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概要編集

てんとう虫コミックス7巻及び、藤子・F・不二雄大全集1巻に収録。


ストーリー編集

出しっぱなしにされている本を見つけた玉子は、このことについてのび太を呼び出し注意する。だがのび太がこれをしまおうとすると、それが何か尋ね、物置の隅で見つけたアルバムだと分かると、懐かしみながら喜んで見始めた。自分の可愛い子供時代を懐かしむ玉子に、「今は憎たらしいけど」と言ったことでのび太は殴られてしまったが、その時彼女がいきなり大声を出し悔しがったので、訳を聞くとそこには指に何か光るものをはめた自分の母親の写真があった。


これがダイヤの指輪で今だと何千万円もするものであり、この家も建て直せるくらいだと聞かされたドラえもんとのび太は、どら焼き100個やテープレコーダー、ラジコンなどが買えると想像して胸を躍らせるが、すぐ現実に戻って玉子に何でなくしたのかを責め始めた。


すると玉子は自分でなくしたのではなく、昭和23年の7月10日に二人の怪しい男が忍び込んで盗んでいったことを話し、これに悔しがるドラえもんとのび太だったが、タイムマシンでその時代に行けばいいことを思いついく。そしてその時代に到着すると、子供時代のママを見つけたので後を付いて行ったが、気付かれた上、不審者と思われて追い返されてしまった。のび太曰く「子供の頃から強かったんだな」。


それでも家のすぐそばから隠れて見張っていたドラえもんとのび太だったが、ついに我慢できなくなり家に忍び込むことを決断する。だが入って早々に大声がしたので行ってみると、そこには母親からおもちゃを出しっぱなしにして怒られる玉子がいて、「何だい、僕と同じこと言われてる」とドラえもんとのび太は陰からそれを見ていた。


その後、本題に戻ることにした2人はタンスの中を調べまくってダイヤの指輪を見つけ出せたが、その時玉子に見つかって母親を呼ばれてしまい、逃げた際に指輪も置いてきてしまった。これを見つけた玉子はちょっとだけ今貸してと、持っていたバットやハチマキを放り出し、母親に注意されるのも聞かないで男子達とお嫁さんごっこを始めだしてしまった。


これを心配そうに見守り、二人組の泥棒はいつ現れるんだと呟いていたドラえもんとのび太だったが、そこに紙芝居屋がやって来て皆がそれについて行ってしまったので、2人は玉子が落っことして行った指輪を拾いあげた。玉子達が黄金バットの紙芝居に夢中だったため、自分達で指輪を届けに行くことにしたが、母親から玉子にお灸をすえるため、それを持って行ってと頼まれ、実はこれは単なるガラス製の安物であったことも聞かれた。


その後母親から指輪を探すよう言われ、草むらを探す玉子をみながら、可哀想な気持ちになるドラえもんとのび太だったが、そのまま現代に帰還。のび太は玉子からカバンを出しっぱなしにしていたことを注意されるが、お嫁さんごっこや紙芝居の件を言い、恥ずかしそうな顔をする玉子を見てドラえもんと共にニヤニヤするのだった。


アニメにおける原作との主な相違点編集

大山版は1979年7月14日に、水田版は2007年8月17日及び、2022年5月21日にそれぞれ放送している。


1979年版編集

  • 冒頭にて玉子は花瓶を持っていて、のび太が出しっぱなしにしたアルバムに足を引っかけ転びそうになった。また、のび太が「今は憎たらしいけど」と言った際は殴ってはおらず、ドラえもんとのび太の「バカ」の部分はカットされている。
  • お嫁さんごっこをした際、神父の役をやっていた少年はスネ夫そっくりで声も一緒だった。
  • のび太達はに紙芝居の件を先に行った後、お嫁さんごっこの件を言っている。
  • 本編終了後のショートアニメは、本編が紙芝居のように木板で打たれて画面が切り替わった後、新婦姿のドラえもんが新郎姿ののび太の腕に自分のそれを絡ませていて、ドラえもんはにやけていたが、のび太は不満顔になるというものだった。

2007年版編集

  • 冒頭にて玉子は廊下で掃除機をかけており、その時にのび太が出しっぱなしにしたアルバムを見つけた。
  • のび太が欲しがった物のうち、テープレコーダーはゲームに変更されている。また今回も「バカ」とは言っていなかった。ちなみにイメージに出て来た泥棒は黒ずくめの男2人組だった。
  • 玉子の子供時代が何年前だったのかは具体的に言われておらず、2人は掲示板に貼られた地図で玉子の家を探していて、そこに子供時代の彼女が通りかかった。ちなみにドラえもん達は警官を呼ばれそうになったので、逃げ出している。
  • ドラえもん達が見張っていると、2人組の三河屋がやって来て、彼らが泥棒かと思われたがそうではなかった。
  • 玉子は母親から片付けをするよう叱られた際、「だらしないのは大っ嫌いです!」と、冒頭でのび太に言ったのと同じことを言われている。
  • 神父役だった少年はちゃんと目元が見えていて、新郎役だった少年は最初、永遠の愛を誓うのを嫌といったために、玉子に殴られてしまった。玉子たちがその場からいなくなったのは、松田聖子が駅前のレコード屋に来ていて、それを見に行ったからだった。ちなみに聖書の代わりに使われていた漫画は『エスパー魔美』で、この後玉子は列に並ばず松田聖子の前に駆けつけたが、本人から笑顔で手を振ってもらうことができた。
  • この件からのび太が言った件はレコード屋になっていて、ラストではのび太の机の上でダイヤの指輪が光っていた。

2022年版編集

  • 「今は憎たらしいけど」と言うのび太に、玉子は睨みつけるだけで殴ってはいなかった。
  • のび太が欲しがった物はゲームやおもちゃで、玉子は二人の怪しい男がダイヤを盗んでいったことをすぐに話したので、ドラえもんとのび太が彼女を責める下りは描かれていない。ちなみにこの男たちのイメージは2007年版と同じだった。
  • 今回も2人は単に玉子が子供だった時代に遡っているため、2007年版と同じく具体的な年代は言われなかった。そしてこれまた2007年版と同じく、2人は誘拐犯と間違われ、警察を呼ばれそうになったので逃げ出している。
  • 玉子の家を覗いていたドラえもんとのび太は、本当に警察官に見つかってしまい、訳もないのに人の家を覗くもんじゃないと注意されている。またこの後2人は玉子んちの庭の茂みに隠れていて、途中に郵便配達員が来たり、猫が盆栽を落として割ったりしたのでいちいち驚いていた。
  • 玉子は「結婚式ごっこするものよっといで」と言っていた。そしてこの時のび太は、不用心にダイヤを持ち出したことを注意しに行ったが、逆に自分とけっこしたいのかと言われ、それを否定しダイヤの件を言い出すと石を投げられてしまい退散した。
  • 今回は紙芝居屋ではなく、アイスキャンディー売りがやって来ていた。ちなみにママはイチゴ味を買っていた。
  • この件があったので、ラストでドラえもんとのび太が言ったのは、アイスキャンディー屋のことと、だらしない性格はいまのうちに直さないと言われたことだった。そして本当のラストには、母親にだっこされ笑顔の玉子の写真が映し出された。

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