概要
型式番号はMAN-03。宇宙革命軍が開発したニュータイプ専用決戦兵器で、戦艦のような通常形態から下部の艦船状の部分が中央から2つに開いた攻撃形態に移行する。
全長617m、全高だけでも105m、重量は3万8800tと、本作どころか全てのガンダムシリーズに出てくる機動兵器(コロニーレーザーやデビルガンダムコロニーのような、要塞そのものが兵器となっているものは除いた)中では文句なしに最大の機体(つまり、完全に艦橋を開いた場合1㎞を超える可能性がある)。戦艦すらも上回る巨体にもかかわらず、各所に内蔵したフィールドジェネレーターのおかげで浮遊が可能であり、更にビーム兵器を無効化するバリアとしても機能する。
機体制御にはニュータイプ1人を生体部品としてサイコミュ・ダクトと呼ばれるカプセルに組み込まなければならず、時間が経ち過ぎると人間の精神とパトゥーリアのシステムが同化してしまう危険性がある(要はガンダムシリーズ恒例と化したパイロットを道具としか考えていない機体)。また武装は地上でもオールレンジ攻撃が可能な30基の有線ビーム砲と、機体各所に装備された荷粒子砲のみで巨体故に近接戦闘には無防備な為、ベルティゴが護衛として随伴するのが本来の運用法であった。
破格の性能を誇る超弩級兵器であるものの、同じ宇宙革命軍が開発・保有したサイコミュ武装搭載のフェブラルと比較すると、無線攻撃端末を有していない、それ以外の武装が4門の荷粒子砲のみ等、明らかにローテクなのは否めず、しかもニュータイプを事実上の消耗品にしている実態も合わせると、運用上のコストパフォーマンスも悪く、歴代のサイコミュ搭載機甲兵器では「最も劣悪」とも酷評できてしまう。
劇中の活躍
コロニー落としが行われる数ヶ月前、ニュータイプ部隊を地球に派遣して各主要都市を制圧する「ライラック作戦」の切り札として期待されたが、事前に情報を察知した連邦軍に阻まれて地球に墜落(この時参加していたのは若き日のジャミル・ニートであった)。地球に降りたドーラット博士は、隠れ蓑として墜落地点にフォートセバーンを築き、表向きは有能な市長を装いつつ、本機の修復作業を進めていた。
そして15年後「自身の最高傑作」と称するカリス・ノーティラスを生体部品として組み込むことで起動し、悲願であったライラック作戦の手始めに、もはや用済みとなったフォートセバーンを焼き払う。凶行を止めるべく出撃したフリーデンのガンダムチームを有線ビーム砲で追い詰めたが、ティファ・アディールの説得によってカリスが心を取り戻すと、攻撃が止んだ隙を突いてガロード・ランが内部に突入。制御ユニットを引き抜かれた上に同乗していたエニル・エルも逃走し、追い詰められたドーラット博士が自殺して完全に制御を失い、崩壊するフォートセバーン市に沈んでいった。
関連動画
余談
『スーパーロボット大戦』シリーズにおいては、量産化されて最後の方のマップでゾロゾロ出てくることがある。
SDガンダム聖伝
魔王軍の率いる巨大貝獣として登場。幹部を除けば間違いなく魔界最強の怪物。
昼間は殻を閉じて寝ているが、夜になると殻を開き、1つ目のヤドカリとなってリオン・カージを襲う。戦士マルハチの故郷であるコジマ村も滅ぼした。
最後は剣士エックスにより葬り去られた。
漫画版ではウィッチガーベラに操られ、剣士エックスに倒されたウィッチガーベラが死に際に全ての魔力を注ぎ込まれて暴走を開始。討伐軍を吸い込んで魔界送りにしようとした。
関連タグ
機動新世紀ガンダムX モビルアーマー ベルティゴ ノモア・ロング
ブラウ・ブロ(機動戦士ガンダム):おそらく元ネタ。ただしブラウ・ブロには目立った防御機構はない上、大きさにも差が有り過ぎるので、ビグ・ザムとの複合もあり得るかも知れない。