のび太のおばあちゃん
のびたのおばあちゃん
概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』の登場人物。副主人公・野比のび太の祖母。
父方の祖母と母方の祖母の二人が存在しているが、ここでは登場回数が多い父方の祖母を中心に解説する。
父方の祖母
野比のびるの妻であり、のび助ら5人兄妹の母親。孫となるのび太を可愛がっており、彼は小学生に成長した今でも彼女のことを鮮明に覚えていた。
のび太の優しい性格のルーツは彼女の影響も大きく、TC18巻収録「あの日あの時あのダルマ」ではおばあちゃんが「(あのダルマさんのように)転んでも、転んでも、ひとりでおっきできる強い子になってくれると…、おばあちゃん、とっても安心なんだけどな」と言いながらのび太の成長を願っていた。
実際にのび太は大長編及び映画版等でもここぞという場面で強い精神力を発揮し、TCプラス5巻収録「45年後…」では中年ののび太が上記のダルマエピソードになぞらえたエールを現代ののび太に送った事もあった。
更に、この何度でも立ち上がる強さは漫画版『宇宙英雄記』の終盤にも輸入され、動けなくなったドラえもん一行がイカーロスに逆転勝利する大きなきっかけにもなっている。
のび太が小学校に入学する前に病死してしまっている。映画『南海大冒険』の同時上映として制作された『帰ってきたドラえもん』では、のび太は彼女の死にショックを受けて押し入れに入り大泣きしていたことが語られている(ただし原作版では、そのような設定及び描写は存在しない)。
TC14巻収録「夢まくらのおじいさん」では若かりし頃のおばあちゃんが登場。のびるが敢えて息子たちを厳しめに接したのは彼女のおかげであるとされ、おばあちゃんは夫が買ってきてくれた漫画を代わりにのび助にあげていた事もあった。
TC4巻収録「おばあちゃんのおもいで」ではメインキャラクターとして登場。おばあちゃんが作ってくれた熊のぬいぐるみはのび太にとって大切な物であり、それを見たのび太はおばあちゃんに会いたいとドラえもんに相談し、それを聞いた彼は悩みながらものび太を連れて「タイムマシン」で過去に向かう。
過去では花火を欲しがる幼少のび太の願いを叶えるために彼女は花火を探し回っていた。その日の夕方には幼少のび太に見つかった現代のび太を匿い、現代のび太の事を怪しむことのなく孫として接してあげていた(ちなみに夫・のびるの方が「夢まくらのおじいさん」で先にのび太と会っていたが、彼の方も孫として接してあげていた)。
また、TC16巻収録「パパもあまえんぼ」は上記エピソードの後日談とも言えるストーリーとなっており、そこでドラえもんと対面し、泣きながら会社の不満をこぼす現代ののび助に優しく接してあげていた。
TC6巻収録「赤いくつの女の子」でも登場し、ノンちゃんと喧嘩したのび太を励ましている。ただしTC2巻収録「ぼくの生まれた日」では、彼女はのび太の誕生を先祖に報告しに行ったので登場していない。
その他、TC13巻収録「タマシイム・マシン」及びTC15巻収録「人生やりなおし機」等、のび太が過去を振り返るエピソードにも登場している。
また、大山のぶ代版アニメオリジナルエピソード「のび太の家出」でも、再び過去に来た現代ののび太と対面している。
映画版では『ワンニャン時空伝』で隠れたキーパーソンとして登場。
彼女はけん玉をのび太の前で巧みに操っており(その際「おばあちゃんのおもいで」で登場した上記のぬいぐるみも置かれている)、現代ののび太もおばあちゃんのけん玉を難なくこなしていた。
そのけん玉はイチの記憶を復活させるのに一役立ち、ドラえもんが「ビッグライト」を使用することでネコジャラへの止めとして使われた。
登場シーンは少ないものの、間接的ながらネコジャラ一行の人類への反逆を阻止する事にも繋がった(原作版ではTC40巻収録「架空人物たまご」の作中にて、のび太が初めてけん玉を大皿に乗せている)。
母方の祖母
登場エピソードはTC7巻収録「ママのダイヤを盗み出せ」及びTCプラス1巻収録「グルメテーブルかけ」の2作のみ。玉子が野比家へ嫁いでいる影響か、のび太と母方の祖母が現代で対面しているシーンは描かれていない。
前者は若かりし頃の祖母が登場し、お転婆な娘に頭を悩まされていた。玉子が自身の母親の(ダイヤではなくガラス製の)指輪を持ち出した際、紙芝居に夢中になり道端に置き去りにした時にドラえもんとのび太により返却される(父方の祖母と違い、のび太が自身の孫であることを認識していない)。
ただし祖母は娘の教育のために彼女には指輪が手元に返っているのを黙り、夕暮れまで玉子にダイヤを探させた。
後者では父方の祖母と違い今でも健在していることが明かされているが、軽い病気にかかってしまった為、玉子が一時的に実家へ戻り、兄と共に母親の面倒を見ていた。