CV:稲田徹
「私はファウスト。光を飲み込む、無限の闇だ・・・」
概要
- 身長:48メートル
- 体重:3万2000トン
“光”であるウルトラマンネクサスと対をなす”影”の存在。赤と黒のツートンが特徴。
突然、姫矢准の前に現れて「私は影、無限に広がる闇の権化」と名乗った。その言葉通り、ネクサスと相反する能力を持ち、必殺光線ダークレイ・ジャビロームや、敵の頭上で分裂してダークエネルギーの弾雨を降り注がせる闇の球体ダーククラスター、赤いバリヤーを貼って敵の攻撃を防ぐダークシールド、突き出した手の先から破壊光弾を発射するダークフェザー、相手のエネルギーを闇に変換して自らに取り込むエネルギー吸収能力、闇の巨人とスペースビーストの能力を強化しネクサスの力を奪う闇の空間、ダークフィールド展開能力など数々の超能力を用いる。
また、身長のサイズは人間大から高架下に収まるサイズに到るまで自由自在に調整可能。
特にダークフィールドはネクサスが展開するメタフィールドから上書きする形でしか展開できないものの、ネクサス自身はダークフィールドに干渉できないため、ネクサスを大きく苦しめた。
高い戦闘能力を持つ反面、予期せぬ反撃を受けると捨て台詞を吐きながらあっさり退却するなど若干打たれ弱い部分を持っていた。
それは伏線でもあり、多くの視聴者にトラウマを植え付けた(後述)。
正体と最期(以下ネタバレ)
実は、その正体は孤門一輝の恋人・斎田リコであり、彼女は孤門と知り合った直後に溝呂木眞也によって殺害され、操り人形としてネクサスとの戦いを強いられていた。
ネクサスと同様、暗黒適能者のリコが変身前に負傷していた部分へのダメージに弱く、これが物語上の伏線として機能していた(リコが負傷していた足首にパーティクルフェザーの直撃を受けて悲鳴を上げるシーンがある)。また、肩へクロスレイ・シュトロームを受けた後にリコが肩から流血している描写もあり、ダメージによる負傷が変身解除後にも残存している事が示唆されていた。
溝呂木に正体を明かされて絶望したリコは孤門や姫矢の前でファウストに変身し、孤門を人質にしてネクサスのエネルギーを吸収しようと目論む。孤門の呼びかけによってかろうじてリコとしての意識を取り戻したが、最期は溝呂木の命令で乱入してきたノスフェルの爪から孤門を庇って致命傷を負い(この際、カラータイマーが点滅する描写があった)、リコの姿に戻った後に光となって消え去った。
他作品での登場
ウルトラマンF
小説『ウルトラマンF』では、デュナミスト適性を持つ天才少女・鬱鬱が変身が並行宇宙からやってきたダークザギと盟約を交わしたことで変身能力を与えられた。ザギや相棒の躁躁が変身したダークメフィストと共に地球を滅ぼそうと企むが、鬱鬱自身は人の姿を捨ててまで人間を根絶やしにしようとすることに僅かながら抵抗感を抱いていた。
強大な闇の力によって大阪・新世界付近を瞬時に壊滅させたものの、変身者が戦闘経験のない少女だった為、メフィストと二人がかりでも巨人兵士Fには勝てなかった。更に巨人兵士FがウルトラマンFへと覚醒したことで、反撃のスぺシウム光線を浴びて爆死してしまった。
鬱鬱を喪ったうえにウルトラマンFに敗北し、自暴自棄となったメフィスト=躁躁は地球諸共自爆しようと試みたが、鬱鬱の魂が躁躁に呼びかけたことで自爆は中断。闇から解き放たれた二人は安らかに別世界へと転生していった。
ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ
『ネクサス』出典のキャラクターとしてはガルベロスに続いて参戦した。
意外にもHPや防御力を含むステータスは安定して高いが、変身者の薄幸ぶりを反映してか運が極端に低く、回避も期待できない。必殺技の「ダークレイ・ジャビローム」には相手の攻撃力を超ダウンさせる付与効果がある。
最大の特徴は固有スキル「ダークフィールド」で、発動すると自分と周囲3マス内の味方は攻撃力と防御力が中アップ、逆に敵は中ダウンする。更にスキル解放で自分の受けるダメージを中ダウンし、1フェイズのみ防御時に敵のスキル発動を封じる効果が追加される。味方へのバフ要員兼アタッカーとしてはもちろん、敵へのデバフ効果を活かしたタンクとしても活躍可能だが、自分のHPが0になるとフィールドが解除される点には注意したい。
原作の最期を意識してか、倒された際の爆発エフェクトは発生しない。また、ナビゲートキャラのナヴィは、リコの辿った残酷な運命を見てかなりのショックを受けた模様。
余談
モチーフはピエロ。初稿Aのデザインモチーフはピエロ、初稿Bのデザインモチーフは70年代のヒッピーで、引き裂いたベルボトムジーンズの形をしている。カラータイマーはウルトラマンゼアスのカラータイマーを天地逆にしたもので、スーツの製作時に腕と腿の金のラインを省略している。
初稿では「ファウスト」で、『ネクサス』本編では自らを「ファウスト」と名乗っており、姫矢准も「ファウスト」と呼んでいたが、 エンディングのコーナーネクサスシークレットファイルでは「ダークファウスト」と呼ばれている。
声を演じた稲田徹氏はこのキャラクターを結構気に入っており、デザインなども「悪のウルトラマンの中ではかっこよく、主役のウルトラマンよりファウストの方がウルトラマンっぽい>https://twitter.com/trombe_boss/status/674249116726132736]]」と思っていたとのこと。また、特捜戦隊デカレンジャーと同時期ということで2つのヒーロー作品での出演でうれしかったらしい。ちなみに稲田氏は『ウルトラマンコスモス』のノワール星人、劇場版コスモス、『ウルトラマンメビウス』のマグマ星人の声も担当している。
当初、本編第7話ではネクサスと共に等身大での対決もする予定だったが、撮影時期が真夏の炎天下だったためスーツアクターに負担がかかる事から没になった。