概要
映画『機動戦士ガンダムF91』の終盤、圧倒的な戦闘力を持つ敵モビルアーマー「ラフレシア」との戦闘において、主人公シーブックの駆るF91は右脚を切断され、さらにヴェスバーやビームライフルといったほぼ全ての装備を失い、唯一残ったのはビームランチャーのみという絶体絶命の状態にあった。
しかし、ラフレシアがF91の残像に攻撃をしている事に気付いたシーブックは、ここで最後の“賭け”に出る。
その際にラフレシアから放たれたビームが左腕に被弾した瞬間、シーブックが咄嗟に口走ったのがこの台詞である。
言葉の意味合いは諸説あるが、被弾に対しての「なんと(いうことだ)!」「しまった!」といった驚愕、あるいは後述の英訳のような「まだだ!」や「ちぃ!」などといった感嘆詞に近いとされる。
実際には先駆者も後輩もたくさんおり、例えば映画『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』でもシャア・アズナブルが終盤の戦闘中に発しているほか、
『機動戦士Vガンダム』ではオリファー・イノエが戦闘外の状況で驚嘆の意味で用いたり、主人公のウッソ・エヴィンに至っては発音こそ異なるが「なんとぉー!」と同じ台詞を口にするシーンがある。
また、後年のクリム・ニックは自身の予想の上を行く展開に「な、なんと!」と驚いた後に「なんとぉぉぉ!」とさらに叫ぶ二段活用を披露している。
更に『F91』のオマージュとしてか、スピンオフ作品『機動戦士ガンダムF90FF』ではキッチ・キッチナーも口にしている。
ガンダムシリーズ以外では『無敵鋼人ダイターン3』の破嵐万丈や『重戦機エルガイム』のダバ・マイロードも、「なんとっ!」と同様の台詞を発している。
まあ、要するに富野作品によくある台詞であり、取り立ててシーブック特有の台詞と言うわけではないのである。
『F91』でのあれこれ
『F91』の場合、英語では「That won't stop me!(そんな程度で止まるものかよぉっ!)」と訳されている。
またこの英訳も、『F90FF』のキッチ・キッチナーの台詞として活用されている。
ちなみにF91の母艦スペース・アークにはナント・ルースなるメカニックマンがいる。多分関係はないだろう。
補足
この手の台詞にありがちだが、アニメ本編と後年に収録された各種ゲーム作品では、発声のテンションが異なっていることが多い。
後述のように、ゲーム作品では攻撃時の決め台詞のように扱われることもあるからだろう。
スーパーロボット大戦
『スーパーロボット大戦』で一気に有名になった…とされる。ただし、どの出演作品においても、回避成功時の台詞として採用されているが、劇中では上述の通りバッチリ被弾している。
SDガンダムGジェネレーションシリーズ
近年の作品の戦闘アニメのフルボイス化に伴い、シーブックの攻撃時のボイスとして収録されている。発声のテンションもやや高め。
ガンダム無双シリーズ
シーブックがハイパーSP攻撃(真はSP1攻撃やジャンプSP攻撃)をするときに叫ぶ。
さらに、無双2以降ではシーブックとジュドーがコンビネーションSP攻撃(真はコンビネーションバースト)の掛け合いをするときに叫ぶ。
ジュドー「なんとっ!!」
シーブック「なんとおぉぉぉぉぉぉーーっ!!」
EXVSシリーズ
F91が参戦。そのパイロットとしてシーブックが設定されており、被弾してダウンを奪われた時に発する。
ダウンする=大ダメージを受けた状況ということで発声も呻くようなものになっており、原作を忠実に再現した形となっている。
アイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズ
劇場の事務員の青羽美咲の口癖でもある。
ただしテキスト上の表記は「なんとっ!」となっている。
関連項目
質量を持った残像 ふはは怖かろう しかも脳波コントロールできる
フンガ わははききてーか 超スーパーすげぇどすばい グオルルーッ
そったらーてめー念仏唱えろーッ ぬかったー!野郎ーッ! うぬらめが八つ裂きだ
ユニバァァァァァス!:∀ガンダムにおけるハリー・オードやロラン・セアックが発した感嘆詞。
南無三!:聖戦士ダンバインの主人公、ショウ・ザマが覚悟を決めた際によく口にする言葉。機動戦士Vガンダムの主人公ウッソ・エヴィンも小説版にて叫んだことがある