フィアット
ふぃあっと
1899年にトリノにて設立された。名称は Fabbrica Italiana Automobili Torinoの省略形であるものの、自動車だけではなく産業分野全般を掌握しており、また他の業務にも進出し、イタリア最大の企業グループとして君臨している。日本で言えばトヨタグループにあたる。
諸産業
日本においてはこの会社は自動車が特に知られるが、イタリア、ヨーロッパなどにおいては各種産業において有力、あるいは有力であった。ここではその産業に関して説明する。
軍事産業
第一次世界大戦後、航空機の中小メーカーや他会社の航空機部門を買収し、この業界に参入した。軍用機、特に戦闘機や爆撃機を製造した。変わったところでは(数量不足克服のため)重機関銃を製造していた。また、戦車や装甲車などもアンサルド社(1853年にジョヴァンニ・アンサルドによりジェノヴァで作られた機械製造会社、この会社の航空機部門はフィアットに売却、その後造船などの重工業で発展。なおこの会社が製造した軍艦が日露戦争で活躍している)と合弁にて(特にエンジン等)製造していたが、それらの評判はよろしくなかった模様である。なお航空機部門は1969年に国有化された。
商用車およびトラクター
トラクターは1919年に製造を開始、ランボルギーニやフォード・モーターなどのトラクター部門を買収し、大きくなった。
なお現代においては商用車およびトラクター部門は持株子会社であるフィアット・インダストリアル傘下の会社(建設機器、農業機器のCNHグローバル、トラックのイヴェコ、船舶等のFPTインダストリアル)に移管されている。
その他
新聞社(これはほかに買うところがなかったためと推測)や、金融業(農家向けの金融、トラクターなどの農業機械販売の副産物?)なども所有している。
自動車
本来はフォーミュラカーレースに参戦するような高級車を製造することで知られていた。また海外への進出も盛んに行っていた。しかし1970年代にオイルショックや労働争議、2000年代にも日本車の大躍進により経営が何度か傾きかけており、そのたびに政府や他社から助けられてなんとかやっているような状況である。
政府の要請もあって1960年代以降アバルト、アルファロメオ、ランチア、マセラティ、フェラーリ(後に独立)など他のイタリア車ブランドを軒並み吸収・子会社化しており、これによりイタリア最大の自動車メーカーとしての地位を得ているのも強みである。高性能車は他ブランドに任せ、フィアット本体は小型車や中型車を中心に製造している。近年はクライスラーを子会社化してフィアット・クライスラー・オートモービルズを形成していたが、2019年にはPSA(プジョー/シトロエン)とも経営統合し、ステランティスという欧州と米国をまたぐ一大自動車企業グループを結成することとなった。
スペイン最大の自動車メーカーであるセアトは、元々はフィアットが政府と共同設立した会社。旧ソ連から続くラーダもまたフィアットとの提携により誕生した自動車メーカーで、このようにイタリアのみならず欧州全体にも影響を与え続けているメーカーである。
外部リンク
- Fiat: オフィシャルホームページ
- フィアット - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%88
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