概要
『特捜ロボジャンパーソン』に登場する、帯刀龍三郎が総裁を務める大財閥。世界経済に大きな影響力を持っているが、総裁である帯刀は、それだけでは飽き足らず、様々な兵器・機械技術を駆使して、裏の世界も含めた全ての支配者にならんと暗躍する。
尚、正確には帯刀と彼の秘書たちが世界征服のために活動しているだけであって、社員たちは真っ当に活動している。
その為、帯刀コンツェルンそのものが悪の組織なわけではない。
構成員
ロボット中心のネオギルド、バイオモンスター中心のSS-Nに対し、帯刀コンツェルンの場合、賞金稼ぎを雇ったり、傘下の犯罪組織を使うことが多い。
直接的な手段ではなく間接的な手段を講じていた為か、他の二勢力と違いジャンパーソン側も組織の実体を把握できず、ネオギルドでもSS-Nでない、もう一つの組織と認識され、ビルゴルディ出現後も「ビルゴルディ(が属する組織)」としか呼ばれず、最後まで尻尾を掴ませなかった。
物語では「ネオギルド」「帯刀コンツェルン」「SS-N」と三つ巴の様相に見えていたが、いずれにせよ「ネオギルド」「SS-N」の二つは単に人間社会の支配ではなく思想は違えど人類への憎しみを糧に行おうとした前者はロボット至上主義の樹立ならびに後者は人類抹殺であった為、帯刀としてはどの道邪魔な存在だった為に両者を相討ちにさせて壊滅させようと企んでいた。実際にネオギルドとSS-Nが帯刀の策略にまんまとハマって抗争状態に陥っていた。
帯刀の世界掌握の野望は非常にわかりやすく典型的と言ってしまえばそれまでだが、二組織が人間への絶望から生まれた歪んだ野望だったのに対して、帯刀は実に「人間の欲望に忠実」を体現した存在だったといえる。
帯刀龍三郎 / ビルゴルディ
帯刀コンツェルンの総裁。劇中から実年齢は30代半ば~40代前半ぐらいの成年男性と推測される。日本人離れした彫りの深い顔立ちをしてる若手実業家の表の顔の反面、ペロペロキャンディーが好物でジャンパーソンを「ジャンピー」と呼ぶなど、子供染みたワガママでお茶らけたイメージがあるが、その本質は野望のためならば自身に忠実な直属の部下ですら犠牲にする非情な性格の持ち主であり、眼鏡を外すと、その冷酷な一面が露わとなり特徴的な顔立ちもあってか、良くも悪くも印象に残りやすい人物である。
後に自らを改造させ、自身を「魔王」と称するバイオボーグ・ビルゴルディとなる。この時点で完全にお茶らけた顔は消えており、冷酷無比の顔が顕になっている。
悪党ではあるものの秘書たちのことは、お気に入りらしく、セーラの仇を討つことを誓ったり、マヤとシンディを身を挺して庇ったりする人間性も見られた。
経緯は不明だが、ロボットに憎悪も持っていた。
セーラ
帯刀の秘書で、同時に交渉人を務める。
戦闘時にはボーガンを使い、敵を討つ。
度重なる失敗の末に最後通告を受け、バウンティキラージャンゴーの弟・ルーゴを利用してジャンパーソン打倒の最終作戦を展開するが、離反したルーゴによって部下もろとも爆死する。
のちにクローンとして再生を遂げるが、悪の魔王と化した帯刀に幻滅・決別したことで粛清され、一時とはいえ、心通わせたジャンパーソンに看取られて息を引き取る。
マヤ(→総裁秘書マヤ)
帯刀の秘書であると同時にボディーガードを勤める。
戦闘時は赤い装甲が付いた赤色のボディスーツ姿となり、銃と剣を武器に戦う。
生身の人間だが、ジャンパーソンとガンギブソンを圧倒する戦闘力を持つ。
最終話まで登場し、ガンギブソンの腕を剣で切り落とすも、その隙を突かれ戦死。
なんとガンギブソンから折れた剣の切っ先で首元を突き刺された上にさらに首をかっ斬られるという惨たらしい最期である。
シンディ
セーラ死後に配属された帯刀の秘書。マヤと同じくボディーガードを務める。
武器はムチとボウガン。マヤのように格闘に長けていないが、彼女との連携が得意。同様に血の気が多い。寝返ったふりをした三枝かおるの言葉に共ににいきり立っていた。
最終話でガンギブソンを道連れにしようとするが、失敗して死亡。
珍大光&珍小光
帯刀に雇われた中国のストリートファイター兄妹。
大光は柳葉刀、小光はサイを武器にジャンパーソンに襲い掛かった。
読みは「チン・ターコアン」「チン・シャオコアン」。
ジャンゴ
帯刀に雇われたバウンティキラー。
拳銃、ライフル、バズーカの名手で、その火力でジャンパーソンを葬ろうとした。
演じた人は以前、十年以上も集団ヒーローのリーダーとして活躍していた。
怒鬼
兜割りとナイフを使った攻撃と、土遁の術と雷遁の術を得意とする。
麗しの白虎の父ともいわれる。
ルーゴ
ジャンゴの弟で、やはりバウンティハンター。思考連動システムでジャンパーソンとガンギブソンに挑む。
思考連動システムとは、脳と機械を繋ぎ、機能不全となった人体のパーツを機械に代理させる技術で、ルーゴはその技術を「銃を撃つ」一点に特化させ、ルーゴが「敵」と認識するだけで機械が手を動かして銃を撃っているため、柔軟に敵味方を判断しながら最速の早打ちと精密射撃を備えた驚異の射撃マシーンとして、例え敵味方が入り交じろうと撃ち間違えない生体ユニットと化している。
しかし、不完全な技術のまま肉体を酷使しており、一度はジャンパーソンとガンギブソンを圧倒しかけるも、自分に思考連動システムを与えてくれた女性技師とジャンパーソンの献身を受け改心。襲撃してきたセーラと帯刀配下の戦闘員の一団をレーザー銃の銃撃で倒したものの、直後に肉体が限界に達して銃が握れない体になってしまった。
だが、その時に念願の0.001秒の早撃ちを実現させ、かつそれが大切な人を守るために叶えることができた誇りを胸に、新たな思考連動システムによるリハビリに励む。
前年そっくりさんが両想いの音楽教師兼カンフー戦士と死に別れたが、こちらは敗れた後お嬢様戦士といい仲になる。
坂倉
帯刀のコレクションに高名なダイヤを加えるべく雇われた、ハイテク怪盗。
戦闘では奇術用具を駆使する。
後に神父にゲーセン店員の亭主、マッドサイエンティストに刑事、占い師と転職する。
サイレント
帯刀海底開発の深海作業用ロボット。
そのパワーと頑強さに目を付けた帯刀に伴侶のジェルソミーナを殺され、利用される。
かつては3年前のレスキューポリスで活動していた。
ケイ
ネオギルドとSS-Nを一気に亡き者とする作戦の一環で、そのためのスパイの娘を演じる少女型ロボット。
関連項目
悪の組織 死の商人…「すごい科学で守ります!」ではネロス帝国の表の顔との関係の可能性が触れられている。