概要
『Pokémon LEGENDS アルセウス』に登場するキャラクター。英語版の名前は「Kamado」(称号込みだとCommander Kamado)。
ギンガ団の団長で、厳しくあるが団員からの信頼も厚い。
先住民であるコンゴウ団とシンジュ団とも対等な関係を築く手腕の持ち主。
入団試験に合格した主人公に調査隊としてポケモン図鑑の完成、そして異変の調査を任命する。
ダイヤモンドパールに登場するナナカマド博士の先祖であり、顔つきもよく似ている(英語版の名称もモロにナナカマド博士の捩りである)。
名前の由来もナナカマドの別称「雷電木」と思われる。
普段はゴルダックの柄の袂の無い着物にファー付きコートを羽織った格好をしている。有事(後述)の際には鎧を着込むことも。
相撲好きでもあることから、ハラを連想するプレイヤーもいる。相撲好きの設定が物語に反映されることはあまりないが、主人公が入団した際に彼or彼女を思いっきり投げ飛ばす(暗転&テキストのみの表現であるが)というインパクト抜群のシーンがある。
子孫と違い特にポケモンに親しんでいるわけではなく「ポケモンの考えることなぞ人にはわからぬ」とまで言っているが、これには理由があった。
作中での活躍(ネタバレ注意)
過去に別の地方で暴れ狂うポケモンによって故郷を失い、憎悪と恐怖の対象になってしまったポケモンから「人々が脅かされない地を作ろう」とある人物と共にギンガ団を結成し、海を渡りヒスイの地にコトブキ村を開墾した。
そして、ポケモンの暴走の原因である時空の裂け目から現れた素性のわからない主人公が、そのポケモンに忌避感を抱かず(会話の選択肢によっては、忌避感を抱きながらも)次々と手懐け事件を解決していく様子を目の当たりにしたことで、主人公こそが一連のポケモン暴走事件の黒幕ではないかと疑うようになる。
すべてのキングの鎮圧に成功した翌日、突然空の様子が変わるという事件が発生。
これを受けて不安と猜疑心が頂点に達した彼は主人公をギンガ団やコトブキムラから追放してしまう。(本人も不義理さは重々自覚しており、投獄などではなく今までの貢献を加味した『異変の調査』という形にはなっている)
その後、自らの手で暴走する「シンオウさま」を討とうと、鎧甲冑姿となってテンガン山の頂へ向かうが、別の解決手段を持ってきた主人公一行が追いつき、遂に表立って彼と激突する。
自身もずっと負い目は抱えていたのか「勝った方のやり方を通す」とした上でポケモンバトルを挑む。主人公に敗北すると、「生活を脅かすポケモンは排除しなければならない」と村の設立に至った思いを自身に言い聞かせるように口にするも、主人公の真の強さに感じ入り漸く気持ちの整理がついたか、直後に主人公へ「武士の土下座」をして今までの仕打ちを謝罪。
「〇〇よ 申し訳なかった このとおりだ 衷心より お詫びする……!」
そして虫の良い話と理解した上で、再び主人公に協力を求め、主人公もそれを呑んだ事で和解し、共にシンオウさまとの戦いに望んだ。
事態が収拾し空が元に戻ったその瞬間は思わず男泣きを披露。三つの団が集う盛大な祭りを開催することを決め、関係者全員をねぎらった。祭りの様子を描いたエンドロール後のイラストでも感極まり目頭を押さえている。
ストーリークリア後
「始まりの浜」で主人公に再戦を求めてくる。
戦いに勝利すると「こぶしのプレート」を主人公に渡し、「わたしにいう資格はないが おまえのように才ある者が 調査隊員でよかったと思っておる でなければ テンガン山で敗れ わたしたちの場はもちろん 未来もなかった」と主人公に感謝を伝えている。
また、一連の事件に関わってきた人々が皆シンオウさまという存在に導かれたようだった事から「この地はヒスイ地方ではなく、シンオウ地方と称すべきかもしれない」とも言っており、ヒスイ地方からシンオウ地方に呼び名が変わる大きなきっかけになったと思われる。
図鑑完成後のイベントでは主人公に改めて感謝を伝えたのち、のちに子孫のナナカマド博士へと繋がるであろう心境の変化を感じさせるセリフを聞く事ができる。
このイベントの時のみ、初めての満面の笑みで主人公を称賛してくれる。それは、主人公がそれだけ大変なことを成し遂げたことの証でもあり、デンボクもようやく心の底から主人公のことを認めたということでもあろう。
無料アップデート「ヒスイの夜明け」では、大大大発生の調査が一段落した後に、ポケモンをパートナーにして共存する者達が増えたことから、訓練場での新たなバトル形式を考案しており、ポケモンバトルに手慣れている主人公にその先駆けになってほしいと願い出る。
彼自身とも「かちぬき道」のギンガ団大将として対戦できる。
手持ちポケモン
初戦
再戦
- ゴローニャ Lv.65
- ピクシー Lv.65
- ヘラクロス Lv.65
- ヒスイウォーグル Lv.65
- カビゴン Lv.66
かちぬき道
余談
ポケモンを恐れる時代の共同体の長として、時代の変化そのものを体現したキャラクターであると言える。
すでにポケモンとの共存が果たされている現代人の視点に立てば、彼はなかなか考えを変えようとしない頑迷な人物だという評価で終わるだろうし、ポケモンとの共存法もわからずポケモンの暴走による被害者も絶えなかった当時の人間の視点に立てば、彼は用心深い責任ある指導者であり怒涛の時代の変化にも耐えられる人物だという評価になるだろう。
上記の通り別地方からヒスイ地方へ移住してきた人間で、感情の昂った場面ではコガネ弁(関西弁)で喋っている事から、おそらく出身はジョウト地方と思われる。
『金・銀・クリスタル』で舞台となるジョウト地方にはいかりの湖の村を滅ぼしたギャラドスや、エンジュシティの焼けた塔など、ポケモンと人間に纏わる火災伝承が存在する。(本当に関連があるのかは推測の域を出ないので注意)
なお、地の喋り方が出る機会はそれまでまったくと言っていいほどなかったらしく、その場から一時退避した後、カイはちょっと驚いたような反応を見せている。
また、人前で泣いたこともなかった(立場上泣くわけにもいかなかったのだろうが)ようで、セキからは「デンボクの旦那も泣くことがあるんだな」と揶揄われている(照れ隠しなのか言われた直後にセキを投げ飛ばした)。
ゲーム予約特典のアートブックの設定資料にて「情にあつく涙もろい」と書かれている。
彼が着用している鎧は後世のカロス四天王・ガンピのものと酷似しているが、訓練場での再戦時の台詞から、この鎧はガラル地方伝来のものであることが明かされる(ガラルは大規模な鉱山があるなど、製鉄業が盛んな地域であったことがうかがえる描写もあるため、あながち不自然な話ではない)。
和風のキャラクターが西洋鎧を持っているのは(ハチマキを巻いている事もあり)不思議に思われるかもしれないが、南蛮胴という西洋の鎧をベースにした鎧も存在しているのでそこまでおかしい話でもない(例えば戦国時代では、南蛮胴や南蛮甲冑を身に纏った武将もいる。この人なんかが好例だろう)。
机には写真が置かれており、彼と洋装の女性が並んで写っている。
この女性が誰かは不明だが、きっと大切な人なのだろう。
関連イラスト
関連タグ
ポケモン LEGENDSアルセウス ギンガ団(ヒスイ) ナナカマド博士
土方歳三:同じく関西方面で活躍していた人物だが、晩年期に北海道に渡っている。強引なイメージがあるが、身内に優しかったとも伝わっており、関連性を見出すファンも多い。
志村(ゴーストオブツシマ):民を守ることを使命とし、主人公の才能を高く評価するもその異端さゆえに追放してしまった者つながり。
ドドゲザン:ポケモンSVで初登場した新ポケモン。戦国武将の様な甲冑姿で土下座するという共通点を持っている。