
一方で作者は「エゴサーチで見つからないくらいに隠れてこっそりやる分にはわざわざつつきに行くつもりはない」とも発言している。いわゆるナマモノと同等の危険性がある中でどうしてもやりたいと考えるならば、鍵アカやマイピク限定公開・伏字タグ使用などで徹底的に隠れて行う選択肢しか残されていない。
どんなに配慮したとしても作者の目に触れてしまう可能性は0ではないため、やらないのが一番手っ取り早い方法である。やるなら自己責任で。
一応付け加えておくが、これも一種のフリなどではないので、この点は本当に要注意である。
作者本人が「あくまでも僕が言う立場ですので、第三者の方は自治的なことをされない方が良い」と発言しているため、もし万が一正式タグをつけてR-18作品を投稿しているユーザーを見つけた場合でも、注意タグ付けなどの過剰な自治行為は慎むべきである(メッセージでこっそりと教えてあげる程度に留めておくのが吉)。通報という名目で作者本人に作品URLを送り付けるのは以ての外。
上記のように成人向け作品を描くのは推奨できないものの、全年齢向け…つまり一般的な二次創作自体には寛容であり、しばしば作者自身も自作品の全年齢ファンアートを引用・RTしている。本作をはじめとした大童の作品をファンアートという形で応援・支持したい人は、全年齢向けの作品を描く(書く)ことをオススメする。
実写
実写映画化されることになっており、2020年5月15日からTOHOシネマズをはじめとした全国のシネコンで公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響により一度は凍結されてしまった。しかし同年9月25日から公開される予定である事が同年7月8日に明らかにされた。
なお、2020年4月から5月初旬(放送局によっては多少異なる)にかけて、毎日放送(制作ホスト局)をはじめとするTBS系列局28局中20局にて、そしてこれらもまたTBS系列局であるRKB毎日放送と長崎放送でも同年6月下旬から、それぞれテレビドラマ版が放送されている。
映画、テレビドラマとも監督は英勉。
キャストに多く乃木坂46メンバーが起用され、映画の主題歌も乃木坂46が歌う。
主題歌(テレビドラマ)
「Heavenly ideas」
歌:Thinking Dogs
作詞:TSUBASA
作曲:Jun, TSUBASA
編曲:Thinking Dogs
TVアニメ
2020年1月から3月にかけて放送された。監督・シリーズ構成を湯浅政明、キャラクターデザインを浅野直之が手がけている。また、制作会社のサイエンスSARUにとっては本作が初めての元請け作品である。
主題歌
‐オープニングテーマ「Easy Breezy」
歌:chelmico
作詞:Rachel,Mamiko
作曲:ryo takahashi,Rachel,mamiko
編曲:pistachio studio
‐エンディングテーマ「名前のない青」
作詞・作曲:和泉りゅーしん
特にpixivではOPのパロディイラストが多く見受けられる。
まさかの展開
2020年、ニューヨーク・タイムスの選ぶ『2020年 最も優れたテレビ番組』(海外部門)の一つに映像研が選ばれた。
テレビアニメとしては『僕のヒーローアカデミア』(2016年)、『宇宙よりも遠い場所』(2018年)に続いて3例目となる。
映像研は海外部門だけでなく、更に『2020年 最も優れたテレビ番組』にも初めて選ばれた。
アニメ「映像研には手を出すな!」、 NYタイムズ紙が選ぶ「2020年 最も優れたテレビ番組」の1つに選出 やりますねぇ浅草氏(ねとらぼ)
別名・表記ゆれ
関連タグ
エドエッドエディ:海外のカートゥーンアニメだが、一部の海外アニメファンは本作を「日本版エドエッドエディ」と評している。
ドラマイズム:テレビドラマ版の(関西地方と関東地方での)放送枠
未来少年コナン:作中で浅草氏が幼少期にハマったアニメ。なんとアニメの終了後その枠で(『キングダム』第3シリーズの第5話以降の放送延期の空き枠として)デジタルリマスター版が放送される。実写では放送局が違うにも関わらずタイミングよくコナン再放送直前に放送された4話で再放送に言及されていた。