幻の銀水晶

まぼろしのぎんずいしょう

『美少女戦士セーラームーン』シリーズに登場する重要アイテム。月の王国の秘宝で銀水晶とも呼ばれる。

概要

月の王国シルバー・ミレニアムの女王に受け継がれる秘宝。「銀水晶」とも呼ばれる。

見た目は大粒の透明な宝石だが、浄化と再生を司る聖なる光を放ち、使い方によっては星をも吹き飛ばす力を秘める。無限のエネルギーを生み出すため、世界征服を企む闇の勢力に狙われてきた。

クイン・メタリアの魔力に惑わされた地球の王国との戦争で月の王国が滅びた際、クイーン・セレニティの祈りでクイン・メタリアを封印し、王女達の魂を20世紀に転生させた。

しかし20世紀にメタリアが復活してしまい、闇の王国ダーク・キングダムが誕生。以来セーラー戦士とタキシード仮面との三つ巴で探されてきた。

だが、自分を庇い瀕死の傷を負ったタキシード仮面への悲しみでプリンセス・セレニティの記憶を取り戻したセーラームーンの涙が銀水晶に変化し、以降はセーラームーンの武器として使用される。

ムーンスティックに装着され、女王の祈りで真の力を出すと花弁の形に変わる。

ただし生命力であるエナジーが動力源のため、力を使い切ると持ち主も命を落とすリスクがある。

第二期以降はうさぎの変身ブローチに移し替えられて力を抑え込まれ、力の解放は変身や浄化技の使用などに限られる。

30世紀の未来では、地球をクリスタル・トーキョーに作り変えて人類に平和をもたらしている。

さらに第五期の最終決戦では、セーラームーンを裸の天使の姿に変身させた。

ダイヤモンドカットの円錐形の宝石。地球の生命を見守るシルバー・ミレニアムを生み出し、月の人間に千年の命と永遠の若さをもたらしていた。

戦争で死んだ人間たちを転生させたが、封印が不完全だったためクイン・ベリルがクイン・メタリアの封印を解いてしまいダーク・キングダムを設立。世界に支部を作って探索を行うが見つからず、最後に残った東京を中心に捜索された。

登場早々から強烈な光を発し、枯れた花を蘇らせて病の子供を癒やす奇跡を起こした。ダークキングダム四天王もベリルの支配から脱して蘇生するが、肉体が変質していた為に意識を保ったまま鉱物と化す。その後、銀水晶は月野謙之にペンダントへ加工されている。

セーラームーンの心の力が強ければ奇跡の力も強くなるらしいが、地場衛の体内に力の一部が移り、真の力が発動するのはメタリアとの最終決戦以降。衛の支えとルナの思念体の協力を受けてメタリアを吹き飛ばし、ムーンスティックの柄もぐんと伸びて月の宮殿ムーンキャッスルを復活させる。

サフィールによると地球が狙われるのは銀水晶が人々の欲望をかき立てるせいで、全ての元凶も持ち主のセーラームーンだと言う。

銀河を統べる聖石（クリスタル）とも呼ばれたが、ネヘレニアとの決戦ではゴールデン・クリスタルの力を受けて銀河最強の再生力を持つ「シルバームーン・クリスタル」に進化。セーラームーンをエターナルセーラームーンにパワーアップさせ、永遠不滅の存在にした。

ミラーボール型の丸い宝石。月に攻め込んだクイン・ベリルやダークキングダム四天王を転生させるのではなく、結界の中に封印している。

クイーン・セレニティが力の一部を七つの虹水晶に分離し、ダーク・キングダムの最強妖魔七人衆を封印及び人間へと転生させていた。

虹水晶はダーク・キングダム四天王のゾイサイトに奪われるが、セレニティに覚醒したセーラームーンの涙に吸収されて銀水晶として復活する。

ピンク色の暖かい光を放ち、セーラームーンの愛が強ければ銀水晶の奇跡も強くなるらしい。しかしベリルによると、プリンセスとしても戦士としても未熟なセーラームーンにはまだ使いこなせないらしい。

ベリルとの最終決戦では戦死した四人のセーラー戦士の魂の協力で真の力を覚醒させるが、セーラームーンもエナジーを使い果たして命を落とす。だが「普通の女の子に戻りたい」という彼女の最後の願いを叶え、平和な世界に彼女達を転生させる奇跡を起こした。

第二期『R』ではエナジー切れを防ぐ狙いもあり、セーラー戦士の力を受け取ってパワーを底上げさせる。改心したあやかしの四姉妹に銀水晶の光を浴びせ、邪黒水晶の力を祓って普通の人間に戻した。

『劇場版R』ではフィオレに握り潰されかけたが、花の形を見て躊躇したフィオレを愛の光の中に送り込んだ。フィオレにエナジーを吸い取られていた状態で、地球に衝突する彗星を押し返すが限界を超えた銀水晶が割れてしまう（その後フィオレに差し出されたエナジーの花の蜜を飲んで回復）。

第三期『S』以降は、ピュアな心など他のアイテムに取って変わられて出番も減少する。しかし銀水晶の持ち主ゆえか、抜かれたアイテムの輝きは常人の光を大きく超えている。