F91ガンダムは、シーブック・アノーで行きます!
或いは
これでゲームオーバーだド外道ーッ!
年齢は『機動戦士ガンダムF91』本編で17歳、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』で28歳。更に20年後の『機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト』では48歳となっている。
劇中終盤で飛び出す彼の名言「なんとぉー!」に関しては『なんとぉー!』で解説する。
「いいんだよ…。セシリーはここにいてもいいんだ」
「お前が最も支配者に相応しいと言った女性はな…支配など正しいとは思っていない…!
支配を良しとしない者が最も支配者に相応しいのなら…
それを望む者は支配に相応しくはない事になる。
貴族主義は初めから間違っていたんだよ、ザビーネ……」
「知らねぇよ!」
「人の生き方なんか参考にならねえよ!」
「…だが パンは食べてやんな!」
「難しく考えるこたあない パンはパンだからさ」
人物
コロニー「フロンティアIV」のフロンティア総合学園工業学科に通う普通の高校生であったが、宇宙世紀0123年3月16日のクロスボーン・バンガード(CV)による襲撃に遭遇し、友人達と共に避難した先のコロニー「フロンティア」において練習艦スペース・アークで整備されていたモビルスーツ、ガンダムF91のパイロットとなり、クロスボーン・バンガードと戦うことになる。
家族構成は、父「レズリー」、母「モニカ」、妹「リィズ」の四人構成。
母はサナリィに所属するバイオコンピューターの研究者であったが、仕事人間のモニカは家に帰らないことが多かった。
父は金属工学の権威だったが、家族の傍に居る為に溶接工の仕事をしている。
自分と妹は、母に対してわだかまりがあるが、リィズが母から教わっていたあやとりの技が、F91起動の鍵となった。
若さゆえの失敗や脆さを見せることもあり、MS戦による火花を「宇宙を乱す物の怪」と表現するなど、感受性の鋭さを思わせる台詞も随所にあった。
優れた素養を持つニュータイプであることは、歴代のガンダムパイロットと変わりなく、人手不足からやむをえず搭乗することになったF91での初戦闘で、大きな戦果を挙げる。
その後の消息については、『F91』の10年後の物語として語られている。
空白の10年について作品として語られてはいないが、宇宙世紀0128年のバビロニア・バンガードの事故で、公式にはクラスメイトのセシリー・フェアチャイルド共々死亡した事になっている。
この事故の真相は、彼らを危険視していた木星帝国のテロのようである。
これによりセシリーは、再びベラ・ロナとして宇宙海賊クロスボーン・バンガードを興し、木星帝国の脅威に対し立ち向かう決意を固めるが、シーブックも共にクロスボーンガンダムX1を駆り、木星帝国と戦っている。
その際、公的に死んだ事になっていたことから、彼も「キンケドゥ・ナウ」と名乗ることとなる。
しかし、実際にはセシリーが「ベラ・ロナ」に戻った事から、それに付き合うために名乗ったというのが真相だったようである。
演じる辻谷耕史氏は、ゲーム『SDガンダム G-GENERATION F』で初めてキンケドゥ・ナゥを演じた際、現場で教えられるまでキンケドゥがシーブックと同一人物だと知らず、「知っていればもっと役作りが出来たんだけれども」と収録した自分の演技にやや不満が残っていたことを自身のサイトで公開していた日記で告白している。
富野由悠季氏は「いい子」、安彦良和氏は「ふつうの子」と評している。
歴代ニュータイプの中でもメンタル面では安定している人物。
いろんな意味で有名なコミックボンボン版ではアホの子…もとい熱血少年として描かれている。握り飯の具に拘りを見せる、たくあんの漬かり具合に文句を言う、など和食派のような描写も。
劇中での活躍
コスモ・バビロニア建国戦争期(『機動戦士ガンダムF91』)
やむをえずF91に搭乗することになるが、スペース・アーク内では、クルーにニュータイプパイロットとして期待され、戦闘を重ねる内やや自信過剰となったシーブックは、独断専行でクロスボーン・バンガードに連れ去られたセシリーを助けようと「フロンティアIV」に潜入。
この際父親のレズリーを死なせてしまう。この時は深く悲しんだが、すぐに立ち直り、その後の戦闘中に再会したセシリーを説得し、母親とも和解して、自分とセシリーがニュータイプなら、自分達が道しるべになってスペースアークを救ってみせると言うなど、精神的な逞しさを見せた。
母がF91のバイオコンピューターを設計しただけあり相性が良く、ごく短期間でF91に順応し、カロッゾ・ロナの乗るMAラフレシアとの戦闘ではF91の限界稼動を引き出す程の操縦技術を発揮。
「質量を持った残像」でラフレシアを撹乱、撃破に成功する。
そして、その戦闘で宇宙空間に投げ出されたセシリーを、F91のバイオコンピューターで感応力を高めて感知し、見事救って見せた。
以降のコスモ・バビロニア建国戦争期の行動、戦果などの詳細については不明であるが、各種設定によると、レジスタンスのエースパイロットとして活躍したようである。
『機動戦士クロスボーン・ガンダム』によると、宇宙世紀0133年の時点で歴史の教科書にその名が登場している。
木星戦役期(『機動戦士クロスボーン・ガンダム』)
一般の高校生だった『F91』の時とは違い、今作では宇宙海賊というアウトローの世界を生き抜く、ワイルドな青年に成長した。
また、主人公トビアの良き兄貴的な存在であった。
『機動戦士クロスボーン・ガンダム』のもう一人の主人公である。
MS戦ではX1の特性を活かした戦法や奇策などを使い木星帝国、地球連邦の優秀なパイロット達を破っていった。
しかし、木星帝国に寝返ったザビーネ・シャルに敗北し瀕死の重傷(この時にコックピットをビームサーベルで貫かれ右腕を失った)を負い大気圏に機体ごと突き落とされるもビームシールドを用いて大気圏への突入に成功し海上を漂流しながらも生還するという「奇跡」を引き起こしている。
その後 劇的な復活(その間にキンケドゥはコックピットをX2のビームサーベルで貫かれた際に失った右腕をエピテーゼ手術で取り戻す)を遂げ、ザビーネとも決着を付ける。
紛争終結後はトビアに機体を譲り渡し、セシリーと共に再び元の名前に戻り、揃って姿を消す。
後日談の『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』ではセシリーと結婚し夫婦になり、1児の父となり、妻と共にパン屋を営んでいる事がわかる。(「鋼鉄の七人」では二人目が生まれている)
ザンスカール戦争期(『機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト』)
戦乱で人々が町から避難所に移る中、パン屋の窯で焼いたパンを提供する為に一人で無人になった街に赴き、盗賊に襲われながらもパン屋としての生活を続けていた。ちなみに彼の息子たちは、リガ・ミリティアに志願して家を飛び出してしまったままである。
避難所が盗賊まがいの行為に走るザンスカールのMS部隊の襲撃を受けた際には、フォント・ボーの乗ってきたクロスボーンガンダムX0に搭乗し、襲撃者を撃退した。クロスボーン自体が20年前の旧式機であり、なおかつ自身も戦役から既に20年のブランクがあるにも関らず、ザンスカールの最新鋭MS群を相手に熟練したパイロットセンスで圧倒している。
実は、戦場から離れてから3年後に“鋼鉄の7人”作戦の直前にトビアが店の近くまで来ていた事を街の人に知らされていた。自分のパン屋の前まで来ていながら敢えて誘わずに去った理由は、“神の雷”計画の決着がついた後になって悟っている。
20年の間も連絡は取っていないが、フォントが連れていた少女の顔と名前から素性を看破しており、フォントからカーティスという人物がクロスボーン・ガンダムのポイント指定を頻繁に変更して自分のパン屋に来るのを躊躇している事を聞いた事で、フォントにカーティスの正体を伝えた。
暴走する理性と人間性の狭間で苦しんでいたフォントに人生の先輩として叱咤激励を飛ばし、彼の身を案じるベルの思いを大切にするよう諭したことで、心が折れそうになっていたフォントを立ち直らせた。
搭乗機体
F91 ガンダムF91
XM-X1(F97) クロスボーンガンダムX1|、クロスボーンガンダムX1(改)
RXR-44ガンタンクR-44
ゾンド・ゲー
バタラ
関連タグ
F91 機動戦士ガンダムF91 ガンダム シーブック キンケドゥ・ナウ 黄金の精神
セシリー・フェアチャイルド/ベラ・ロナ:運命の人
カロッゾ・ロナ/鉄仮面:宿敵にして(結果的に)お義父さんのひとり(本人はそうは見ていないが)
ザビーネ・シャル:(一応)好敵手であり(海賊時代)の同僚にして裏切者
トビア・アロナクス(カーティス・ロスコ):弟分。シーブックの生き方は後の彼の「見本」となった。
フォント・ボー:ある偶然から出会い、教え諭した(実質上の)後輩。
ベル・ドゥガチ:(パン職人としての)弟子。弟分の実娘。
あやとり(8掛けの吊り橋)
南光太郎、ジャック・シンドー:コンパチヒーローシリーズでの相棒
ウッソ・エヴィン:シリーズの後輩、かつボンボン版でキャラ崩壊している仲間