概要
本シリーズは2009年から2016年まで春に公開されていた映画「プリキュアオールスターズ」シリーズの流れを汲むシリーズであり、登場するプリキュアも直近3作品のプリキュアに限定している。そのため、タイトルが「オールスターズ」から変更されることになった。
東映アニメーションの企画部長でありプリキュアシリーズの生みの親でもある鷲尾天はこの点について、「プリキュアオールスターズを一同に見たい!というご意見もきっとあるかとは思うのですが、今現在のテレビシリーズを見てくれているお子様たちに、より楽しんでもらえるのは何だろう?と関係者スタッフで熟考しまして、より親しみのある直近3世代プリキュアで新しい物語を描くことを選びました」という趣旨のコメントしている。
プリキュアシリーズも長期となり初期の作品に馴染みが薄い子供達が大多数となったことと、50人台に入ったプリキュア全員が活躍するシーンを描くのは映画の限られた時間ではもはや不可能という判断だろう。
実際、2016年3月公開の『映画 プリキュアオールスターズみんなで歌う♪奇跡の魔法!』の公開時点で「来年はもうプリキュア全員という意味でのオールスターズは無理かもしれない」という趣旨の発言が鷲尾からなされていた。
2021年はコロナ禍の影響でヒーリングっど♥プリキュアの単独映画の公開が同年3月末にずれ込んだ影響で、この年のプリキュアスターズ映画作品は制作されないことになった。これにより、『トロピカル〜ジュ!プリキュア』のメンバーは放送開始と同時にプリキュアスターズ映画に初出演することは出来なかった(代わりにヒープリの長編映画に『Yes!プリキュア5GoGo!』のメンバーを登場させる措置がとられ、さらにトロプリの短編映画が同時上映されることになったのだが。また、長編、短編映画にも『スター☆トゥインクルプリキュア』のメンバーは登場しておらず、通常は3年出演するところ2年で出番は終わってしまった・・・)。更にはトロピカル〜ジュ!プリキュアの長編映画の公開後に次回作が2022年秋公開予定である事が告知された事でスターズを含む09年からほぼ12年に渡って続いて来た春映画の系譜が途絶える事になる(コロナ禍がきっかけによるプリキュア映画の上映サイクル変更であるためと思われる)。結果的にこれ以降のプリキュア映画は基本的に秋の長編映画(過去のプリキュアとのクロスオーバー作品及び単独映画)のみの公開ということになるが、デリシャスパーティ♡プリキュアの長編映画と短編映画が同時上映され、スタプリも含めた4世代共演という措置が取られた。
映画「プリキュアドリームスターズ!」
2017年3月18日公開のプリキュアクロスオーバー映画9作品目&プリキュア長編映画22作品目。『Go!プリンセスプリキュア』(2015年放映)、『魔法つかいプリキュア!』(2016年放映)、『キラキラ☆プリキュアアラモード』(2017年放映)の3世代12人のプリキュアが作品の垣根を超えて共演する。
監督・キャラクターデザインに宮本浩史、脚本は坪田文、演出には佐藤宏幸・村上貴之の両名、総作画監督は中谷友紀子が担当し、作画監督は大田和寛がアクション面を中心に担当する。
CGスタッフはディレクターが鄭載薫、アニメーションスーパーバイザーが金井弘樹と、宮本と共にチームを組んできた人物が起用されている。
本作オリジナルキャラクターに、プリキュアと行動を共にする女の子のサクラを阿澄佳奈、サクラの友達のシズクに本映画のエンディングテーマ曲を唄う女優の木村佳乃、敵キャラクターの鴉天狗には南海キャンディーズの山里亮太、鴉天狗の配下の赤狗・黄狗にお笑い芸人のライス(関町知弘、田所仁)がそれぞれ務める。
映画「プリキュアスーパースターズ!」
2018年3月17日公開のプリキュアクロスオーバー映画10作品目で、プリキュア長編映画24作品目でもある。『HUGっと!プリキュア』(2018年放映)をはじめ『キラキラ☆プリキュアアラモード』(2017年放映)・『魔法つかいプリキュア!』(2016年放映)の3作品のプリキュア12人が登場する。
監督には池田洋子、脚本は米村正二、キャラクターデザイン・総作画監督に香川久、作画監督は爲我井克美と小松こずえが担当する。音楽は林ゆうきが担当。
主題歌にはオープニングを北川理恵が、エンディングを宮本佳那子が歌唱を担当する。
本作オリジナルキャラクターのうちクローバーには声優の小野賢章、敵のウソバーッカには声優初挑戦となる俳優の北村一輝が演じる。
映画「プリキュアミラクルユニバース」
2019年3月16日公開のプリキュアクロスオーバー映画12作品目で、プリキュア長編26作品目でもある。
映画「プリキュア○○スターズ」というタイトルではないが『スター☆トゥインクルプリキュア』(2019年放映)をはじめ『キラキラ☆プリキュアアラモード』(2017年放映)・『HUGっと!プリキュア』(2018年放映)の直近3世代のみのプリキュアが登場するため同映画も『映画「プリキュアスターズ」』とみなされる。ただし『魔法つかいプリキュア!』以前の歴代プリキュア全員もカメオ出演している。
監督は貝澤幸男、脚本は村山功、キャラクターデザイン・総作画監督に松浦仁美、音楽に林ゆうきと橘麻美が担当。
本作オリジナルキャラクターは見習い職人のピトンに声優の小桜エツコ、大統領側近のヤンゴに同じく声優の梶裕貴、惑星ミラクルの大統領に爆笑問題の田中裕二、宇宙警備隊隊員に芸人のゴー☆ジャスと脳みそ夫が演じる。
映画「プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日」
2020年10月31日公開のプリキュアクロスオーバー映画13作品目で、プリキュア長編28作品目でもある。
前年の「ミラクルユニバース」同様タイトルが「○○スターズ」になっていないが、『ヒーリングっど♥プリキュア』(2020年放映)をはじめ『HUGっと!プリキュア』(2018年放映)・『スター☆トゥインクルプリキュア』(2019年放映)の3世代のみのプリキュアが登場するため同映画も『映画「プリキュアスターズ」』とみなされる。
監督は深澤敏則、脚本は村山功、キャラクターデザイン・総作画監督は板岡錦、音楽は寺田志保が担当。
本映画オリジナルキャラクターは、「明日」をつかさどる精霊ミラクルンに子役女優の稲垣来泉、プリキュアの敵となる「昨日」をつかさどる精霊リフレインに声優の平田広明が演じる。
新型コロナウイルスの影響で公開日が同年3月20日から延期されたため、このシリーズでは唯一の秋映画になる。また、前述の通り現時点で本作がプリキュアスターズ最後の映画作品となる。