概要
ノコギリクワガタ属(プロソポコイルス属)だけでなくクワガタムシとしても世界最長で東アジア~東南アジアに生息している。インドネシアのフローレス島に生息するkeisukei(ケイスケ)と呼ばれる亜種が最も大きくなる。
以前はキバナガノコギリクワガタ、オオキバナガクワガタとも呼ばれていた。
自身の身体の割に長く、内歯(顎の内側についているトゲ)が左右非対称になっている大顎が特徴。
大顎の内歯はカブトムシやクワガタの角や大顎を切断できるほど鋭いが挟む力はあまり強くなく、力も他のクワガタに比べて長続きはしない。(そもそも力強く挟む戦い方よりも相手の足元を掬う戦い方を得意としており、相手を木から引き剥がす力に関してはかなり強い。)
…と見られがちだが実は挟む力に関しても非常に強く、似たような体格の大型種であるマンディブラリスフタマタクワガタとは倍率差にしておよそ2.5倍〜3倍近い力の差があり、スマトラオオヒラタクワガタと比較しても歴然とした差は見られないという研究結果も存在している。(参考動画)
「ギラファ」はキリンという意味であり、その長い大アゴをキリンの首に見立てて名付けられた。
流通は多く、産地にこだわらなければかなり安価に購入できる。
長命、多産なうえ飼育も易しい部類なため、外国産クワガタの入門種とされる。
亜種
9亜種に分類される。
原名亜種
ギラファギラファの略称でギラギラもしくは産地によってミャンマーギラファ、マレーギラファなどと呼ばれる。
ニルギリギラファ
国内飼育品が細々と出回るが流通量は少ない。
ボロブドゥールギラファ
ギラファ亜種の中では小型の部類で大顎や内歯が太くなる。輸入しやすいためジャワのものが安価に出回っている。
艶消しの質感が特徴。
ケイスケギラファ
120mmを超える個体が確認されている最大亜種。フローレス島のものはフローレスギラファとも呼ばれる。こちらも大量に出回っており、ボロブドゥールギラファと共に流通しているギラファの大半を占める。
ケイスケという亜種名は記載者の息子の名前にちなむ。
艶消しの質感が特徴。
ゲーム『甲虫王者ムシキング』に登場するギラファノコギリクワガタは本種がモデル(後述)。また、続編である『新甲虫王者ムシキング』ではギラファケイスケレッドという名称で別枠で登場した。当該記事参照。
ティモールギラファ
インドネシアのティモール島に生息。
ボロブドゥールに似た外見だが、体色が赤みがかる個体が出ることで知られている。
この体色は、極低確率で起こる羽化直後の赤い体色が抜けないまま固まる現象によるものもしくは生まれつき体色を構成する色素が薄いものと推測されており、血統として固定されているため劣性遺伝ではあるものの遺伝するものである。
なお黒いクワガタムシ全般に一定数このような個体は出現し、血統として出回っているものだとマンディブラリスフタマタクワガタ、レギウスオオツヤクワガタのそれが知られている。
しかし羽化して体が固まりきった個体は肉眼で見ても気持ち赤い程度でしかないため、このような体色になるレギウスやギラファなどの血統を出品しているブリーダーは羽化直後の内臓が完成しておらずストレスに非常に弱い状態の個体を売っていることやインターネット販売の場合画像加工をしていることもあるため注意が必要だ。
ニシヤマギラファ
インドネシアのスラウェシ島に生息。
ニシカワギラファ
サンギール諸島に生息。
日本ではまず流通していないものと思われる。
マキタギラファ
艶のある体色と尖った内歯が特徴。
オス47.5 - 103ミリメートル。
ダイスケギラファ
ケイスケに次いで大きくなる亜種で艶のある体色とシャープな大顎、他亜種より目立たない顎先内歯が特徴。
ケイスケ同様亜種名は記載者の息子の名前にちなむ。
ムシキングでのギラファノコギリクワガタ
「ククク、ギラファ様の力を見せてやろう」
初期シリーズより登場。
強さは200。性格はアタックタイプ。必殺技はチョキ。
肩書きは「世界最大のノコギリ」
チョキの破壊力がパラワンオオヒラタクワガタと並び全ムシ中最大の110。
「生まれたところ」はインド・ネパールとなっているが、グラフィックのモデルとなったのはインドネシアのフローレス島に分布する亜種である。(なおアダー完結編ではハイパーレア(必殺技がG・ネックブリーカーのカード)の「生まれたところ」はインドネシアのフローレス島となっている)
「2004夏限定」で一旦排出を終了したが、「2005セカンド+」で復活。
その際にグラフィックの変更があり、より質感や顎の形状が実物に近いものとなった。
修正後のグラフィックが艶消し状にになり顎の内歯が強調されていることから、よくジャワ島やスマトラ島、バリ島の亜種と誤解されがちだが、公式の大図鑑に載せられている実物の写真はフローレス島亜種であり、グラフィックのモデルとなった亜種までは変更されていない。
超必殺技
ブルロック
旧超必殺技。
横に回り込み、挟み込んだ後に振り回しながら締め付ける。
G・ネックブリーカー
新超必殺技。
相手の攻撃を屈んでかわした後、すかさず弾き飛ばし、突っ込んで相手の頭部に大アゴを挟みつけ、回転しながら地面に叩きつける。
ちなみに「G」は「ジャイアント」「ギラファ」の意味。
新甲虫王者ムシキングでは2015 2ndにてSSRとして登場。テクニック(必殺わざの威力に影響)が非常に高い一撃必殺型。肩書きと必殺技は旧作(変更後)と同じ。
その後もとあるステージのボスの使用甲虫として登場している。ちなみに初登場した弾ではこいつを使うボスが3人(ライバル(甲本シュウor神谷レイジ)・マスターブラック・イスルギ)いた。このうちライバルのギラファのみ勝利後一定の確率でカード化して排出できた。
激闘1弾にて、ギラファケイスケレッド(ケイスケ亜種のうち、体が赤くなる個体。現実でも超低確率で生まれる。)が参戦する。
通常のギラファノコギリクワガタは激闘4弾で新必殺わざ「G・スパイラルバレット」を引っさげて再登場する。
超神化2弾にて新レアリティ「SGR」がイベントバトル限定のシークレット枠で登場。肩書きは「無限のカオス」、必殺技は「ヴォイドオール」。紫色と黄色の紋章をまとう。
余談
人気や知名度の割にどうぶつの森シリーズには長らく虫のラインナップとして抜擢されていなかったが、これは同シリーズの虫や魚は名前を10文字以内に収めなくてはならないという制約があるため、「ギラファクワガタ」などといった名前で出すわけにはいかなかった…といった事情によるものと思われる。
最新作「あつまれどうぶつの森」では10文字以上の制限が撤回されたようで、ようやく実装された。
関連タグ
ヘラクレスオオカブト←世界最大のカブトムシ
仮面ライダーギャレン・ギラファアンデッド:仮面ライダー剣の登場人物
パラワンオオヒラタクワガタ:旧ムシキングで必殺技が同じ(変更前)
アクティオンゾウカブト、タランドゥスオオツヤクワガタ、ギラファノコギリクワガタ、マンディブラリスフタマタクワガタ、ヘルクレスオオカブト、ヘルクレスリッキーブルー:旧ムシキングで最強の強さ200(金レア)だった甲虫たち。