世の理を司りしクリスタル
火、水、風、土の力、人の手に余るものなり
解き放せし時、その力は災いとならん
しかして、さらなる災厄が訪れるであろう
────ミューザ国 四行詩
概要
2021年2月26日にニンテンドースイッチで発売のブレイブリーデフォルトから始まるシリーズの最新作。物語の舞台は新たな世界である五つの国を擁する「エクシラント大陸」となっている。
シリーズで初めて据え置き型ゲーム機でリリースされる(ニンテンドースイッチの特徴からこれまでのように携帯ゲーム機スタイルでのプレイも可能)。
シリーズで初めて前作までとは世界観とキャラクターが異なる。前作までのキャラクターは登場しない為「ブレイブリーデフォルト」ならびに「ブレイブリーセカンド」を知らなくても遊べるとアナウンスされているので繋がりはないと思われる。「Ⅱ」ではあるものの、RPGとしては三作目になる(正確にはBDFFのアッパーバージョンのBDFtSがあり4作目)。誰もがブレイブリーセカンドが「Ⅱ」にあたるものだと思っていた中でこの作品が発表された。
スタッフはこれまでのシリーズを手がけた浅野智也が続投する一方で、キャラクターデザインは吉田明彦から生島直樹に変更された。今回はゲストイラストレーターは招かず、生島が全てのジョブデザインを担当している。
音楽はブレイブリーデフォルト以来久しぶりにRevoが担当する。
シナリオはF.E.A.R.の久保田悠羅と、クリーク・アンド・リバーの長井知佳。
開発はこれまでのシリコンスタジオからコンテンツ部門が分社化したクレイテックワークスが担当する。
Pixivでは記事作成の段階では「ブレイブリーデフォルト2」のタグで投稿されているものが割と多い。ちなみに公式でも「ブレイブリーデフォルト2」と表記する事がある。
今作ではこれまでと違いサブタイトルは付かないという(世界同時発売を計画している為)。
2020年3月27日に突如公開されたニンテンドーダイレクトminiで「先行体験版」の同日の配信が告知され、ユーザーからアンケートを募ってシステム面等にフィードバックさせる試みを行っていた。
2020年12月17日に体験版第二弾「Final Demo」が配信され、先行体験版で行われたアンケートで指摘された部分の反映がされているとされ、本編第一章の一部をニューゲーム毎に5時間(プレイ時間)だけプレイ可能。(進行セーブ可)なお、製品版に引き継ぐ要素は無い。
なお、「Final Demo」のシナリオ終了地点までいくとクリアデータがセーブでき、再開すると2時間延長されて自由行動(+追加イベント)ができる。その為、条件を満たすと計7時間プレイ可能。
システム関連
戦闘はランダムエンカウントからシンボルエンカウントに変更された(周りでの目に見える敵を全部倒したとしてもしばらくするとまた出てくる)。これによりフィールドまたはダンジョンで敵と接触する際に「敵の背後を取って先制攻撃」「敵との接触直前に切りつける事でBPが1から始まる」「敵から背後を取られて先制攻撃を食らう」「一行があるレベルに達するとフィールドやダンジョンで敵が逃避行動を取る」特徴が付加された。(※)
なお、敵とのレベル差があると勝利時に低レベルボーナスが付くが逆に考えるとプレイヤー側はダンジョンボスに対して適正レベルにない事も表している。適正レベルにない(レベル差が開いていると)と敵が赤く光る事で視覚的にもわかるようになっている。敵の弱点属性に4つの元素だけではなく武器属性が新たに加わった。その為魔道士が装備する杖や狩人が装備する弓矢も有効打となる場面も。
敵の中にはべらぼうな強さの強敵と遭遇する事がある。自信がなければ逃げる事も可能。
また、装備に重さの概念があり装備すると重さがオーバーしてステータスが下がったり、行動順に影響を及ぼす事もある模様。
魔法はジョブレベルを上げる事で下位から覚えていくタイプになった。その為、それぞれが魔道士系をマスターしないといけない。一見面倒にも思えるが、前作までは魔法を購入しないと全く使えないのに比べれば確実になったといえる。
フィールドは「FF7」から導入された「起伏のある地形」「高低差のある地形」「視点を360°自由に変えられる」タイプになった。また、フィールドの草を斬る事でアイテムをランダムで入手できる要素も加わっている上にこのアクションを敵と遭遇寸前に上手くヒットさせるとブレイブポイント(BP)が1の状態で戦闘が始まる。引き続き昼夜の概念も導入されている。
初代の「BDFF」以来のユーザーアンケートの集計も行っており、製品版に反映されるものもある程度公表された。一例としては戦闘中のパーティの行動順がわかりづらい事に対してはFFのアクティブタイムバトルでの「ATBゲージ」に近い「ターンゲージ(当初は行動順ゲージと説明されていた)」が追加される模様。先行体験版では「にげる」が「-ボタン」だったのが、FF4~FF9とほぼ同じ方式「ZL+ZR(正確にはZLを押しながらZR)」で行う様に改良された。
パーティに同行するNPCが存在し、戦闘で何らかの補助を行う模様。FF3にあったシステムと同じである。
またミニゲームとして領地争奪カードゲーム「B&D」が登場する。
※:これは任天堂の同じシンボルエンカウント方式のRPGであるMOTHER2・MOTHER3の特徴(切りつける以外)とほぼ同じである。
登場人物
- セス(武内駿輔):嵐に巻き込まれてエクシラント大陸に辿り着いた船乗りの青年。
- グローリア・ノイ・ミューザ(嶋村侑):亡国ミューザの第一王女。
- エルヴィス・ラズロウ(井上和彦):師匠が残した魔導書を解読する為に世界を旅する学者。黒魔道士のアスタリスク所持者。
- アデル・アイン(ゆかな):エルヴィスに雇われた女性の傭兵。
先行体験版の内容の段階では、エルヴィスが35歳で他の3人は概ね20代らしい事が明かされている。
これはユーザーが高齢化したため、少年少女よりも青年の方が感情移入しやすいのではないかと考えられたため。ジョブもかなり大人びた落ち着いたデザインが多め。
エルヴィスが参入時点で黒魔道士のアスタリスクを最初から持っている為、アスタリスク所持者がメンバーとして存在するのはシリーズでも初。
アスタリスク所持者
アスタリスク所持者は敗北してパーティ側がアスタリスクを入手するとアスタリスク能力を奪われるのかすっぴん姿になる。
- ダグ・ランページ(諏訪部順一):ヴァンガード
- セレネ・ノエティック(黒沢ともよ):白魔道士
- バーナード・アルファルド(黒田崇矢):シーフ
- オルフェ・ドラゴーディア(飛田展男):吟遊詩人
- ニハル(藤井ゆきよ):魔獣使い
- カストル王子(日野聡):ベルセルク
- シャウラ・クラレンス(皆川純子):ギャンブラー
- ロディ・グレナデン(松本保典):赤魔道士
- リリー・グレナデン(ならはしみき):狩人
- ガラハード・ケリー(安元洋貴):シールドマスター
- マルファ・ランサー(遠藤綾):竜騎士
- グラディス・ケリー(斎賀みつき):ソードマスター
- ヘリオ(落合福嗣):導師
- ドモヴォイ(中博史):オラクル
- グラン・ブース(堀総士郎):薬師
- アダマス・ホログラード(小山力也):魔剣士
- マドック・ロンズテイル(牛山茂):ジャッジメント
- モーラ(青木瑠璃子):ファントム
- ヴィジヌ・アイザック(西村太佑):魔人
その他の登場人物
余談
やはりブレイブリーセカンドの内容が不評だった事は浅野氏にも届いていたらしく、もう一度ブレイブリーデフォルトとしての再出発を目指した形として「Ⅱ」にしたという。舞台を一新したのもその事があった模様。
「ブレイブリーサード」ではないのもその理由であり、前作・前々作とは繋がりは無いとされるが…?
なお、前作以前の世界観についても構想自体はあるらしく、今後に期待したい。
通常戦闘曲ではFF1~FF6、FF9にあったイントロがある等クラシカルなファイナルファンタジーを意識したと思しき部分もある。
関連動画
外部リンク
関連タグ
ブレイブリーデフォルト ブレイブリーセカンド スクウェア・エニックス
ファイナルファンタジーシリーズ…言うなれば初期5作あたりまでの世界観を継承したようなのがブレイブリーシリーズと言える。
ファイナルファンタジー3・ファイナルファンタジー5 …ブレイブリーシリーズでのジョブチェンジシステムの原典にあたる。前者は一時的に加わるNPCシステムが同じ。
ファイナルファンタジー8・ファイナルファンタジー9…ミニゲームとしてトレーディング要素もあるカードゲームがある作品。
ロマンシングサガ…基本的にシンボルエンカウント方式
クロノトリガー…同上