「お見事な初陣でございます、サラマンデス様。今までお育て申し上げた甲斐がありました」
CV:松野太紀
概要
丸眼鏡を掛けて蚊の様な長い鼻と鯰髭と言う顔が特徴で、ハエの顔の意匠の付いた漆黒の燕尾服を纏い、背中にもハエの羽根が生えた姿をしている。因みにアップで見る素顔は相当禍々しい。
呪士と名乗るだけあって様々な魔術を使い、真骨頂として災魔カードを駆使してマイナスエネルギーと融合させてサイマ獣を召喚する。
更にサイマ獣がゴーゴーファイブに倒された際にはその残骸に再生カードを投げ付け、死霊として復活及び巨大化させる今作の巨大化要員でもある。
能力
サイマ獣を召喚する際は災魔カードをサイマ獣発生装置となる悪魔像の口に入れ、「悪の魔力よ、ここに集い我らがサイマ獣を生み出すのだ!アミアス・アミアス・アミディーヌ!」と呪文を唱える。
そして巨大化はサイマ獣の残骸に再生カードを刺し、「闇の世界の力よ、最後の力を!アミアス・アミアス・アミグロス! 災魔復活!!」と詠唱するが、回によっては唱えない事もある。
更に中盤になって登場するゴレムカードを使用する際は、「大魔女の祈りよ、更なる力を!アミアス・アミアス・アミゴレム!災魔転生!!」と唱えて強化復活を促す。
それ以外にはハエに変身する能力を持つ他、銃にもなる杖を武器としているが、肝心の戦闘力は低く、代わりに悪知恵は働く狡賢さ。防御力(と言うか生命力)も意外と高く、ゴーブラスターのハイパーモードの直撃を受けても手傷を負うだけで済んでおり、使い魔インプスよりは頑丈である。総合的に見ると、決して前線で矢面に立って戦うタイプではなく、後方支援に適した人材と言える。
執事として
グランディーヌに代わり兄弟全員を幼少期から育て続けた。兄弟たちに食事を用意した際はフリル付きエプロンを着用。劇中ではドロップのお守役を務め、彼がサラマンデスとなった後も一層深い深愛を寄せる溺愛振りである。実家があるが、詳しい経歴は不明。
しかし、『救急戦隊ゴーゴーファイブVSギンガマン』ではグランディーヌの命令で仕方無くギルを赤ん坊の頃に捨てる場面が描かれた。
この様に執事としてジルフィーザ達を我が子同然に育てて来た手前、彼らに対する愛情は深い筈なのだが、何故か終盤において我が子を犠牲にするグランディーヌの作戦には一切疑問を抱かなかった。
本編の最後にはジルフィーザとサラマンデスの変貌した巨大破壊神の爆発の煽りを受けて吹っ飛ばされ、そのまま首都某所の石川商店に激突と言う生存エンドとなった。
その後『未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ』においてロンダーズファミリーに入るも、こき使われた挙句に殺人ボクサー・ボリバルと合体し、合成災魔ボリピエールとなってタイムレンジャーとゴーゴーファイブに戦いを挑んだ末、二大戦隊に敗れ死亡した。これにより災魔一族は名実共に滅び去った。
余談
彼が呪文を唱える際によく用いる「アミアス」というフレーズは、「災魔(SAIMA)」のスペルの逆読みである。
上記の通りピエールの実家に関しては不明のまま終わったが、少なくとも「無限連鎖カード」が家宝として伝わっていた事実から相応の名家である事が窺え、彼自身が当主である可能性も無くはない。
そんな彼がグランディーヌに仕えるまでの経歴も不明だが、赤ん坊だったギルを捨てる場面から四兄弟が生まれる以前から彼女の使用人だったのは事実である。
ハエをモチーフにした戦隊怪人は、『大戦隊ゴーグルファイブ』のハエモズー/ハエコング以来17年ぶりの登場となった。
声を演じた松野氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となり、その後も多くのシリーズに怪人役等で出演する常連となる。
2年後の『百獣戦隊ガオレンジャー』では、時計オルグの声を担当している。
関連タグ
タンゴ・サ・イマ:キャラソン。
骨のシタリ:同じく本編では倒されずVSシリーズで倒された幹部怪人。
執事アチャ/執事コチャ:『超力戦隊オーレンジャー』における執事繋がりの幹部怪人。