ジシャクナゲンゴロウ
じしゃくなげんごろう
ミケラが磁石、シャクナゲ、ゲンゴロウの3つのモチーフを融合させて作り出したトリノイド第7号。
胴体がそのまま下を向いて泳ぐゲンゴロウそのものという外見をしており、ゲンゴロウの尾部に当たる部分には6つの目が有り、頭部にはシャクナゲの花の意匠がアフロヘアーの様に付いている。
右腕がS極、左腕がN極と言う具合に両腕がハンコ状の磁石アームとなっており、その腕のハンコを押した物を何でも磁石に変える能力を持つ。
そして腹部のダイヤルで発生させた磁力のパワーを調節するにより、磁石の反発力と引き合う力により被害を拡大させ、フルパワー時には人間を数千km先まで弾き飛ばす程の磁力を発生させる事も出来る。加えて地面に潜ることでゲンゴロウのように地中を自由自在に泳ぎ回り、潜伏して移動するため、どこから襲ってくるのか分からない。
劇中ではこうした自身の能力をフル活用することにより、街中を混乱の坩堝に叩き落とした。
ちなみに3人を吹っ飛ばした際に大気圏の摩擦熱で磁力が失われて自身の能力が無効になっていることをアバレッドに説明されても理解できずにいた。自身の磁石の特性すらよく分かっていなまま能力を行使していた様である。
第7話「アバレ赤ちゃん爆竜」
ミケラに生み出されてアナザーアースに赴くと、磁石アームを押し付けた物を吹き飛ばすことで街を混乱に陥れる一環で、手始めに磁力の反発力で自動車を爆破する。
駆つけたアバレンジャーと交戦になるも、素早く3人にハンコを押すことにより、彼等を磁力の反発力で何と大気圏内まで吹っ飛ばしてしまう。
尚、3人の飛ばされた場所はそれぞれイエローがオーストラリアのゴールドコースト、ブルーはロシアのモスクワ、そしてレッドは地元である愛知県の名古屋市(一見すると「もっともらしい建物」もあったのだが、通りすがりのサイクリストの外人さんが名古屋弁で会話した事から発覚)である。
邪魔者の3人を遠くへ飛ばして排除すると、改めて人々を磁力の反発力で吹き飛ばして行き、駆けつけたアスカも苦戦させる。
そしてビルを吹き飛ばそうとしたところにレッドとブラックが駆けつけて交戦となり、2人の連携に怯むも、思う様に力を発揮出来ないブラックを圧倒する。
だが、そこへブルーとイエローが爆竜プテラノドンの手助けによって海外から遥々駆けつける。3人揃ったアバレンジャーを再度吹き飛ばそうとするが、磁石は「物凄い熱を加えると磁力を失ってしまう性質」があり、折しも大気圏内から落下する際の空気との摩擦熱等の影響で3人の磁力の効果も失われたために自慢の能力も無効となって吹き飛ばせない。だが当人はそうしたレッドの説明が難し過ぎると理解できないまま、ダイノダイナマイトを受け倒される。
その直後、ジャメーバ菌を含む雨が降り注ぎ、爆散した破片がその雫を浴びて再生巨大化する。
地中を自由自在に移動する能力でアバレンオーを翻弄するが、アラスカの大自然にいた頃にサケ漁の技術を会得していたレッドに居場所を察知されてしまい、最期は爆竜サーモンハンターを喰らって爆散した。
第13話「アバレてチョンマゲ!」
ギガノイド第3番「時計」がアバレンジャーを過去の世界に送った事が裏目に出て、3人が江戸時代で活躍したために、「エヴォリアンがアナザーアース襲来と同時に全滅する」という形へと歴史が改変されてしまう。
幹部達も存在が無かったことにされて消滅する危機に見舞われてしまい、それを阻止すべくミケラによってバクダンデライオン、ハッカラスナイパーの2体と共に再生され、刺客として江戸時代へ送り込まれる。
アバレンジャーの抹殺を目論み、凌駕達3人が江戸時代で知り合った藩主の娘である笑姫を人質に取ってアバレンジャーに武器を捨てさせる。
そのままバーミア兵に3人を痛めつけさせて優位に立つも、笑姫に逃げられた挙句に彼女がハッカラスナイパーから奪ったライフルの射撃に怯んだところに、アバレモードとなったアバレンジャーの怒りの反撃を受ける。そして最期は3人のダイノウェポンによる攻撃をそれぞれ喰らい爆散した。
モチーフは上記の通り磁石とシャクナゲとゲンゴロウで、ミケラが制作において使用したカラーはそれぞれシャクナゲがツツジ科亜高山エキス入りツクシシャクナゲ色、ゲンゴロウがゲンゴロウ科肉食エキス入りシマゲンゴロウ色、そして磁石が妖磁力入りU字型マグネット色。
第6話登場のザクロバキューム同様、第7号の彼もまた奇しくも第7話の登場となった。
デザインを担当したさとうけいいち氏は『百化繚乱[下之巻]』にて、「両肩の磁石は前作『忍風戦隊ハリケンジャー』の磁石忍者ジシャックモのイメージを引用した」とコメントしている。
声を演じた園部氏は昨年の『忍風戦隊ハリケンジャー』にてバックトゥ忍者オクト入道の声を担当していた。翌年の『特捜戦隊デカレンジャー』でもギモ星人アンゴールの声を演じることとなる。
爆竜戦隊アバレンジャー 邪命体エヴォリアン ミケラ トリノイド
トリノイド製造番号
6号.ザクロバキューム→7号.ジシャクナゲンゴロウ→8号.キンモクセイカミカクシ
ゲンゴロウシンカ:『科学戦隊ダイナマン』におけるゲンゴロウモチーフの怪人。
磁石神父:『五星戦隊ダイレンジャー』に登場した磁石繋がりの怪人。
マグダス:『星獣戦隊ギンガマン』に登場した磁石繋がりの怪人。
磁石忍者ジシャックモ:前年登場した磁石&節足動物繋がりの怪人。
重力忍者オモ・カル:同じく特殊なシールを相手に張り付けて自らの能力を行使する前年の怪人。磁力に対してこちらは重力を操る。ちなみに中の人はヴォッファ。
ジシャクバンキ/デンジシャクバンキ:5年後に登場する磁石繋がりの怪人。
パーンマイナソー:『騎士竜戦隊リュウソウジャー』の怪人で、同じく磁石の力でヒーローをバラバラに遠くへ飛ばした。ただし、こちらは日本国内限定。
ドアワルド:『機界戦隊ゼンカイジャー』の怪人でヒーロー達を海外に飛ばし分断された共通点を持つ。ただし、ジシャクナゲンゴロウと前述のパーンマイナソーは磁力を使っていたに対してこちらは空間へつなぐ扉を利用していた。