プロフィール
経歴
歌舞伎役者であった父と、女優の母の元に生まれる。両親が1968年(香川が3歳のとき)に離婚し、母に引き取られた。
大学卒業後、特にやりたいこともなかったため、「親の七光りを利用しない手はない」と半ば消去法的に俳優の道に進む。デビュー後はテレビドラマを中心に活動。2000年代からは映画にも多数出演するようになり、『半沢直樹』の大和田暁や『カイジ』の利根川幸雄を筆頭に、悪役やクセの強い人物を演じる俳優として独特の存在感を発揮した。
2011年に突如市川中車を襲名して、歌舞伎界に進出することを発表した。長年確執のあった父との和解や、息子の政明(五代目市川團子)の誕生などがきっかけとなったとしている。
2012年6月の「六月大歌舞伎」で、歌舞伎役者としての初舞台を踏む。以降は、テレビや映画では「香川照之」、歌舞伎の舞台では「市川中車」と名義を分けて活動している。
なお、本来であれば歌舞伎の世界は襲名制のため、本名での活動は認められていないが、香川については経歴や家庭の事情、また、俳優としてすでに十分な知名度があることなどを考慮して特別に使い分けることを許可されているという。
従兄弟の四代目市川猿之助とは、普段やテレビなどの現場では、香川が年上で先輩ということから猿之助が敬語を使っているが、歌舞伎の現場では猿之助の方が先輩のため香川が敬語を使っている。
主な出演作
実写
・『静かなるドン』
・『鬼が来た!』
・『フリック』
・『彼女が死んじゃった。』
・『キサラギ』
・『半沢直樹』 大和田暁
声の出演
昆虫を熱く語る香川照之
2016年10月10日にNHK Eテレで、彼がカマキリの着ぐるみを着て昆虫を熱く語る番組「香川照之の昆虫すごいぜ!」が放送され反響を呼んだ。
それは今年5月のことだった。俳優・香川照之はTBSの『櫻井・有吉THE夜会』に出演し、熱い思いを訴えた。「Eテレで昆虫番組をやりたい!!」
さっそく香川に会いに行くと、香川は専門家顔負けの知識とディテールあふれる昆虫体験をもつ“超”がつくほどの昆虫マニアだった。「自分は単に昆虫の変な生態が好きなんじゃないんです!本能のままにまっすぐに生きる昆虫の姿に生の本質を見るんです!」香川の熱い語りは止まらない。「ケータイまみれで時に自分を偽って生きねばならない子どもたちや、軟弱になったとか草食系とか言われる男子たちにそんな昆虫の姿を見せたい。自分はいつも昆虫から生きるヒントをもらっています。」…Eテレはそんな香川に、着ぐるみで昆虫のすごさと面白さを伝える番組を依頼した。(NHKのサイトより引用)
なんと、カマキリの着ぐるみに身を包み昆虫を熱く語る彼の姿が公共放送に現れたのである。
チョアー!!
様々なインパクトある役柄を演じてきた彼だったが、まさかのNHKからのオファー・・・今回はNHKの本気に乗り攻めてきたのだった。カマキリとして。
そして番組では・・・
「草むらを見るとムラムラする」
「私はカマキリ!しかもメスだ!今日はお母さんと呼びなさい!」
「チョアー!」
「俳優生活 苦節28年」「本当にやりたかった仕事!」
スタッフ「香川さん休憩は」→香川「カマキリに休憩はない!」
・・・と、まさに攻めの名言(迷言?)まで飛び出す始末。
そして視聴者からは、「どうしてこうなった」「香川さん攻めすぎw」「香川照之の今後が不安になる番組」と反響を呼ぶのであった。
これがきっかけで、「キンチョール」のCMのオファーがきたという。
昆虫好きは生物学界隈の耳にも轟いており、カマキリに似た特徴を持つ古代種の昆虫に「クジベローサ・テルユキイ」という名前が付けられ、後の仮面ライダーゼロワン第1話の怪人ベローサマギアのモチーフにもなった。
そして、彼は昆虫と同じぐらい昭和ウルトラシリーズの大ファンである。「香川照之の昆虫すごいぜ!」では昆虫の話題そっちのけでウルトラセブンの話題にシフトしたり、クビキリギスをメトロン星人みたいな顔と例えたり、クマバチの飛行を「マットジャイロ」のようだと関心したりとそのトークは留まることを知らない。
不祥事
2022年8月24日、週刊新潮によって、3年前の2019年7月に銀座のクラブでホステスに対して性加害に及び、被害女性がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていたと報じられた。
翌日の25日、所属事務所がコメントを発表。「本人の至らなさで当該女性に不快の念を与えてしまったことは事実です。ご指摘いただいたことを本人は深く反省し、今現在も自らの戒めとしております。」と事実関係を認めた。そして、「お相手の方には、本人から深い反省と謝罪の気持ちをお伝えし、ご理解とお許しをいただいております。この度のご報告の文面も、あらためてお相手の方のご了承を得て発信させていただいている次第です。」と相手女性と既に話し合いが行われ、示談が成立していたこともコメントした。
先立って性的加害が発覚し無期限活動休止を発表した木下ほうかなどとは異なり、活動休止や謹慎などには至っていないものの、イメージダウンは避けられないものとなってしまった(もっぱら悪役役者として活動していた木下に対し、香川は悪役ではない脇役や主役も演じ文化人としても活躍していたので、イメージ的な傷はより深いと思われる)。
その影響はすぐさま起こっており、トヨタ自動車は出演中のCMの契約更新をしないこととCMの放映中断を発表。その他の企業もこれに続くのではないかと思われる。