概要
12両編成 営業最高速度は240km/hである。
通勤・通学輸送に特化するため速度よりも大量輸送に重点を置いている。そのためすべての車両が2階建てとなり定員は1235名、これは200系12両編成と比べて約4割増しとなる。また混雑時の着席率を高めるため、1号車から4号車の普通車2階席は3人掛け+3人掛けシート、デッキには2人分のジャンプシートを設置している。
2階席の3+3席はリクライニング機能のない回転クロスシートであり、それでもなおシートピッチ980mmというのは3人掛け座席としてはかなり切り詰めた部類になる。ただ「通勤に徹する」といいつつも0系初期車のような転換クロスシートの導入でシートピッチを850~910mmに詰めるとかまでは至らなかった。
この席のリクライニング機能がないもう一つの理由は、閑散時に3人がけ席を2人席として使う前提もあったためである。
2階建てであることからワゴンによる車内販売が困難であり、その対策として売店や飲み物・弁当の自動販売機が設置されていた。なお弟分のE4系ではワゴン用のエレベータ設置によりこの問題は解決されている。
経歴
1994年から東北新幹線Maxやまびこ・Maxあおば、上越新幹線Maxあさひ・Maxときに投入された。しかし東北新幹線では途中駅での分割・併合を行う列車が登場し、本系列は柔軟な運用が可能なE4系に置き換えられ1999年から上越新幹線のみの運用となった。上越新幹線転属後はMaxときやMaxたにがわとして活躍していた。2012年9月28日、E4系新幹線全編成の上越新幹線転属に伴い引退となった。JR東日本の系列でEナンバーを冠する系列で最初の引退形式となった。
車両愛称のMaxは「Multi Amenity Express」の略だが試運転の時はDDS 「Double Decker Shinkansen」だった。JR東日本の新幹線電車では初めてEナンバーとVVVFインバータ制御と回生ブレーキが採用されている。
新幹線電車のEナンバーについて
本形式は設計当初600系の形式番号が付与される予定だったが、形式番号の取り合いになることを避けるべく形式番号付与規則を変更し、本形式はE1系が付与されることとなった。
そのため、現時点では新幹線の「600系」は未使用による欠番となっている。
関連イラスト
登場時の塗装は関連イラスト上のようなグレー基調のもので、2003年からのリニューアルでE2系、E4系と同様の白と青の2色を中心に境目に「朱鷺(とき)色」と称されるピンクの帯を配した関連イラスト下のような塗装に変更された。