誹謗も賞賛も所詮は他人の感情
重要なのはキミ自身がどうあるべきかを強く持つことだ
概要
『Pokémon LEGENDS アルセウス』に登場するキャラクター。
ギンガ団調査隊隊長で、主人公にギンガ団の入団試験を許可した人物。
真面目な人物で、表面上は書斎に溜まった書類の山と格闘しつつ主人公に厳しめの発言をするも、任務をこなす姿に期待を寄せている。
容姿や言葉遣いなどが中性的な雰囲気で日本版の公式サイトでは性別への言及がないが、英語版のサイトでは紹介文に「she」が使われており、ボトムスが女主人公のものに近しいことや口紅を付けていることから女性であるようだ。
また、髪の色や顔つきの雰囲気、後ろで手を組むなどの仕草が『ダイヤモンド・パール・プラチナ』でのギンガ団のボス・アカギと似ているが、今のところ先祖であるかどうかは明言されていない。
見かけとは違いかなりの健啖家でよくイモモチをたくさん食べている。
主人公がコトブキムラに来た当初は、調査が思うように進まない苛立ちから10人前をヤケ食いしていた。
ペリーラ曰く「ホウエン有数の剛剣の使い手」らしく、出身はヒスイではなくホウエンらしい(残念ながら劇中で彼女が剣を振るう様子を拝むことはできないのだが)。
作中での活躍
アカギに似た容姿ではあるが、ラスボスなんてことはなく、むしろ理想の上司とも言える人物だった。
上述のように、素性は怪しくも献身的な働きを見せている主人公に対して、裏から表からサポートしてくれる。
主人公の働きに対する団員やコトブキ村住民の評価も把握しており、ギンガ団の活動の助けになる功績を挙げ他の団員達に与えた良い影響の効果も正当に評価している。
団員ランクが上がれば「君ならば大丈夫だろう」といった実力を認めた発言もしてくれるようになる。
ゲーム内では主に調査結果報告を聞き、団員ランクの昇格に関する手続きを行う。また、昇格の際には新しいボールのレシピや贈呈品をくれる。
ストーリー上では主人公が時空の裂け目の異変との関連性を疑われ、デンボクにコトブキムラからの追放を言い渡された時は、デンボクの方針に従い主人公をムラの門まで引っ立てて行くも、本来なら必要ない原野ベースまでのエスコートをした上で「野垂れ死にするな」と当初の対応とは真反対のエールを送った。その後様々な人の助けにより衣食住こそ確保できたものの相変わらず表立って行動できない主人公に自らのケーシィを寄越し、テレポートによる放牧場のポケモンとのやり取りもサポート(この際にはわざわざ主人公宛てに用途の説明を記した手紙を持たせており、習慣なのか信用させる意図があったのか、文末に律儀に肩書きと自身の名を明記している。が、本人はすっとぼけていた)。
また、デンボク不在時に主人公が復団しに来た時は「(私などに)留守を任せる方が悪い!(意訳)」と堂々と宣言し独断で主人公の復帰を認めた上、主人公がシンオウ神殿に向かう際には「無事に帰還せよ!」と生きて帰ってくることを“命令”した上で、主人公たちを見送った。
何故まだ身の潔白を証明できていない主人公を、自身が疑われるリスクを冒してまで助けたのかについては、ゲームの最序盤でその答えが示されている。主人公が加入するまでは調査隊はうまく成果を挙げられておらず、「調査隊の連中…… いったい なにを調べてるんだ?」「イモヅル亭のオヤジの 得意料理とか 調べてるのかな?」と皮肉る団員もいるほどであり、調査隊が冷や飯を食わされていたことが示唆されている。ストーリーの始まりの時点では、シマボシは追放されるときの主人公と同じような立場だったのである。
シマボシにとって、主人公が犯人であるかどうかは関係がなく、主人公を助けることは「大きな借りを返す」意味があったのである。つまり、シマボシは善悪を超えた義理堅さを持つ人物であり、単なる「いい人」という範疇に収まらない度量をもったキャラクターだと言えるだろう。
記事冒頭の追放された主人公を激励するセリフには心動かされたプレイヤーも多かったようだが、ここで「感情」について言及しており、アカギほど過激ではないものの「感情は心を乱すものであるから、それに身を任せるべきではない」という考え方はふたりとも一致していることが窺える。
善人でありながらもアカギとの繋がりは強く意識したキャラクターになっているようだ。
総じて、顔には出さずとも主人公の事を部下として深く信頼していたことが解る。
また、ムベから主人公がいない間、健啖家の彼女が食べるイモモチの量が減ってしまったという話も聞けるため、組織から追放された主人公のことをかなり心配していたらしいことが窺える。
図鑑完成後のイベントではデンボクから団長を引き継ぐことが示唆されている。また、ヒスイの夜明けクリア後のイベントでは、デンボクにギンガ団の名と功績を子々孫々に伝えていくと宣言している。
余談
名前の由来は「月」の大和言葉から。
英語版の名前は「Cyllene」で、ギリシャ神話の月の女神「Selene(セレーネ)」のもじりと思われる。ちなみにアカギの英語版の名前は「Cyrus」(ペルシャ語で太陽の意)であり、頭の2文字が同じだったり意味が対になるなど、意識されていると思しき点がある。
なおシロナも英語名が「Cynthia」(『ギリシャ神話』の月の女神アルテミスの別名)となっており、頭の2文字に加えて月に関連している点で共通している。
喜怒哀楽が全く顔に出ず(というか、いつもフキゲンみたいな顔をしている)、動揺する事もない彼女だが、実はむしタイプのポケモンが大の苦手であり、作中のムービーでは執務室に入ってきたケムッソに「ぎゃあ!!」と言う物凄い悲鳴をあげた上に腰を抜かして、ケーシィにテレポートで逃がすよう懇願している(作中で彼女の顔グラが変わるのはこの一度きりである)。
なんだただのギャップ萌えか。
なお、その直後にはまるで何事もなかったかのようにいつもの澄まし顔で主人公に接するのであった。
エンディングのエンドカードでは、着物(浴衣)姿の彼女が描かれている。
遠目からなのでややわかりにくいものの、男泣きするデンボクに向かって笑顔を浮かべており、
本編では見られない彼女の意外な一面が見られる。
なお、祭りの際はいつになくはしゃいでいたらしく、祭りの翌日にラベン博士からそのことを指摘されると、本人は「錯覚だ」と言って誤魔化していた。照れ臭かったのだろうか。
関連タグ
ポケモン LEGENDSアルセウス ギンガ団(ヒスイ) アカギ(ポケモン)
グラジオ:序盤は冷酷そうに見えたが実際は義理堅い性格で、裏では主人公のサポートをしていた点が似ている。悪の組織のボスの息子で彼の母親はアルセウスをベースとしたポケモンを生み出している。
カスミ(アニポケ):虫ポケモンが苦手なトレーナー繋がり。キャタピーに悲鳴をあげる。