データ
人間大時 | 巨大化時 |
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別名: | 吸血植物 |
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身長: | 50センチメートル~50メートル |
体重: | 80グラム~1万トン |
出身地: | 南米 |
概要
植物怪獣と言えば、マンモスフラワーだのグリーンモンスだのといった、ただ馬鹿デカく気色悪い緑色のカタマリか、もしくはアストロモンスのような申し訳程度に植物要素を残した怪獣をイメージしがちだが、このケロニアはそのどちらでもなかった。
ケロニアは南米原産の吸血植物が進化した姿であり、人間のように歩き回って動物を襲い生血をすすり、さらに人間に擬態しUFOを作って飛び回るという常識外れの知能を持っていた。自分の苦手な火を気合一発で消し去るような超能力を持ち、更に目からは破壊光線「アイ・スパーク(まんまやんけ)」を放ち、巨大化時には戦車も破壊する。体からは電気が流れているらしく、触れた機械の電源を入れる事もできる他、手の先から光線を発射する事もできる。
登場作品
南米ボリビア支部の科特隊隊員、ゴトウ隊員に化けて日本に襲来、気候のよい日本で仲間を増やし、植物を苦しめる人類を殲滅して地球を支配しようと目論む。しかし言動で科特隊隊員たちに怪しまれ、正体をゴトウ・ジロウ博士(=後藤先生)を恩師と仰ぐ二宮博士にバラされてしまう。
業を煮やしたケロニアは本性を現して身長50m・体重1万tに巨大化、自衛隊や科特隊の攻撃をものともせずに仲間の機甲師団と共に暴れ回る。ハヤタはウルトラマンに変身し、スペシウム光線を浴びせるが全く通用せず、怪力とアイ・スパークで苦しめられる。しかし一瞬の隙をついてウルトラマンはケロニアを投げ飛ばし、ひるんだところに最強の必殺技『ウルトラアタック光線』を発射。直後にケロニアは大爆発、UFO部隊も全て撃墜された。
その後、ケロニアの死骸は「燃えやすい」と言う理由で焼却処分され、住民からは「燃料にくれ」と言う申し込みが殺到したらしい…おいおい!そんなことして大丈夫なのか?
なお、完成作品では、ケロニアとゴトウ隊員の関係が今一つ明確ではない。
それは…
①ゴトウなる人物は存在しないのか?
②ゴトウは存命でケロニアがその姿に化けているのか?
③ケロニアがゴトウを殺害してすり替わったのか?
…の3点である。
脚本では、二宮博士がゴトウに当たる人物(二宮博士の恩師にして科特隊員である「後藤先生」の息子)は子供のころに病死したと述べている。この場合、①に挙げた科特隊員としてのゴトウは始めから存在しないことになる。一方、完成作品ではハヤタが「ゴトウの顔写真はリストの中にあり、経歴も彼の言った通り」と発言している。②もしくは③の可能性があると同時に、①であってもケロニア達が科特隊の資料を改変・捏造した可能性も出てくる。そこまで可能なのであれば、ボリビア支部はケロニアの勢力により既に占拠(もしくは制圧・全滅)されていたのではないかという見方も出来るしボリビア支部の音信不通も納得できる。
派生作品では
ウルトラマンプレミアステージ2
バルタン星人配下の怪獣で、レッドキング、ジェロニモンと共に初代ウルトラマンと戦った。
備考
ウルトラファイトにも登場したが、「ケロニヤ」と思いっきり誤記されていた。
後にスーツは改造されて「戦え!マイティジャック」のミイラ怪人に流用された。
人間体であるゴトウ隊員には、東宝特撮路線の常連にして『社長』シリーズ・『国際秘密警察』シリーズ・『暗黒街』シリーズ・東宝クレージー映画等の東宝娯楽路線にも出演していた桐野洋雄が演じた。
また二宮博士を演じた中山昭二は、次回作でキリヤマ隊長を演じた。
当初、『ウルトラマンメビウス』第40話の脚本を担当した朱川湊人は、ケロニアを登場させることを希望していたが、第1期シリーズの怪獣はなるべく外すという方針であったため、ソリチュラに変更された。
ウルトラ怪獣擬人化計画・講談社版の漫画『ウルトラジャーニー』では、人々の愛情を奪い成長するバラが、茨で象った無数の端末がケロニアの姿をしている。
PS用ソフト『ザ・グレイトバトルⅥ』では雑魚敵として登場する。