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磁石神父

じしゃくしんぷ

磁石神父とは、特撮テレビドラマ『五星戦隊ダイレンジャー』に登場する敵怪人の一体。
目次 [非表示]

「NSNSNS…くっつくNS、離れるNとN…。アンタも、このワタシの魔法の磁力を、信じるでガウスか?」

「五月蠅ァい!愛の力でくっつき合う親子なんて、ペッ!反吐が出るッ!くっつく力は磁力の力だけでいいんでガウスよ!」

「磁力だァァッ!」


CV/演:赤星昇一郎

登場話数:第11話「磁石でガウス!」


概要編集

ガラ中佐配下のゴーマ怪人の一体で、磁力を自在に操る「磁力拳」の使い手。

馬蹄形磁石(U字磁石)ほぼそのままの形をした頭部に、コンパス型のバックル、手にしたステッキにはコイル状の意匠が配されているなど、ゴーマ怪人らしい名は体を表すを地で行く特異な出で立ちが特徴。

ステッキの両端にはそれぞれ「N」「S」の意匠も備わっており、これによって触れた対象に強力な「ゴーマ磁力」を帯びさせ、磁石化させることができる。磁石化した人間や物体は、同じ極を持つ者同士は引き離され、逆に異なる極を持つ者同士は吸い寄せられるなど、各々の意思とは関係なく磁力に振り回されることとなる。またステッキから発せられる磁力で磁石化した対象の動きをコントロールすることも可能となっている。

戦闘においてもこの磁力を大いに活用し、時に相手を自らの間合いに引き寄せたり、逆に弾き飛ばしたりといった戦法を得意とする他、手から放つ「磁力拳・超伝導竜巻」も凄まじい威力を発揮する。


人間態は山高帽を被りサングラスをかけた、黒ずくめの出で立ちの神父の姿を取っており、口元の八の字髭や「シャクシャクシャクシャク」「~ガウスといった口癖や語尾など、見た目のみならず言動においても他のゴーマ怪人に負けず劣らずの胡散臭さを醸し出している。

このように奇矯さが目立つ一方で、人間の絆を唾棄すべきものとして忌み嫌い、引き合う力として磁力のみを崇拝する磁力狂信者としての側面も持ち合わせており、「人間達を愛する子や愛する友から引き離し、混乱の中で助け合うことも出来ずに絶望の中死んでいく」よう仕向けんとするガラの思惑に則り、自らの能力で人々を磁石化し混乱を引き起こす活動に従事した。


作中での動向編集

記事冒頭に示した台詞で視聴者に問いかけながら現れるという、異例の顔見せを果たしたのもそこそこに、磁石神父は通りかかったカップルにN極を帯びさせて強制的に引き離し、さらにはそばにあった看板にS極を帯びさせることで、彼氏を助けようとしていた彼女をこれまた強制的に引き付けるといった形で、自らの持つ「魔法の磁力」の威力をまざまざと誇示してみせた。

その後も街中で無差別に人々を磁石化して混乱を巻き起こし、将児も知らぬ間にN極を帯びさせられていたことで、やはりN極を帯びていた片思い相手のなつみに触れられなくなるという異変に見舞われてしまう。街中での騒ぎを聞きつけ、リンと共に磁石神父と対峙した将児であったが、磁石神父は既に磁石化したテンマレンジャーを難なく翻弄せしめ、超伝導竜巻を見舞って転身解除にまで追い込んでみせるが、技を繰り出して肩がこった磁石神父は、テンマレンジャーに代わって挑みかかろうとしたホウオウレンジャーに対し、どのみち自分には勝てはしないと嘯きその場を後にしたのであった。


その後も、S極を帯びた自動車に追われるなつみを見て愉快そうな様子を示しつつ、さらにとある工場にて同様に人々を磁石化し弄んでいた磁石神父であったが、そこになつみを元に戻そうと闘志を燃やす将児がバイクで乱入、さらに他の4人も後から駆け付け、全員揃ったダイレンジャーとの戦いを余儀なくされてしまう。

が、そんな状況にあっても「敵ながらカッコ良いでガウスねぇ」と余裕綽々の磁石神父は、ステッキを投げつけてテンマレンジャー以外の4人にもN極を帯びさせ、必殺の気力ボンバーを難なく封じてみせると、追い打ちの如く超伝導竜巻を放って彼らを窮地に追い込んでしまう。

最早万事休すかに思われたダイレンジャーであったが、ここで道士・嘉挧からの「磁力を逆に利用することを考えろ」という言葉を思い出したテンマレンジャーは、他の4人に縦一列に並ぶよう促すと共に自らもその後ろから飛び込むことで、そこに生じた強力な反発力を攻撃に転用するという一手に打って出た。かくして繰り出された新技・リニア拳中央新幹線の直撃をモロに食らった磁石神父は大ダメージを負い、人々が帯びていた磁力も消失するに至った。


しかし、なおも生き延びていた磁石神父は巨大化爆弾で巨大化すると、相対した大連王「馬蹄磁石でバテぇバテぇにしてやるでガウス!!」と磁力攻撃を浴びせるが、気力を充満させた大連王によって馬蹄磁石も呆気なく打ち破られてしまい、そのまま大王剣・疾風怒濤を喰らった末に「バテぇなかったのね~!」と、今一つ締まらない断末魔を残して散っていったのであった。


備考編集

デザインは篠原保が担当。「目の位置が何処にあるべきか」という点を多少考えた以外は、「すごく当たり前な感じに」U字磁石を顔に配しつつ、後は身体に磁力線みたいなものを描いてそこで終わりといった具合に描かれており、篠原自身も「というのが『ダイレンジャー』らしいかな、と(笑)」とも語っている。


演者の赤星は、これ以前にも月曜ドラマランド版の『ゲゲゲの鬼太郎』や、「東映不思議コメディーシリーズ」など東映特撮とも縁があり、スーパー戦隊シリーズへは本作が初出演であると同時に、これを起点として3作連続で関わっていくこととなる。


関連タグ編集

五星戦隊ダイレンジャー

ゴーマ族 ゴーマ怪人

マグネット怪人 マグネメガス マグダス 磁石忍者ジシャックモ ジシャクナゲンゴロウ ジシャクバンキ/デンジシャクバンキ ジシャクロイド:いずれもスーパー戦隊シリーズにおける、磁石モチーフの戦隊怪人達


早口旅ガラス:磁石神父と同じゴーマ怪人の一体で、演者かつての相方にして『お笑いスター誕生!!』への出演経験を持つ、という共通項を有する

鳥カゴ風来坊:こちらも演者が『お笑いスター誕生!!』への出演経験を持つゴーマ怪人

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