概要
2009年にJR東日本が常磐緩行線で使用していた国鉄型式の203系および207系900番台を置き換える為に導入した一般形電車。東京メトロ千代田線乗り入れに対応する為、車体側面の裾絞りのないストレートボディとした。また、前面には非常用扉を設置している。このように他のE233系とは外見が異なる点が多いため、他番台の車両とは比較的に判別が容易である。この他には走行路線に対応した保安装置等の差異はあるが、内装や走行機器(三菱IGBT)等の基本的な仕様はE233系他番台に準じている。
登場から4年経った2013年頃から小田急電鉄線の保安装置(D-ATS-P)および無線装置の取り付け工事を行い、小田急線への直通運転に備えた。これにより、今まで東京メトロ車両のみであった小田急-メトロ-JR間三社間直通運転が可能になった(同様に、小田急4000形もJR線直通運転に備えてJR側の保安装置および無線装置の取り付け工事を行った)。全編成への取り付け工事が完了した2015年6月から小田急線への乗り入れ試運転を実施。その後、2016年3月26日のダイヤ改正から小田急線での営業運転を開始、小田原線の本厚木駅および多摩線の唐木田駅まで直通、準急・多摩急行・急行として運用を開始した(同時に小田急4000形も常磐緩行線での営業運転を開始、取手駅まで乗り入れるようになった)。
10両編成19本が在籍、全車が松戸車両センターに配置されている。
将来的に地下鉄区間も含めた都市型ワンマン運転への対応工事が予定されており、1編成が既に施工され、残りの編成についても現在順次改造工事が進められている。
2019年3月16日以降の運用
JR常磐緩行線や東京メトロ千代田線の運用のほか、小田急電鉄小田原線では主に各駅停車・通勤準急・準急・急行で運用されている(ただし、現在の通勤準急の定期運用はない)。
現在、『JR線内の準急』『JR線内の急行』の定期運用は『はまなす』廃止後は存在しないが、『JR車両による準急』『JR車両による急行』の定期運用があるのは当形式のみである。
現在は常磐緩行線、千代田線の他に小田急小田原線代々木上原駅~伊勢原駅、多摩線での運用が中心となる。なお2018年3月17日以降の小田急複々線化後のダイヤでは多摩線での運用は大幅に減少している。
また綾瀬駅からJRの常磐緩行線へは戻らずに、そのまま東京メトロの北綾瀬支線北綾瀬駅へ行ってしまう運用もあるので注意が必要。
関連タグ
都営地下鉄10-300形・・・当初は東京急行電鉄5000系列をベースとした車両だったが、3次車から当形式をベースとした新製車を導入した。